「きんもくせい」
「わやー」
「んー?」
「すっごいにおい ホラ」
「あーこのにおい??」
すっかり秋の空。
はるか高くに見える雲がぽっかりとゆっくりと動いてゆく。
「あーサンマ食いてぇ〜」
「・・・なんで?」
「だって秋じゃん」
「うん、正論だね・・・じゃあ、お昼どっか定食屋さん行こっか??」
「え〜イイの〜??奈瀬西口の新しいトコ行きたいってゆってたじゃん」
「いーよ。あたしもさかな食べたい」
「で?なんのにおいだっけ?コレ」
「きんもくせい」
「あ〜トイレの芳香剤にこのにおいあったよね」
「一緒にしないでヨ」
晴れた土曜の午後の空気は果てしなく気持ちが良くて・・・
院生研修が終ったあと、一緒に帰ろうと誘ってくれた伊角の誘いを断って和谷と奈瀬の二人は新宿に来ていた。
二人で棋院を後にした時のみんなの表情がちょっとおもしろかった。
『なんでその組み合わせなの??』
言わずともみんなそう言いたげだった。きっとね。
「よっし!俺のほうはコレでオッケ!!」
「あたしもだいじょぶ!」
「んじゃ、メシにしましょっか〜??」
「うしろの人もお誘いする??」
「お誘いしましょうか♪」
和谷&奈瀬の後をこっそりついてきた伊角は、二人がイキナリ自分に向かって歩き始めたのでかなり驚いた。
逃げようと思ったが二人に背を向けた瞬間・・・・・・
「だぁ〜〜〜〜〜〜〜〜っっvv」
鈍い衝撃と共に、二人が飛びついて両腕にしがみついてきた。
「いっすみさぁぁ〜〜〜〜〜〜〜ん」
「いっすみくぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜ん」
はしゃぐでっかい声に通行人たちが視線を投げかける。
伊角の顔はきっと真っ赤。
「わっ和谷・・・奈瀬・・・っっ・・・」
そして二人がそれぞれ手にしていた大きな包みをずいっと差し出して―
「はっぴーばーすでーvv伊角さん♪」
目をぱちくりさせる伊角を尻目に和谷と奈瀬はくすくすとイジワルそうな笑みを浮かべる。
「あたしが浮気したかと思った??」
「おれはいつだって伊角さん一筋だぜぇ?」
くすくす
「誕生日・・・覚えててくれたんだ・・・ありがとな、コレ」
意外な展開にちょっと感動の伊角。
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ、まったくオマエらにはかなわないよ〜」
してやったり顔の和谷と奈瀬。
「さて、王子サマ、我々とお食事なぞいかがですか??」
都会の中にふんわりときんもくせいが香るある秋の午後―
気分がかなり裏ページモード(謎)だったので気分を落ち着けるため(笑)に特にラブラブものじゃないものを書いてみました
短いです。内容は特に無いです。平凡な秋の一日が書いてみたかったので♪
伊角さんがおまぬけです(笑)和谷と奈瀬が知能犯です。確信犯です。
イスナセもいいけど私やたらと和谷をからませるのが好きみたいです(笑)
ウチの和谷は伊角さんのこと好きなんだけど、奈瀬も好き(人間として)。で、伊角と奈瀬のこと応援してます。いいコだなぁ〜(笑)
勝手に伊角さん秋生まれにしてしまいました・・・多分違うとおもう。山羊座っぽい(12/22〜1/21の間だ)
これ書いてる私の頭の中では同時進行でエロまんが(イスナセ)も組みあがってました(死)
スキャナー戻ってきたら描きたいな・・・えろも・・・(笑)