山行報告2099

志賀高原
焼額山(2010m)

長野県 2019.10.10 М氏同行
コース  駐車場(9時30分)−−−焼額山・稚児池(11.30ー12.00)−−−下山(13.00)
これ以上は望むべくもない絶好の登山日和。

山頂 稚児池
硬膜下血腫でしばらく登山から遠ざかっていたが、日常生活に支障もなく、日課のウォーキングも以前同様に続いている。
そろそろ病み上がりから脱出をと思っていたところへ、山友のМ氏から焼額山へのお誘いがかかった。
休まず毎日2時間程度のウォーキングで、脚力の劣化は何人とか最小限に抑えられていたと思う。二つ返事で焼額山登山が決定。
17年も前になるが、一度登ったことがある。山頂の池の周囲を彩る紅葉が美しかったのが思い出される。

期待をこめてМさんの車で志賀高原へ向かう。「抜けるような青空」という表現がぴったり。紺青色というのかスカイブルーというのか、抜けるような真っ青な空が歓迎してくれているかのようだ。

プリンスホテル付近の駐車場から出発。相前後して女性3人組と、二人組が出発。
17年前と同じコースを歩いているはずだが、記憶は薄れていて初めてのように新鮮。空はますます深く青く広がっている。
樹林を抜けると草原が広がる。スキーゲレンデだ。スキーで何回も来ているが、雪景色とはまったく違う眺めが展開。
360度の大展望。北アルプス、上越・越後方面の山々、そして間近に志賀高原四周の山々などの景色が気分を高揚させる。
ゴンドラの山頂駅舎付近で休憩をとったあと、高原状の草地をルンルン気分で登って行く。道標に導かれて灌木林の中へ入ると間もなく山頂となる。開けた空間には、真っ青な空を映しこんだ稚児池が迎えてくれる。それほど大きな池ではないが、空の蒼を吸い込み、周囲の風景と馴染んだ絵葉書のような美しい池だ。

居心地の良い池畔でしばらく時を過ごしてから山頂を後にした。
空は相変わらず深い深い紺青を保ち、雲一つ見つからない。

◆硬膜下血腫で丸8カ月登山を休んでいたが、この程度の山なら心配なく登れそうだ。登山卒業はもう少し先へ延ばしてもいいかな?
Мさんという相棒がいたからこその安心感、単独行はまだ早いかもしれない。がめつく登るのはやめて、この程度の山をのんびりと楽しみながら登るようにしよう。

焼額山(2010m)
長野県 2002.10.03 単独
コース 自宅(5.05)−−−一の瀬境橋(6.00)−−−南登山道中間点(6.35)−−−山頂稚児(7.10-40)−−−奥志賀(8.40)−−−<車道>−−−一の瀬境橋(10.00)
≪快晴のもと、燃え立つ錦秋と、山頂の稚児池が印象的な山行≫
山頂の稚児池

志賀高原の紅葉が始まるころかと期待して出かけてみた。
焼額山は山頂までゴンドラリフトが通じていて、スキーシーズンには何回も訪れているが、脚で登ったことはなかった。山容も平凡で、山の斜面は焼額、奥志賀スキー場として開発されて、樹木は剥ぎ取られ、登山対象の山としての魅力はないような気がして、これまで登ろうという気になったことはなかった。
志賀の山をほとんど登り尽くして、言ってみれば残された山への気まぐれに訪れた今回の山行だった。

一の瀬スキー場を過ぎ、Y字に分かれた車道の左手をとると、すぐに境橋を渡る。橋を渡ったところが焼額山登山者用の駐車場になっている。
道標に導かれてスキー場の広い道を行くと南登山道の入口となる。
比較的ゆるやかな道は、よく整備されていて、登山者の靴跡が幾つも残されている。意外に登山者は多いようだ。
ナナカマドなどの紅葉も目につく。
スキーゲレンデを横切り、また樹林へ入り、朝日にシルエットを映す岩菅山を眺めたりして高度を上げて行く。「中間点」表示を過ぎると、樹林は消えて広いゲレンデの中を、あるいはゲレンデに寄り添いながら行く。登山道から少し外れて、朽ちた丸太の階段の跡が見える。スキー場として開発される前の登山道かもしれない。

ゴンドラリフトの山頂駅手前でコースは矮樹の林に入る。敷かれ木道をたどると、目の前が開けて紺碧の水面に紅葉を投影した稚児池が現れた。ここが焼額山山頂である。
山頂にこのような池があるのに驚いた。池塘程度のものは山頂でもよくあるが、池塘と言うには大きな池である。天上の別天地の感がある。
北アルプス白馬三山、鹿島槍などの連なりが朝日に映えていた。
池の周囲を散策したりしてしばらく雰囲気に浸ってから下山は奥志賀コースを取った。

苗場山、鳥甲山、岩菅山などを正面にしながらの下りコースはゲレンデ整備用の車道で、下山するまでの道中、周囲は燃え立つような錦秋に彩られ、青空のもと、目を見張る見ごとさで楽しませてくれた。

奥志賀からは車道を出発地の境橋へ戻る。スーパー林道の方が距離が短いのに、勘違いして山沿いの遠回りの車道をとってしまい、舗装された固い道を登山靴をで1時間20分も歩いてしまった。
今まで見向きもしなかった山だったが、その山にはその山の良さがあるのを感じ取った小さなハイキングだった。