《300名山踏破への基本スタンス》 |
「自力」をモットーにして 1.単独で登頂する(ただし家族のみの同行は単独として扱う) 2.ガイドを頼んだり、地元の関係者から特別な便宜を受けない (たとえば一般使用の認められていない林道を特別に通してもらう等) 3.山頂直下まで通じている道路、ロープウエイ等は使わない 4.特別な手ずるで情報を入手するようなことはしない。 書店等で一般的に手に入る情報、または町村役場への林道通行情報問い合わせ程度 にとどめる。 登頂経験者や地元関係業者などを頼って情報や援助を受けることはしない。 つまり原則「自力」を通すということでした。 300名山踏破を終わってから振り返りますと、概ね自力を通せたと思いますが、九州背振山、四国の伊予富 士・瓶ケ森の3山は山頂付近まで自動車で上がってしまいました。 噴火などで登山禁止の山(浅間山・焼山・桜島御岳・焼岳)ですが、桜島以外 は、いけないことを承知で禁を破ってしまいました。焼岳は今は登頂可となっています。 また、単独行についてですが、300名山中、次の4座のみ複数行でした。 八ケ岳赤岳・笊ケ岳・二王子岳・中ア経ケ岳 |
《最大の難関は時間と費用》 |
日本300名山踏破を完成し、登頂した山々のリストを眺めていると「我ながらよく登ったもの」という感慨が一入です。 ただ視点を変えて見た場合「誰かが選んでくれた山を、無思考に登っただけさ」と言う人がいるかもしれません。山のベテランを自認するある種の人々の中には、「百名山病」とか「ピークハンター」とか言って、公然と蔑視発言をしているのを目にすることもあります。それでも私には大変な事業であり、喜びです。誰が何といっても、決して無意味なことをしたとは思っていません。大きな満足感に包まれています。 ところで、300名山踏破を達成された方も最近は多くなっているようですが、目下挑戦中の人、これからやって見ようかと思案中の人もまたかなりの人数いらっしゃると思います。 一般的なサラリーマンにとってまず最初に考えなくてはならないのは、体力とか登山ノウハウなんかより「時間と費用」これこそ踏破できるかどうか最大の難関だと思います。(私の場合は、さらに人工肛門という身体的ハンデイキャップもありましたが)逆に言えば、この問題をクリアできれば、普通に山を歩ける人なら誰でも完登が可能だということです。 近間で気の向いたときにふらりと「ハイキングにでも行って来るか」といううちは、時間も費用もあまり気になりませんが、300名山となると大変です。 費用と時間は反比例の関係にあるかも知れません。無銭旅行スタイルで、自転車にでも乗って全国を回れば安上がりでしょうが、時間はかかります。無職ででもない限り普通はそんなことはできません。時間(休日)をフルに活用して週末2日の休日の都度北海道や九州など遠隔地へ飛行機で、そこからタクシー利用の末トンボ帰りでもしていたら、短期達成は可能でしょうが、これは費用が莫大となってしまいます。またお金を使えば、地元のガイドなどに特別な便宜を図ってもらい、効率よく登ることもできるかも知れませんが、これもサラリーマンにはなかなか出来ることではありません。 基本的な考え方としては、
私の場合は299座までが約11年でした(最後の山は2000年の元旦まで1年間温存しました)。平均すれば年間27座。多い年には44座。これはいかにもテンポが早過ぎます。100名山でも10年以上くらいかけてと言われます。登頂の季節が限定される(私の場合は4月〜10月の期間で259座)ことも考慮すると300名山ともなれば20年、30年というスパンで考えるべきでしょう。まさにこれはたいての人にとっては、生涯通しての最大の事業、ライフワークなのです。 |
《私の登山スタイルと特色など》 |
1.単独行であること
|
2.できるだけ自力で
|
3.単独行の限界をこころえる
|
4.マイカーの活用(アプローチと車内宿泊)
|
5. 1日2山にも積極的に挑戦年次有給休暇もなかなか取れないようなサラリーマンにとっては、経済的にも時間的にも効率よく登りたいと考えるのは当然だと思います ◆特に遠方へ出かけた時には、交通費、宿泊費などを考えると「時間と体力」に相談 しながら、一日2山にも積極的に挑戦したいと思います。出発前に周辺の山域を 研究して行けば、可能なものはたくさんあります。 ◆私はこんな歩きかたもしたことがあります ・大分市を早朝に出て尾平から祖母山を登頂、午後には阿蘇仙水峡から高岳 登頂(勿論歩いて) ・翌日は牧の戸峠から久住山・中岳。下山後さらに由布岳を登頂 また1日で 涌蓋山・由布岳・鶴見岳の3山を登頂(すべて登山口からの歩きです)した り、2日で位山・川上岳・鷲ケ岳・大日ケ岳の4山を登ったこともあります。 こうした邪道とも言える登りかたには、批判のあることも承知していますが、サラリーマンがさまざまな制約条件の中で、一つの目標を持って山登りに取り組んだ場合、これも意欲のあれわれとして受入てもいいと思っています。登山をどのように考えるかということについては、千差万別の意見があると思います。それについては、別の機会に私見を述べてみたいと思っています。 |
6.不要な重装備は避ける
|
7.難しい山は天候条件を最優先とする。体調や装備よりずっと大切である場合が多い
|
8.徹底した早発ち、早着き
|
9.安全登山の基本は「体力」こそ一番
|