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山行報告-角間山(1981m)鍋蓋山(1829m)
群馬県 2001.06.11 単独
コース 90番石仏(4.25)−−−89番石仏(4.35)−−−スキー場跡−−−角間峠(5.35)−−−角間山(5.50)−−−鍋蓋山(6.25)−−−角間山(7.00)−−角間峠(7.20)−−−旧鹿さわ温泉(7.45)−−−90番石仏(7.55)
嬬恋村鹿沢の山

美ケ原から湯の丸高原へ移動し、地蔵峠の駐車場で一晩を過ごしました。
地蔵峠は激しい雷雨の後で、靴を泥々にした登山者が次々と降りてきました。急な降雨・落雷で慌てたことでしょう。

翌朝は霧の夜明けでした。
この日は用事があって長野市まで行かなくてはなりません。 明るくなるのを待って出発です。

 角間山山頂
角間山、鍋蓋山の参考資料がなく、五万分の一地図のほかは、現場対応というラフな登山でした。
東部町、嬬恋村を結ぶ94号線の最高点の峠が地蔵峠です。ここからは湯の丸山、烏帽子岳への楽しいコースがあります。 角間山は峠から嬬恋方面へ少し下った鹿沢高原になります。

94号線には東部町側から番号のついた石仏が目印になります。 90番十一観音付近に自動車を止め、少し戻った89番十一面観音に「角間山、湯の丸山」の登山標識がありました。 林道入口となっていてゲートが閉っています。
ゲート脇から林車へ入るとすぐ左に山道があって、湯の丸山の表示がありました。角間山への表示はありませんが、多分林道をそのまま進めばよさそうです。

車道を上がって行くと昔の鹿沢スキー場の跡へ出ます。車道はさらにつづき、リフトのあるスキーゲレンデで終点です。ここから山道に変わりました。しばらくは素敵な道です。コナシが群生し、かすかに朱を感じさせる小さな花がちょうど盛りでした。その下には咲きはじめたレンゲツヅシの株が点在します。休憩舎も設置されていました。

このあと潅木林に入り、やがて旧鹿沢温泉から上がってくる登山道と合流し、すぐ先が広々とした角間峠でした。湯の丸山と角間山のコルです。 歩きやすい道をたどると、笹原のトラバースとなり気持ち良いところです。マイズルソウやコイワカガミ、スズランなどの花が見えます。山頂付近ではアオノツガザクラ、コケモモ、ハクサンチドリも目にしました。

コメツガの原生林に入り、急登すれば角間山頂上でした。三等三角点があります。霧が払われてかなり展望もきいてきました。目の前には湯の丸山と烏帽子岳が並んでいます。篭の登山も見えます。

角間山から鍋蓋山への登山道が心配されたのですが、道はちゃんとついてました。しかし手入れしたのはずいぶん前のことらしく、笹が登山道に覆いかぶさり足元が見えません。あらかじめ予想して、今日は雨具、ゴム長靴のいでたちです。朝露を避けるには正解のスタイルです。 コルまで急降下、そこには休憩舎が建っていました。登山道にもところどころ丸太の階段があったり、鎖が設置されたりして、コース整備には力を入れたのでしょうが、あまり歩く人はないようです。

コルから鍋蓋山への登りもまた良いコースです。 白樺の純林があります。やがてダケカンバに変わります。林床一面マイズルソウが埋め尽くしています。コイワカガミもいたるところピンクの花を見せてくれます。ミツバオーレンも見つけました。
登り着いた鍋蓋山山頂は、四等三角点の小さなピークでした。目の前には堂々たる四阿山(日本百名山)の姿がありました。浅間山からは噴煙が上がっています。こんなに噴煙の多い浅間山は始めてです。

下山は、直接旧鹿沢温泉へ下るコースを期待したのですが、それは見つかりません。再び角間山へ登り返し、角間峠から旧鹿沢温泉へ向かって下山しました。帰路の角間山はさらに見とおしがよくなって、特に四阿山の巨体が印象的でした。

東京理化大学山荘の前を通り、国道へ出ると鹿沢温泉紅葉館です。
旧鹿沢温泉といえば、西堀栄三郎氏が紅葉館に仲間と宿泊したおり、ここで「雪よ、岩よ、我らが宿り・・・♪」の雪山賛歌を作ったと言われます。
旧鹿沢温泉から、出発地点の石仏第90までは10分ほどでした。