大満足の根子岳

(2001.02.11)

菅平、奥ダボススキー場の朝。 夜明けとともに、ヘリコプターがぶんぶん飛びはじめた。 ここは、根子岳(2128m)までヘリで運んでくれるヘリスキーで有名な場所だ。

朝一パウダーを狙うスキーヤーやボーダーたちが、もうヘリコプターで飛んでるのだろうか?
ヘリで上がられるのはちょっと煩いなあ、などと、あったかシュラフにくるまってぼんやり考えていた。

意を決して、テントから外へ出ると雲一つないどぴーかん。やったあ! 急に元気が湧いて来る。

よおおーし、いくぞお〜。 松本からTOMO&NOBUが元気に合流。 夜勤明け、ボーリング大会、飲み会のハードスケジュール をこなしてきた二人だが、疲れもみせず、さあ行こうとやる気マンマン。

リフトの大渋滞をぐっとこらえてがまんすると、静かな雪面が僕らを待っていた。 ほっと、一息。

リフト終点から根子岳山頂まで、ヘリスキーのツアーコースは圧雪されている。 ツボ足にならないので、スノーシューもボードといっしょに背中に括り付け歩き始めた。

久々に再会する友との会話が弾み、登りも楽しい。 本日は、ヘリが飛んでこないので、お山は静かだ。 よしよし、ますますいいぞ。

早朝のヘリの音は、昨日の遭難者の捜索のためらしい。無謀か誤ってか、ボーダーが崖で立ち往生したとのこと。 遭難騒ぎと、天候の悪化で本日のヘリスキーは中止になったのだろう。 いくらお気楽な、コースとはいえ、危険はつねに隣り合わせだ。気持ちをひきしめる。

登りの最中、ガスってきてホワイトアウトになるかと心配したが、お弁当を食べて、頂上につく頃には晴れ間がのぞいた。

根子岳への登りは、2時間ちょい。 え?こんなに短いのというのが感想。傾斜の緩さと、ピステンのおかげで足が雪にめり込まずに、すいすい登れてしまった。

頂上で記念撮影の後、いよいよお楽しみの滑走タイム。グルーミング・バーンを避けて、一歩手前のパウパフの尾根に入る。

滑りはじめは、樹木が点在する大斜面。ノントラックのバージン・スノーに飛び込んだ。

あっちこっちで、メンバーの歓声が上がる! もう笑いっぱなし。

山スキーの渡爺


テレマークのTOMO


ヤマボードのオイラ


同じく山ボ、堀口雪上隊長。


NOBU。

5人の混成パーティだ。

思い思いにターンを描き、跳ね、転び、木枝に顔をぶつけては、雪を散らした。

広い斜面。変化に富んだコース。 傾斜が緩いので、滑走距離が長くとれるのもいい。 マイナス10℃を下回る冷え込みのおかげか、雪質も最高で、緩斜面でもボードが走る走る。
牧場をぬけて、テントの前まで滑り込んで滑走終了。 ドア トウ ドアのツアーでござった。

渋沢温泉で温まり、手打ちそばに舌鼓。 テントに戻り、チゲ鍋、マーボ豆腐を肴に地ビールと地酒で乾杯。

携帯電話で、タイのプーケットでバカンスへ行くといって、今回の雪遊びをキャンセルした、仲間のFC一ノ瀬が見事
飛行機に乗り遅れたのを知って、一同喜びもう一度乾杯。

にこにこ顔のメンバーの夜は、楽しく更けていくのであった。

おしまい。