山行報告2081

高野山弁天岳=べんてんだけ(985m)

和歌山県 2002.02.20 単独
コース 国道480号線13キロポスト(7.00)−−−町石道を10分歩く−−−国道北側の尾根を歩く−−−高野山大門(9.05)−−−弁天岳(9.25)−−−女人堂−−−金剛峰寺−−−大門−−−町石道を下る−−−13キロポスト(11.10)
藪の尾根を歩く
弁財天の社のある弁天岳

長野フルマラソン完走へ向けて、目下の関心事はそのトレーニング。
休まずに42キロを走り切るのが、どんなに大変なことかをよくわかった上での参加決意である。65歳という歳を考えれば生半可な気持ちで参加するわけにはいかない。

続けてきた毎月登山を継続するためには、マラソン練習を1日くらい休むのも仕方がない。
奈良近辺でまだ登ってない山で、しかも簡単に日帰りのできそうな山を探して見た。 高野山に985メートルの弁天岳という山がある。極楽坂駅あたりから歩くと4時間ほどのコースらしい。ちょうど手ごろだ。  

夜明け前の田舎の道は分かりにくい。  
極楽坂駅を目指したつもりが、見当ちがいの方角へ走っていた。引き返して再度見当をつけて車を走られせたが、目ざす道がわからない。結局国道470号線橋本市〜高野町線を高野山へ向かってしまった。  
470号線13キロポスト付近の路肩に自動車を止めて、ここから適当に歩くことにする。適当に歩くことにしたがコースがわからない。道標を見て町石道(ちょういしみち=昔高野山詣での人々が歩いた道で一町=109メールとごとに石標が立っている)へ入る。町石番号は38番付近である。  

国道から別れて小さな坂を上がると、休憩舎があって竜門岳がよく見えていた。下って行くと、いったん同じ国道に出会うが、町石道はさらに杉林の中へと延びていた。  
登山にしては良過ぎる町石道を歩くのも気が進まず、当てもなく国道北側の山の中へ分け入った。すぐに尾根の小コルに登りつく。尾根は何となく道型をなして歩けそうな気配がある。  
かなり藪っぽいが薄く積った雪を踏んで、忠実に尾根をたどる。南側の足下にはには国道がついたり離れたりして、ときおり自動車の音が届く。  
どうやらこの尾根は国道と並行して高野山まで通じているらしい。目的の弁天岳へ行きつけるのかどうかわからないが、乗りかかった舟、このまま高野山まで行くことにする。大きな倒木を幾つも越える。黄色いテープがときおり目に付く。  
スズケタケが深くなり、葉に積った粉雪が首筋にかかる。道型がだんだん怪しくなってきた。どうもまずい。  
諦めて国道へ降りることにする。いばらの藪をかきわけかきわけ、ズボンを汚して国道へ降りると、あとは車道を20分ほど歩いて、高野山入口の大門に着くことができた。町石道は国道の南側に沿ってここまで来ていた。出発から2時間だった。  

大門の横に「嶽弁天登山道」の道標があった。な〜んだ、という気持ちだ。  
赤い鳥居をくぐって、雪の道を20分で弁財天の祀られた弁天岳だった。  
弁天岳からは女人堂へ向けて下る。女人堂、金剛峰寺などを見物して大門まで戻り、帰りは町石道を駐車地点へ向かった。町石道は整備も完璧な遊歩道で、急な箇所もほとんどなく、一町ごとの町石を数えながら気楽な下りだった。