追想の山々1332  up-date 2003.03.25                                    山岳巡礼のトップへ  山名索引表へ

鈴鹿山脈「雨乞岳」(1238m) 登頂日2000.06.15 単独 晴れ
武平峠(405)−−−クラ谷分岐(4.45)−−−東雨乞岳(5.50)−−−雨乞岳(6.05-6.30)−−−道を誤って25分ロス−−−杉峠(7.15)−−−コクイ谷出合(8.05)−−−クラ谷分岐(8.50)−−−武平峠(9.25)
所要時間 5時間20分 1日目 ***** 2日目 *****
雨乞岳(東雨乞岳より望む)
梅雨の晴れ間に訪れた。
涼しいうちにと思って、白み始めた4過ぎに武平峠を出発。
武平峠と雨乞岳との標高差は、たったの400メートルしかない。これだけだと子供連れのピクニックと言いたいが、どっこい結構な歩きであるコースだった。地図にはあらわれない小さなアップダウンも含めて、上り下りを頻繁に繰り返し、累計の標高差はかなりのものとなる。

武平峠からしばらくは、ヒノキの単相樹林であるが、その後コースはすべて落葉樹主体の雑木林で、実に気持ちいい。紅葉のころが見事というのが良くわかる。

昨日までの雨で、ところどころぬかるんでいるが、ひとつ尾根を越えてクラ谷分岐までは、一般的な登山コースである。
分岐から若葉の樹林帯を、東雨乞岳への長い登りに取付く。今日のコースは全体に沢沿いとなっているために、飲料水の携帯が不要なほど水には恵まれていた(梅雨どきのためかもしれない)
美しい雑木林が途切れると、背の高い笹が登山道を覆うようになる。くぐったり、手で払い除けたりながら行く。しぱらく笹と格闘して広々とした円頂に立つ。東雨乞岳の表示がある。展望は本日のコース中一番。鈴鹿の山々がぐるっと見渡せる。雨乞岳も目の前だ。
イワウチワの植生が密であるが、花期はすでに過ぎていた。
東雨乞岳から、笹の道を緩く下り、再び登り返したピークが雨乞岳。梅雨どきとは思えない絶好の快晴、眺望は東雨乞岳より劣るものの、鎌ケ岳、御在所山、仙ケ岳などが良く見える。

山頂から小さな池の横を通り、杉峠への下りにかかったが、ここも背を越す笹薮が登山道を覆い隠し、どうもコースが判然としない。25分ほどうろうろしてしまった。
急な坂を下って杉峠へ。さらに神崎川の沢に沿った雑木林の道を下ってゆくが、ここは笹薮もなく快適だ。水晶谷方面への道を分け、さらに20分ほどで少し開けたコクイ谷出合いとなる。丸太の橋で流れを渡って、コクイ谷右岸に出る。

ここから今朝方のクラ谷分岐まで、1時間近くコクイ谷を遡上する登りとなる。沢の縁や飛び石を伝うような道で、明瞭な踏跡があるわけではなく、テープなどの目印を頼りに、右左と徒渉を繰り返して行く。道標も見当たらず、一般的なコースではなさそうだ。
道標もないし、この沢が間違いなく今朝ほどのクラ谷分岐に行き着くのか、少し不安になってきた。
沢の中を歩くようなコースだが、足を濡らすようなところはなく、無事クラ谷分岐に着いてほっとする。

後は今朝の道を武平峠まで戻った。



同じコースを引き返せば問題はないが、下山を杉峠からコクイ谷を経由するコースにした場合は、手製の小さな道標や、テープなどの目印に注意するとともに、地図とコンパスを携帯した方がいいでしょう。小沢の分岐は何個所かあるが、安易に「感」で歩いたりしない方がいい。
雨が降ると増水してかなり厳しいと思われる。
夏の暑い日には、水流の中をジャブジャブ歩くのも楽しいだろう。

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