山行報告2105

中倉山(1687m)

長野県 2002.011.07 妻同行
コース 長野自宅(9.20)===山田牧場駐車場(10.30)−−−登山口(10.55)−−−中倉山(11.25-11.30)−−−山田牧場駐車場(12.20)
初雪を踏んで初冬のお手軽登山
中倉山から浅間山を望む

胃潰瘍処方の抗生物質投与で下痢を気にしながら、妻と二人ごく手軽な中倉山へ出かけた。
中倉山は善光寺平から見ると笠ケ岳の手前に見える山である。笠ケ岳のシルエットの中に納まってしまうために、注意しないとそこに山があることがわからない。そんな地味な山である。
地味ではあるが標高は1637m、三等三角点もあって西日本へ持っていけば立派な中級山岳で通用するだろう。ところがこの山の存在を知っている人は、地元でもごく僅かの人しかいないようだ。

山田牧場へ向かう松川渓谷の道は、七味温泉あたりから積雪となり、牧場は一面の雪景色に変っていた。
熊の湯への峠道は、積雪のために牧場手前で閉鎖されていた。牧場キャンプ場へ車を止めて登山口へ向かう。
車道をゆっくりと歩いて30分、ひと月前に確認しておいた登山口から山道へ入る。
足跡一つない処女雪、すぐ隣にある名峰笠ケ岳の人気に押されて、訪れる人も稀な山だという。積雪は20〜30センチ。吹き溜まりで40センチほどのふかふかした雪だ。蹴散らしてもほとんど抵抗を感じない。しばらく平坦な道を歩いてから尾根の登りとなる。今日は小春日和という予報、気温がゆるんで梢から雪が舞い落ちる。
30センチもある太いツララが下がり、山はすっかり冬の装いを見せていた。

登山口から30分、少し汗ばんで山頂に到着した。
雪をたわわに載せたシラビソがクリスマスツリーのように見える。標柱もなく、三等三角点標石だけが頂山を示していた。
北アルプスが銀襖を立てたように聳立、戸隠、飯縄、高妻、黒姫、焼山、妙高と北信越の山々、目の前には笠ケ岳、そしてたおやかな白い円頂は浅間山、眼下には善光寺平が広がり真中を千曲川が蛇行している。
小さな山歩きにしては好展望に満足して山頂をあとにした。