南伊豆ヒリゾ浜

(2001.09.22〜24)

ザ・雲見ポイント

伊豆の海にて。。。 せいちゃんのたっての希望で、伊豆に出かける ことにした。目的地は、南伊豆の奥石廊手前に あるヒリゾ浜。ヒリゾ浜は、切り立った断崖の下にあるため、 船でしかいけないプライベート・ビーチになっている。 中木という集落から船で渡してくれる。

目下のところ、綺麗な熱帯魚と戯れるシュノーケリングに、一番の喜びを見出しているせいちゃんは、 毎晩、ヒリゾ浜情報のHPを覗いては、うっとりと恍惚の 表情を浮かべていたのを私は知っていた。

観光客が激減する9月に入ると、すかさずヒリゾ浜 へ訪れる計画をたてていたようだが、 台風の続けざまの襲撃のせいで、何度も足止め されていたのだ。

移動性の高気圧が張り出す3連休に、 彼女の望みをかなえてあげようと、もうすぐ生後11カ月 になるミースケを連れて海遊びキャンプにでかけることにした。

今回の海遊びへの参加メンバーは、我が家3人と、 毎度おなじみ、いちのせ氏と、はすみ夫妻。

いちのせ氏はこの夏、ニュージーランドだけでなく、 ユーコンでも「クレイジー」の称号を手にいれ、 めでたく南北制覇してた筋金入りのカヌダーだ。

はすみちゃんは、釣り師でもある上に、 調理人というキャンプには、欠かせない特技の 持ち主。風貌はまるで、熊のようだけど、全体から 優しいオーラを発している。まるでプーさんだ。

はすみ婦人こと、クミちゃんは、ダイバーの ライセンスを取得している5ヶ月の妊婦さん。 今回、せいちゃんの、妊婦シュノーケリングの実績を 信じて、マタニティ・シュノーケリングにやってきた ナチュラリストだ。

初日の早朝、ヒリゾ浜へのアプローチとなる 中木港に集合した一同は、そぼふる雨と、 冷たい気温に、意気消沈。

人間らしい思考を取り戻すために、 温泉に漬かってあったまって、今後の 計画を練ることにした。 お地蔵さんの露天風呂で有名な石部温泉を めざして、西伊豆へ北上。 あつあつオフロに浸かった面々は、すっかりマッタリ してしまい、本日はウダウダすることにあいなった。


雲見崎へ釣りとヒルネに出かける。 釣り場求めて、断崖を降りていくと、天然の 生簀となった絶好のポイントを発見!

堤防に囲まれたプールに、きびなごの魚影が 煌めいていた。 クミちゃんがよろこんで、網ですくうと、大漁。 イカやカニの泳ぐのも見える。一同興奮状態。

いちのせ氏が、堤防から竿をだし、カワハギ、 ハコフグ、シマダイを見釣りで上げた。 テトラからも30cmはあろうかアイゴもゲット。 ギザギザ背びれが勇ましい。

それにしても魚影も濃い。 太陽も顔を出したので、シュノーケリングにも出撃。 透明度が高く水温も高い。おまけに魚影も濃いと あってなかなかの高ポイントだ。

昨夜の低気圧で、冠雪した富士山が美しい。 おもいおもいに遊んで寝た後、夜は温泉の横 でPキャンに突入。

捕獲した魚を肴に飲んでいると、夜釣りのオジさんが 巨大アナゴをプレゼント。 すかさず、料理人ハスミちゃんがさばいて、素焼き にし、煮詰めたタレで、あなご丼が完成! さいこーにうめー。 本日3度目の温泉でしめてホカホカのまま眠りについた。


巨大アナゴを捌くはすみちゃん


2日目。(23日、日曜日)

今回の目的地、ヒリゾ浜への出撃日。 朝から、せいちゃんがハリキッテ、エンジン全開。 朝風呂でノンビリモードに陥ったメンメンに、次から次へ 指令が飛ぶ。 この毎度の出来事に慣れていないハスミちゃんが あわてて、テキパキ動くのがおかしい。 そうして、一同、ヒリゾ浜へのアプローチ地点となる 南伊豆、中木港に、緻密なスケジュール通り、 到着したのであった。

そこからクルーザーで、ヒリゾ浜に渡してもらう。 オイラはシーカヤックを漕いで後ろからついて行った。


ヒリゾ浜へ

クルーザーの船長はナカナカよいオヤジで、あちこち 観光してから浜に渡してくれた。 いちがクルーザーを手に入れようと、 「オヤジさん、娘さんいないの?」 とか言って、アプローチしてたらしい。

南伊豆独特の切り立った岩峰群が乱立する 場所にヒリゾ浜はある。なかなかよいロケーションだが、 中木港からほんの500mくらいしか離れていない。 そして、秋になって人が少なくなっている ハズのヒリゾ浜は、すでに数パーティが入てビーチを 占有していた。すごい賑わいを見せている。

その端っこにベースを設営。いちが、

「ねー、たいちょー、オレ、着替えている若い おねえちゃんのお尻をみちゃった。うへへ」

とよろこんでいる。 この季節でも、ビキニの女性を見れるの目の保養になるが、 それにしても人口密度が高すぎる。


ビーチでうどん

この様子では、夏はどうなっていることやら。。。 ここから、シーカヤックで、もう少し奥にいくと、 さらに素晴らしい場所が、目白押しなのに、ちょっともんたいないなあ。

みんなは、シュノーケリングとヒルネ、オイラはシーカヤックで島 巡りをして1日終了。せいちゃんも満足の様子。 よかったよかった。

本日も、食材を調達しようと、温泉ベースキャンプへの帰路に、 またまた雲見ポイントにたち寄った。 いちのせ氏が、次から次へと釣り上げる釣名人の オバサマと仲良くなり、ソーダガツオをたくさんもらう。 なんと、メジナまで頂戴してしまった。

この騒ぎに興奮したのか、笑いながら太陽も海に 吸い込まれていく。実に美しい落陽だ。 またまた石部温泉Pキャンにもどり、この日も 魚つくしの宴会。 いやー刺身がうまいのなんの。満足満足。

3日目(24日 月曜)

本日も朝からピーカン。恒例の朝風呂へ出撃。 みんなのお気に入りとなった、雲見ポイントへ 本日も出撃。ヒルネ、釣り、シュノーケリング三昧だ。

午前中、西伊豆屈指のゲレンデである雲見〜波勝崎 に一人で、漕ぎ出した。 切り立った岸壁が続き、海喰洞が無数に空いた 探検心を掻き立てるこのルートは僕のとっておき の場所のひとつだ。 ウネリにどきどきしながら、入れる洞窟はすべて 進入した。 穴があるとついつい入ってしまいたくなるのは、 悲しき男のサガか。そんなこと考えていたら、 女性自身、そのまんまの形の岩穴が登場し、 ますます興奮。やべやべ。

千関門を越えてしばらく漕ぐと、海金剛と呼ばれ る岸壁に遭遇する。海金剛は、230mの高さの巨大な岸壁だ。


海金剛

2年前、山の先輩とこの海金剛に引かれたばかりの フリークライミングルート登った時のことを、 しみじみと思い出した。

海から見上げる海金剛の勇姿は実に堂々としたものだ。 その真中に垂直にのびる美しいフィンガークラック。


3ピッチ目のクラックを登る

自分の過去の記憶という宝物で、遊ぶことは感傷に ひたることかもしれないが、まあ、たまにはいいでは ないか。 ほんわかした気分で、みんなの待つ雲見へ引き返した。

昨日の残りの鰹を焼いて昼飯。 煮豚、イセエビの刺身&汁がおかず。 ウメー。ウメー。ウメえー。 この3日間にわたって、食材、メンバー、天気、海、 すべてにめぐまれた 休日でした。いやはや、年一回くらいはこんな贅沢 キャンプもいいかもね。

みんな、伊豆はいいぞ。 ぜひまた繰り出しましょう。