追想の山々1401

　　

　美ケ原高原台地
王ケ頭（2034ｍ）茶臼山（2006ｍ）牛伏山（2000ｍ）物見石山（1985ｍ）
　登頂日2001.06.10　単独

浅間＝＝＝浅間・美ケ原高原線終点駐車場（7.45）−−−王ケ頭（8.05）−−−茶臼山（9.00）−−−牛伏山（10.00）−−−物見石山（10.35）−−−王ケ頭（12.00）−−−駐車場（12.20）
行程４時間３５分	長野県	王ケ頭　三等三角点 茶臼山　三等三角点 物見石山二等三角点
茶臼山 美ヶ原は車でも山頂近くまで行けるが、歩く場合でも三城牧場や扉温泉から登って、最高点の王ケ頭と、美しの塔近辺を散策するだけで終わるのが普通である。 私も三城牧場から歩いたのが唯一登山らしいもので、他に何回も訪れてはいるが、たいてい自動車利用の上に王ケ頭と王ケ鼻で終わっていた。 今回は美ヶ原台上にある５つのピークのうち、4つを登って見ることにした。ピークのうち鹿伏山（1977m）だけは、牧柵を乗り越え、放牧牛の中を歩かなくてはならないので止めることにして、残りの王ケ頭、茶臼山、牛伏山、物見石山を回ってみることにした。 王ケ頭以外は未登のピークである。 奈良から高速道路を順調に飛ばして、浅間・美ヶ原線の終点「自然センター」 の駐車場がスタート地点、標高はほぼ1900メートルで、美ヶ原最高点の王ケ頭まで標高差は150メートルもない。 車外へ出ると風が冷たくて思わずぶるっとする。遊歩道をたどってまずは王が頭へ向かう。あいにくのガスで展望はない。誰の言葉だったか、『登りつけば天上が抜けたるかと思わしめ、首を回せば・・・・』と言って称えられた美ケ原のその気分は味わえない。 放牧された牛たちが、霧の中でのんびりと草を食んでいる。 まず最初は茶臼山を目ざす。コースは美しの塔手前で分岐、ほとんど平坦な牧草の中に、ほんの一筋小径が延びている。草原を渡る風は涼しさを越して肌寒くさえ感じる。 茶臼山ピークへの登り坂にとりかかると、ようやく山を歩いている気分になってきた。ほどなく到着した山頂には三等三角点が根元まで露出して、まるで掘り出したような姿をしていた。 物見石山山頂、後方の山は茶臼山 霧に閉ざされた茶臼山山頂を後にして美しの塔まで戻り、今度は牛伏山へ向かう。そろそろ観光客の姿が目立ってきた。青空も少しづつ広がってきた。観光客の歩道をたどり、最後に遊歩道をほんの少し登れば牛伏山山頂だった。 牛伏山の頂上からは、美ヶ原台地の全容が望見できる。青々とした牧場、点在する乳牛、タンポポの花が黄色い絨毯を敷き詰めたように広がっている。まさに春の盛りの眺めだった。遠望がきけば中部山岳のすべてを見渡せるほどの展望台のはず。 次は物見石山。車道を離れて昔の踏跡らしい形跡をたどって登って行く。物見石山まで足を延ばす観光客はほとんどいない。途中からはしっかりした登山道に変わり、和田村や武石村へと続いていた。 この山頂からは美ヶ原台地を見ることはできないが、そのかわり正面には先ほど登った茶臼山が、なかなか優雅な姿を見せていた。 予定のピークを4つ踏み、再び王ケ頭へ戻り、今朝ほどの駐車場へ下った。下山後の温泉は、武石村『岳の湯』にした。