追想の山々1395

  

  野辺山 飯盛山=めしもりやま(1653m) 登頂日2000.03.20 単独行
平沢峠(8.45)−−−平沢山−−−飯盛山−−−平沢峠(11.15)
行程2時間30分 山梨県 飯盛山 三等三角点
飯盛山
前日は、小海町「リエックス小海スキー場」で孫娘一家と合流、雪遊びに興じたあと、翌日帰路の通りがかりに飯盛山へ立寄った。

ホテルを出たときは吹雪だったが、次第に青空が広がってきた。
登山口の平沢峠は、強い北風が吹き抜けている。半分ほど雲がかかってはいるが、八ヶ岳連峰の眺めが美しい。手早く支度を整えて飯盛山へ向かった。これが2度目の登頂だが、最初はこの平沢峠の登山口がわからずに、この先の牧場の方から登ってしまった。

道標に導かれて登山道へ入る。最初から雪上歩きとなった。
はじめはたいした積雪ではなかったが、徐々に雪が深くなってくる。平沢山経由飯盛山へ通じるこのコースは、尾根をわずかに外して北側にコースが付いているため、積雪が多くなるようだ。
昨日の新雪が30センチから、所によっては50センチを超える吹きだまり状態になっていて、なかなかきつい登りとなった。

降雪後歩いた跡はなく、脛で雪を押し分けながら登って行く。勾配はそれほどきつくはないが、足への負担は大きい。それに北風がもろに吹き付けて来る。風の通り道では、吹き上げられた雪が頬を叩いて痛いほどだ。思わず顔を背ける。
夏ならピクニック程度のコースにもかかわらず、冬山をやっているような気分になる。

深雪が終わりに近づいたころ、はじめて下って来る単独行の登山者に出会った。
北斜面の登りを終り、牧柵を抜けると広々とした雰囲気に変り、太陽が降り注いでいた。草原状の平坦な道を行く。積雪はほんの数センチ、日当たりが良くて古い雪は解けてしまっていた。

途中で引き返そうかと、何度も考えたが、結局平沢山の直下まで来てしまった。平沢山へは登らずに飯盛山へ向かった。左手を見ると、野辺山スキー場のリフトやゲレンデが飯盛山直下まで来ていた。スキーヤーの声やスピーカーの音楽が風に乗って聞こえている。

雪がなければ家族向きの山だが、深い雪で思わぬ時間を食ってしまった。下山時間は妻と約束してあるために、展望を楽しむ時間も惜しんで急いで来た道を戻ることにする。

帰りは平沢山ピークを経由してみた。飯盛山頂上は、平沢山に邪魔されて八ヶ岳連峰の北部が目隠しされてしまうが、この平沢山からは全容をまるごと眺めることが出来た。南アルプス、富士山、奥秩父、それに男山・天狗山・御座山という佐久の山々も近くに見えていた。三角点は平沢山の方に三等三角点標石が設置されている。こちらの方が展望の良い証拠だろう。