追想の山々1409  

 坂戸山(634m)  頂日1996.11.03 単独
坂戸スキー場(12.40)−−−桃の木平−−−坂戸山(13.25-13.45)−−−中屋敷−−−坂戸スキー場(14.15)
行程 1時間35分 新潟県 坂戸山 ニ等三角点
後方の山は金城山
金城山登山口ヘ向かう途中、六日町温泉後背部に、紅葉した小さな山見えた。大きな登山案内板にが立っていた。それが坂戸山だった。金城山下山後に時間があったら登ってみてもいいなあ、そう思って通り過ぎた。順調に金城山を登り終えて時間がとれた。

国道から山へ向かって少し入ると、20台ほどの自動車で満杯の駐車場がある。坂戸城史跡案内板や坂戸山登山案内板が立っていて、ここが登山口になってい。駐車スペースを探して少し奥まで自動車を進めて、ゴルフ練習場を左に見ると、その先が坂戸山スキー場のゲレンデとなっている。

ゲレンデの中間に自動車を止めて、そこから歩きはじめた。
ゲレンデ斜面の先に見える高みが坂戸山である。坂戸山は全体が要塞となっている山城であったという。山中にはその名残があちこちに残されていた。
山里を歩くと、集落の後背部に村を守り抱くような優しげな山をよく見かける。住民が自分たちの裏庭のような感覚で接している『おらが山』である。この坂戸山もそんな山ではないだろうか。
普通に歩けば1時間そこそこで山頂まで行けそうだ。
こんな小さな山へ遠方からわざわざ登りにくる人はないだろう。山頂にいた多くの人々は、みんな地元の人達のようだった。

リフト沿いを10分ばかり登って、車道を横切ったところから登山道に変わった。『坂手コース』という 標識があった。大きな堰堤を右岸から巻いて越えると、後は丹念にじぐざぐに切られた道を登って行く。金城山の疲労をいくらか意識する。
紅葉が美しい。家族連れなどのグループが、談笑しながら何組も下ってくる。ハイキングというよりピクニック気分だろう。

ジグザグが終わると、鞍部状の平坦地になった。“桃の木平”の標識がある。
植林を抜けて再び潅木に変わると、山頂はすぐ先だつた。
山頂には木造の社殿があり、その横では数人が酒盛りの真最中だった。もう午後だというのに、家族連れなどが次々と登ってくる。
山頂からは、さきほど登ってきた金城山がよく見える。大きくてなかなかどっしりとした山だ。八海山、そして尖峰飯土山なども見える。コシヒカリの魚沼平野も眼下に広がっている。
山頂へはいくつものコース開かれていた。社殿には1500回登頂という紙が張られていた。私の足で山頂まで45分、手頃だとは思うが、雪に閉ざされる期間の長いことを思えば、1500回というのは大変なことだ。

下山は“しめ縄”の張られた正規のコースを下ることにした。尾根道に造設されたばかりの丸太の階段がずっとつづいている。歩幅が合わなくて歩きにく い。途中でうまいこと駐車したスキー場へ戻らなくてはならない。
“おんま屋敷跡”を指す標識があった。スキー場の方向を指している。うっかりすると見落とすような道だったが、勘を頼りに下って行くと、しばらくして沢をまたぐ。するとうまいこと前方にゲレンデが現れた。

地元の人が、もう2回も雪が来ており、次は根雪になるだろうと語っていた。