追想の山々1393
夜叉神峠登山口(6.20)−−−夜叉神峠(7.05-7.30)−−−高谷山(7.50)−−−夜叉神峠−−−登山口(9.00) | |||||
行程 2時間40分 | 山梨県 | 高谷山 三等三角点 | |||
3回目の今度こそという思いがあった。 芦安村の入口にある電光掲示板が、『落石のため夜叉神から先通行止』を表示している。 注意すれば通行できる可能性もある。取り敢えず夜叉神の森まで行ってみたがムダだった。道路はゲートでしっかり封鎖されていて、広河原まで入ることは不可能。 このまま帰るのももったいない。せめて夜叉神峠まで登って、白峰三 山のスケッチや写真を楽しんで帰ることにした。ほかにも予定の中止、変更を余儀なくされて、がっかりしている登山者が何人もいた。それぞれ夜叉神峠まで行ってみるというのも、私と同じだった。 夜叉神峠まで登ってみたが、天候は期待したほどの好天とはならず、ほとんど青空は見えない。白峰三山の7合目あたりから上は、樹木の紅葉が遠目にも赤や黄色が鮮やかに映えていた。 地蔵岳方面へ登って行く登山者を目にして、『私もという誘惑を感じたが、無断の予定変更は避けるべき』と自戒。 30分ほどスケッチをしたりしてから帰ることにした。夜叉神峠から下り始めてすぐ、高谷山への道標があった。どのくらい歩くのか見当がつかないが、“途中まででもいいから”と行ってみることにする。 展望はないがしっかりした道である。樹林の中を緩く登って行くと、夜叉神峠から30分もかからずに高谷山の山頂に立ってしまった。三等三角点がある。樹木に囲まれた山頂は、白峰三山方向だけ切り開かれ、北岳がのぞいていた。 さきほどより雲が低くなってきた。北岳へ登ったとしても、期待の展望はなかっただろう。そう思うと諦めがついた。 山頂からは桃の木温泉への下山コースもあったが、『上級者以外は入らないこと』と断り書きがあった。 途中、見つけておいたキノコを採ったり、マツムシソウをスケッチしたりしながら夜叉神の森へ下った。 家族連れや観光客が、夜叉神峠へぞくぞくと登って行った。 |