追想の山々1348  

中津明神山=なかつみょうじんさん(1541m) 登頂日2000.11.12 単独行
林道途中(6.25)−−−峠登山口(6.40)−−−NO.10標識(7.05)−−−1340mピーク(7.20)−−−中津明神山(7.45-8.10)−−−1340m(8.20)−−−峠登山口(8.50)−−−林道途中(9.10)
所要時間 2時間35分 一等三角点
≪奥会津の寂峰≫
笹原の広がる奥ず一等三角点ピーク
二ノ森登頂のあと古岩尾温泉で汗を流し明神山登山口へと向かった。
R33号を走り栃谷村折戸バス停を中津方面へ入って行く。曲がりくねり、わかりにくい道がうねうねうと山間を縫うようにして延びている。枝道と本道の区別がつけにくいような分岐も多く、道案内の説明を受けても、まずわからないような道だ。感で本道と思われる道を走ると、中津小学校、さらに走り続けると立派な神社がある。
中津小学校の生徒の手による「中津明神山」の道標が役に立つ。
数戸から十数戸の小さな集落が、山の斜面に点在している。石垣を組み上げたネコの額のような小さな水田とわずかな畑、里のような平地は見当たらない。いかにも貧村、隠れ里という雰囲気は、山村における原風景のようなものを感じさせる。四国ではこのような村落をいたるところで目にする。まさしく山国である。
農作業の老人に尋ねたりしながら、登山口となる林道久主・稲村線の峠までたどりついた。三叉路になっていて、坂田林道が合流している。峠の手前1キ ロ程はかなり荒れていて、一部路肩が崩れている。帰りに通れなくなったら困るので、1キロ手前まで戻り、ここで一晩過ごすことにした。薄暗い中で食事を作り、食べおわる頃にはもう闇が押し寄せていた。
夜半、自動車の中からきれいな星空が見えていた。

晴天、8時26分に出発。15分で峠の登山口着。登山口にある中津小学校生徒作成の道標bヘ7。峠から植林の中の道へと入って行く。その気なら自動車でまだ奥まで入れそうだ。
なだらかな植林の道を抜けたところで、壁のような急登になった。長 い急登ではないが、しばらく潅木につかまって登り切ると、その先で林道を横断する。もう一度林道を横断したところが道標10。自動車はここが最終、この先は通行止めになっていた。
落葉樹の下を少し進むと、景色はがらっと変って、明るい笹原となる。その先の高みが1340メートル地点のようだ。その周辺だけブナがひとかたまりの林を作っていた。
笹の道を登り、目の前の高みの上に出ると、ここではじめて明神山の山頂が目に入ってきた。大きな気象観測施設の建造物が見える。  青空の下、高原を行くような明るい笹原を緩やかに登ってゆくと、山頂直下で舗装された林道に出会う。これは高知県側からの林道で、これを使えば歩くことなく山頂まで来てしまう。
山頂神社の手前の鳥居をくぐって、一等三角点明神山の頂に立った。地図には「明神山」となっいるが、土地の人々は「中津明神山」と呼んでいるようだ。鳥居にも中津明神山となっていた。祠がもう一つあって、こちらは高知県の方角を向いて建てられていた。
天気は上々、昨日登った石鎚山、二ノ森方面や瓶ケ森、それに四国カルストのたおやかな山々が一望出来る。ほかにも折り重なるようにしてたくさんの山が見えているが、名前のわかる山はない。その中には、この後登る不入山などもあるのだろう。
冷たい風をさけて一休みしてから同じ道を引き返した。
下山は9時10分、時間が早いので、このあと四国カルストに立ちより、五段城付近を少し歩いてみることにした。