山行報告2108

妙徳山(1294m)

長野県 2002.11.23 単独
コース 自宅(7.30)===山新田集落奥の作業道妙徳林道との分岐地点(8.00)−−−穴水−−−小社−−−妙徳山(9.05〜25)−−−小社(展望休憩5分)−−−穴水−−−下山(10.15)
高低差550m、意外の急登に汗をしたたらせた長野市郊外の三等三角点
北アルプス白馬三山をのぞむ
文句のない快晴、見本のような小春日和に誘われて出かけた。
朝の冷え込みはきつく、車のフロントグラスに凍りついたガチガチの霜を削りとって出発。
綿内地区からは田舎道や農道が入り乱れているが、主要道ははっきりしているので、それを外さないようにリンゴ畑の中を駆けあがって行く。山新田集落外れでニ分する道は右手を進む。杉林の林道を幾曲りもして、やがて大きく右へカーブするところで舗装が新しくなっている。ここが登山口である。

カーブの路肩に車を止めて出発。
小さな板切れに、消えかかった字で「妙徳社近道」の表示があるが、目立たず見落とす可能性が大きい。
水道施設のようなような脇を通り過ぎ、沢状の道をたどる。雑木林はほとんど落葉して、冬木立へと変っている。ときどきブリキに白矢印がコースを示している。
穴水という小さな洞窟が地中へ向かっていて、底には伏流水が流れている。柄の長い柄杓が用意されていて掬って飲むことができる。

岩のごろごろした急登がしばらくつづく。見た目はフリクションが効いて滑らないような気がするが、これが結構滑る。慎重に足場を選んで登って行く。岩のゴーロを通過すると勾配が急に厳しくなってくる。新しい落ち葉が厚く積った下は、ごつごつした岩道で、見えない凹凸に足を何回も取られる。
勾配がいっそう増して、コースにはロープが取り付けられている。ロープがないと落ち葉で隠れたコースを外してしまいそうだ。ずり落ちそうな急坂を、雑木にしがみつきながら登りきると、小さな社の前に出る。北アルプスの銀嶺が目に飛び込んでくる。

小社からさらに急登を5分で山頂の一角に立つ。木々が茂って眺望にはやや欠けるが、横手、笠、焼額、根子岳、四阿山、飯縄、戸隠のほか妙高・天狗原・金山など頚城の連山、そして落葉した梢を透かして北アルプスが望めた。三等三角点のあるピークは、ここから雑木林の中を2分ほど進んだ先にあったが、こちらは展望はほとんどなく、妙高方面の一部がのぞめるだけだった。

帰りは小社の前で北アルプスを一つ一つ山座同定し、善光寺平の俯瞰を楽しむ。
登りも足場の悪さに慎重を強いられたが、下山もそれ以上に神経を使わされた。

標高差550メートル、低山の部類の山だったが、けっこう大汗を流し歩きがいのあった2時間余の往復だった。