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山行報告-佐幌岳=さほろだけ(1060m)・・・一等三角点
北海道(日高山脈最北) 2001.07.26 単独
コース 狩勝峠(8.50)−−−838mP(9.30)−−−佐幌岳(10.40-50)−−−838mP(11.50)−−−狩勝峠(12.20)===日高町チロロ岳林道へ
2001夏・北海道の山旅(7)
沙流川キャンプ場の夜明け、しとしとと雨が降っている。
今日はペンケヌーシ岳へ登る予定にしていた。

営林署から借りた林道ゲートの鍵を使ってパンケヌーシ林道へ入る。運良く林道の草刈りをしている作業員にペンケヌーシ岳とチロロ岳登山口を教えてもらうことが出来た。
登山道らしい登山道もないこの山は、国土地理院地図にもコースは載っていない。

大きな滝で林道行き止りとなるペンケヌーシ岳登山口で、しばらく雨の様子をうかがうが雨脚はかえって強くなる気配だ。沢がルートなるこの山へ、雨の中を登るのは無謀過ぎる。残念ながら明日へ見送りとして林道を引き返した。

行き先を変更して、とりあえず雨でも心配なく登れそうな山として一等三角点の佐幌岳へ登るために狩勝峠へ向かった。狩勝峠は視界30〜40メートルの濃霧。観光客の自動車も少なくひっそりとしている。
2年前、この峠から佐幌岳への途中まで歩いたことがあり懐かしい。

長靴に雨具を着こんで出発する。
峠のみやげ物屋の横から尾根へ上がり、後はよく刈り払われた笹の中を尾根通しに緩い登りがつづく。十勝平野を見下ろしながらの楽しいコースのはずだが、ガスで目の前しか見えない。斜面の下からは国道を走る自動車の音が絶えず響いてくる。
最初の838メートルピークまで40分、距離はあるが高度差は200メートルしか登ってない。
相変わらずよく整備された道が続いてる。雨でも何の心配もない。
ひとしきり急になってきた勾配を登りきると951メートルの桜山である。これまでの笹原と違ってダケカンバなどの樹木が目立つようになる。
稼いだ高度を帳消しするような下りに入る。かなり長い下りだった。

コースは高原状に変化する。ガスを伴った風が吹き抜けている。天気が良いと展望も素晴らしいだろうと想像される。
小さなコブを何回も上り下りして行く。あのコブがピークかと思うとまた次のコブがあらわれ、また裏切られと幾度も同じ思いを繰り返して、ようやく長い登りを終るとそこに山小屋が建っていた。山頂はそのすぐ先にあった。

山頂まで休み無しで1時間50分、コースタイムの2時間30分より少し早かった。
先ず一等三角点を確認する。
山頂の一角には少しだけ樹木があるが、展望の良さは十分想像がつく。設置された展望盤にはトムラウシ、富良野岳、幌尻岳、芦別岳、夕張岳など北海道の名峰が刻まれていた。
反対側からはゴンドラからコースが上がってきていた。ゴンドラを使えば山頂はわけないのかもしれない。

雨の中だったが、予定してなかった一等三角点を踏むことが出来、一日を無駄にしないですんだことに満足して下山した。

明日の好天を信じて、チロロ岳登山のために再びパンケヌーシ林道へ入り2、3キロ入った橋のたもとに良い場所を見つけて、ここで泊まることにした。このときもし登山口まで進入して泊まっていたら大変なことになっていた。