追想の山々1426
  

明神岳(1432m) 登頂日2000.04.26 単独
大又林道終点(5.40)−−−あしび山荘(6.00)−−−明神平(6.40)−−−明神岳(7.00-7.05)−−−明神平(7.20)−−−あしび山荘(7.55)−−−大又林道終点(8.05)
行程 2時間25分 奈良・三重県 三角点なし
明神岳山頂
歩きはじめが5時40分、普通の家庭はまだ寝ている時間だ。  
今日のコースは、つい最近薊岳からの下山に使ったルートで記憶に新しい。勝手がわかっているし気も楽だ。
冷んやりとした明神谷の沢沿いをさかのぼって行く。早朝のこととて、もちろん人の影はない。聞こえてくるのは沢の水音と、目覚めの早い野鳥たちのさえずりばかり。
あしび小屋付近まで来ると、台風被害の倒木も片づけが追いつかないまま、まだその後遺症が生々しく、荒れたままの個所も多い。
たいして急登もない整備された道を、何の問題もなく登ってゆく。このコースの良い点は、杉、ヒノキと言う植林による人工林が少なく、落葉樹の自然林が多いことである。登山道脇にバイケイソウが黄緑色の芽を伸ばしはじめている。直線的に突き出した初々しい葉の勢いは、いかにも土を蹴破って顔を出したという生命力を感じさせる。

1時間ほどで明神平へ着いた。風が冷たく霜柱が見える。この前雪に覆われていた草原もブナ林も、今は春の明るい日差しのもとにあった。
明神平からは、昔スキー場だったとう斜面を、ブナの林を縫うようにして登って行く。三塚分岐で薊岳方面へのルートを右手に見送って、気持ち良いブナ等の林を東へ向かえば、ほどなく明神岳の山頂に到着した。時間はまだ7時だった。
山頂はブナの林に囲まれて眺望は叶わなかった。この先わずかで桧塚のピークにも達することが出来るようだが、今日はここで引き返すことにした。