魔法使いになった日

(2005.11.11)

目から鱗が落ちた。 エンパワーメントやコーチングというコトバはよく耳にしていたので、 ぜひ自分の力にしたいと感じていた。ワクワクドキドキしながら講習に臨んだ。

最初は、講師の岸さんのこと話す内容のことを、 どこか、うさんくさいなあと感じていた。 ところが、どんどん引き込まれていく自分がいた。 講習日2目は、前夜(当日朝?)の睡眠時間が3時間にも満たないというのに、 夕方まで、ボルテージが、あがりっぱなしになってしまう。

感動していた。魔法を手に入れたと確信した。

生とは天と地ほどの差があるかもしれませんが、講習内容は下記の書籍とほぼ同じなのでご参考まで。

「エンパワーメント・コミュニケーション」岸 英光 (著)

僕は、今まで信じていたことを、人に話しても、異端視扱いされてきた。 また僕の行動は、理解不能というあつかいをうけてきた。 僕が特別なのだと。常識がない人間だとという烙印。

でも、どうして僕が僕のようになったのか。 なぜ、まわりが僕のように考えないのか、行動しないのか、、、、 なぜなのかは、ぜんぜんわからなかった。 だけど、けっして間違ってはいない。そう信じていた。

しかし、それを他人に説明することの難しさ。 そして、ほとんど理解してもらえなかった。 今回の研修で、その答えをもらったような気がする。

今回の研修を受けて、何も恐れるものがなくなった。 「夕べに死すとも可なり」だ。

そこで、再認識させられたことは、人は指図されたり、 命令されたりすると壊れてしまう!というまぎれもない事実だ。

人から指図されたことに、反発を覚えることは、いけないことだという 常識が日本にはある。目上の人のいいつけを守る。 それが良い子と呼ばれる秘訣だ。

しかし、そうすることは、自分で考え、自分で計画し、自分で行動する という行為とはまったく相反する行いになる。

指図に従わせることは、個々の責任感を奪い、 主体性を剥ぎ取り、自主性や創造性を破壊していってしまうことに 他ならないとおっしゃる岸さんの言葉に、僕はうなずきを繰り返し、 どんどん引き込まれていってしまった。

子どもの「イタズラ」をとめてはならない。 子どもには、生まれながらにして自分で考え、計画し、 行動するという力がもともと備わっている。

それを親や学校の先生、環境が「あれするな」、「コレしろ」、 あの手この手で押さえつけ、もぎとっていく。

そうしておいた一方で、やれ自主性がない、やれ冒険心がない、 責任感がない、創造性がない!!!!

と口をそろえてのたまう日本という国の救われなさ。 大人の考え方といってまかりとおる口惜しさ。

なぜ、僕のような考え方を、僕がもってしまったのだろう? その答えもいただいた。

日本では、自我が形成されてから、親が子どもに日平均80回 もの指示をだしたり、叱ったりするという。 夕方から寝るまでの数時間だから、時間あたりに直すと、20回 前後というおそるべき密度だ。 学校や塾などは、答えのあることを効率よく数を教え込むのだから、 教育の場も然り。

個人的なことで恐縮だけど、特殊な家庭事情のおかげで、 自我が形成されてから、大人になるまで、両親からまったく命令や指図を受けずに成長した。

小学校3年生の時に、僕が変わったことや楽しいことを考えて実行すれば、 するほど喜んでくれた担任の住友先生。 失敗して落ち込んでいても、優しく微笑んでいてくれた!

ところが、小学校4年生になって違う担任になった途端に180度異なる 仕打ちを受けてしまった。 主体的に行動すると糾弾され、教師から迫害(いじめ)をうけるように なってしまったのだ。以来、学校の先生くらい信じられないものはない という不信感に目覚めてしまった。

以後、教科書は参考書として御したが、「思い込み」や「ルール」に 毒された教師たちを師と仰ぐことはなかった。 だから僕は、住友先生以外の教師の名前はとっさには出てこない。

つまり、僕は自分で納得のいったもの以外を鵜呑みにすることはなかった。 自分から選択して主体的に学んできたのだ。

教えてはいけない!
ほめてもいけない!(5歳まではOK!)
指図するのもダメ!
繰り返すのは最悪!

だけど、何もしないわけでは、ない。

むしろ、積極的に相手に主体的に動いてもらえる夢のような方法。

講習では、そのやりかたを、コトバを代え、物語りを代え、繰り返す。 そう自分から気づくまで。

コーチンクという手法を自分で手に入れるまで。

自分で自分の殻をやぶる。そう、パラダイムシフト

救われる思いがした。 人がもっている千差万別のアイデア、独自性を思うままに引き出す手法。 人に自分の思うように動いていただく方法。 そして、今、僕らの職場や家庭で消えていこうとしている元気や笑顔を取り戻す方 法。

手に入れた。そう、魔法を僕は手に入れてしまった。 仕事で、遊んでもいい。もちろん、イタズラしてもいい。 失敗と成功をこころゆくまで味わっていいのだ。 ユーコン川をカヌーで旅している時のような自分の力を出しながら 生きること、フルライフが仕事でもできるようになった。 何でもできる。(一人の力ではないけど)。 そしてその責任は、オレがとっていいんだ! 100%の自由!それが、こんな目の前にあったなんて。

歩くことができるようになるために、赤ちゃんは何度も何度も転ぶ。

少し大きくなって自転車に乗れるようになるときもそうだ。ひざ小僧を赤く腫らしながらハンベソかいて。。。

何度も何度も失敗する。けれど失敗するうちに、できるようになっていく。

魔法をまだまだ使いこなすことはできないけれど、失敗の連続だけど、少しづつ少しづつ自分のものにしていこう。