追想の山々1365  

西上州 烏帽子岳(1182m) 登頂日1996.05.25 単独
大仁田川里宮橋(6.30)−−−稜線(7.20)−−−マル(7.30-7.35)−−−烏帽子岳(7.40)−−−里宮橋(8.30)
行程 2時間00分 群馬県 三角点なし
烏帽子岳山頂
下仁田インターから夜明けの下仁田の町を走り抜け、標識 を確認して登山口ヘ向かった。無名に近いこんな山でも、ちゃんと登山口の標識があるということは、それなりに登山者があるということだろう。

登山口近くのスペースに自動車を止めて歩きはじめる。
小さな谷川に沿ってゆるやかに登って行く。小鳥たちは子育てのまっ最中、さわやかなさえずりがシャワーのように降り注ぐ。コースはすぐに谷川を離れて山の斜面を登るようになる。この周辺山地は岩山が多い。この登山コースにも巨岩や岩片が目立つ。
ざれた急登で足がかりが悪く踏ん張りがきかない。はい登るという形容がぴったりの登りがしばらくつづく。ひと汗かいて傾斜が緩んでくると、その先が烏帽子岳とマルを結ぶ稜線鞍部だった。汗がたちまち引くような冷たい風が吹き抜けている。
最初は稜線を右へとってマルのピークヘ向かう。わずか数分で登りつ いたマルのピークは、小潅木に囲まれた猫の額ほどの小さな山頂で、展望もほとんどない。記念写真だけ撮ると烏帽子岳へ向ってきびすを返 した。

稜線をさきほどの鞍部まで戻ってさらに先へ進むと、岩峰の烏帽子岳山頂である。周囲遮るものはなく、展望もすこぶる良好。西上州の山々が一望であるが、山名のわかるのは妙義、 榛名山程度。あとは重なりあう似たような山々のどれがどうか全然わからない。

しばらく休憩してから山頂を後にした。岩尾根を下るコースがあるが、ザイルによる15メー トルほどの懸垂下降があるということで、こちらの方は遠慮することに して、おとなしく来た道を戻った。
往復2時間半ほどの小さなハイキングだった。