ファッキン・クレイジー一ノ瀬氏inNZ(1998)

じゃがじゃがじゃあ〜ん!

と、いう訳で98年末も昨年末同様、慌しい日本を脱出してNZに川下りに行って参りました。長編です。ご注意ください。

12/17

日本脱出。早朝パッキング。カヌーザック25kg、キャンプ道具のザック15kg。
柔らかいクーラーBOXにお決まりの笠を車に乗っけて成田へ。

ソウルまでは約2時間。空港内のラウンジでトランジット2時間、、、なのでビール。
そしてオークランドへ。大韓航空はオークランド往復でも10万円しないので、安くていいのだけれど、たまに落ちたり、落とされたりするので仕方がない。機内でビビンバ食ってビール飲んで寝た。「あるまげどん」を上映してたらしいけど寝てたのでわかりましぇん。 ちょっと悔しい。

12/18
ソウルから11時間のフライトでオークランド着。空港の検疫では植物やテント(泥)の検査があるが、自分は「This is new one」で切り抜けた。去年はテントの検査で10分以上、待たされたのだ。実はこの「new one」は嘘ではない。ダンロップの新製品山岳用テント(3人用)は今までの自分の2人用テントより小さく軽いのだ。(信じられん!)
悔しいので神田さかいやで買ってしまったのだ。

入国手続きを終え、先ずタバコを吸いに外へ出るとオークランドは雨だった。(暖かい)
お小遣いの5万円を両替したら1$63円だった。嬉しい。去年は80円くらいだった。
この嬉しさをかみ締める為、早速、空港内のバーでビールを飲んだ。
電話でタウポに宿(一泊15$)の予約を入れて街中のバス乗り場までタクシーで移動。
待ち時間にステーキとビール。ステーキは14$で下品なほど分厚く大きい。ビールが美味い。

バスで5時間タウポに夕方着。途中ビールで膀胱が満タンになってバスを止めた。タウポに着いても雨だった。初日からの雨キャンプは辛いので宿をとっておいて正解だった。
宿のおやじにピックアップしてもらいビールを半ダースと食料を買い出してチェックイン。

この時、素晴らしい感動があった。6人部屋(2段ベット3つ)に入ると鈴木杏樹似の可愛い娘が着替えていて髪を拭いていた。どうやらMIX部屋でなんと自分以外は全て女性。
最初は喜んでいたが、部屋に入る度に緊張してしまった。夜はブロンドのナイスバディのお姉ちゃん達は皆、Tシャツにパンツ1枚で寝ていた。どうも緊張して寝づらい。けど眺めは最高だ。
その夜は移動疲れですぐ寝た。

12/19
朝起きると下半身も起きていた。ブロンドのお姉ちゃん達は実は美人揃いだった。
思わず(迷わず!?)今日も同じ部屋を予約してしまう。

今日は昨日とうって変わって晴天。眩しく攻撃的な太陽が暑い! 朝からビールが美味い。
幸せな朝だ。近くのタウポ湖まで散歩し、SUBWAYで朝食。宿に戻りシャワーを浴びた。

昨日の夜、ちょっと話しをした韓国のお姉ちゃんがロトルアに移動するみたいなので、ワイカト川のスタート地点まで乗っけてってもらう。車の持ち主は日本人(名古屋のお嬢様)で、韓国のお姉ちゃんをロトルアまで送って行くのだそうだ。

ワイカト川。この川を下るのは3回目。水はブルーの透明。潜ると光の届く限り見渡せる。
のんびりした流れでビールがすこぶる美味しい川だ。途中「3、2、1、GO」の掛け声の中、45m上の断崖からバンジーが落ちてくる。みんなハイになって楽しそうだ。
暫く漕ぎ進むと(実際はビールや煙草で忙しく漕いでない、只流れてるだけ)温泉がある。
顔に刺青したマオリの家族連れや観光客がトレッキングでここまで来て楽しんでるのだ。

ここから暫く流れて河原のキャンプ場で上陸。去年、自分がずっと住んでいた所だ。
ここでブルース(毎年日本に来るNZ屈指のインストラクター)と奥さんのシンディに一年振りに再会。事前にメールでやりとりしてたので、自分の事は良く覚えてたみたいだ。
息子のジャクソンもいた。相変わらず元気だ。実はジャクソンには日本からX'MASプレゼントを持って来ていたのだ。パジェロのラジコン。ブルースには小さい鯉のぼり、シンディには我社の化粧品、飼い猫のマックスの分は忘れたのでウールワースでキャットフードを用意していたのだ。明日の夜、ブルース家での夕食の約束をして別れた。

河原でビールを2本飲み、カヌーをザックにしまい、担いで宿に戻った。途中、テイクア

ウトの店でチキンとコーラで休憩した。

一旦、宿でシャワーを浴びてビールで休憩。夜は9時まで明るいので町にビールの買出し、ついでにインド人のカレー屋でカレー食ってバーで飲んで帰った。
宿に着いたら今朝の名古屋のお嬢様がいた。明日、カヌーに乗せてあげる事になり、深夜までビールを飲み、馬鹿話をして寝た。

12/20
昼ごろ起きた。先ずはシャワーを浴びてテラスでビールを飲んだ。今朝も幸せな朝だ.(昼だ!)名古屋のお嬢様が米を炊いておにぎりを作っていたので、ご飯を分けてもらいチャーハンを作って食べた。ベーコン、ねぎ、卵のシンプルなチャーハンだハスミちゃん御用達の中華味も欠かせない。最後はフライパンの鍋肌に少量の醤油を垂らし、焦がして香り付けだ。
ビールに最適。

1時ころ出発。コースは昨日と同じワイカト川。彼女の車でゴール地点のキャンプ場へ向かった。キャンプ場に着くなり彼女は、色とりどりのパンツを取り出し木にロープを掛け干した。聞けば、出発前、宿で洗濯したものの干すいい場所がなかったとの事。じろじろ見てたら怒られた。
名古屋のお嬢様のパンツは結構ハデハデ系だった。
ケータイでタクシーを呼び上流のスタート地点へ。9.2$だったが何故か8$にまけてくれた。
タクシーの運転手は暇なのかカヌーを作るのを手伝ってくれた。仕事を止めて一緒に下ろうと言ったら本当に下りたそうで、出航まで見送ってくれた。

お嬢様はたいそう喜んでいた。「ディズニーランドの本物版みた〜い!」とか言っているが意味が解からない。「これって凄い冒険よね!?」等とも言っているが意味が解からない。

バンジーの直下でおにぎりをご馳になりビールを飲みながらエディー(流れのない所)で漂った。
ジャンプして落ちてくる人も10回以上見てたら飽きたので、次の温泉ポイントへ流れた。
ここの温泉は支流からの流れ込みが源泉で本流の水と交わり、ちょうどいい湯加減のところを探すのだ。お嬢様はこういう温泉は初めてらしく偉くご満悦の様子で1時間以上もそこで楽しんでおられました。
自分もここでビール。温泉でのビールは確かな人生の喜びだ。

ゴール地点のキャンプ場でカヌーをたたみ、洗濯物を取り込み、すぐ川下のフカ滝に移動した。ここはタウポで一番有名な観光地で15mくらいの滝を競ってカヤッカーが挑戦するのでも有名だ。滝の手前は2m以上の波がはじける豪瀬が牙をむく。想像しただけでビビってしまう。最近、頭を岩にぶつけて即死したカヤッカーもいたらしい。成功者は100人くらいだそうだ。

滝下ではジェットボートがスピンターンで乗客の歓声を浴びている。自分もすかさず乗り場へ移動。

空いている時間帯らしくすぐ乗船できた。定員10名の最前列の特等席をゲットした。

思えばジェットボートは初めてだ。スピード感がたまらなくいい。スピンターンでは本当に振り落とされそうだ。あ〜楽しかった。

彼女の車で宿まで送ってもらいここでお別れ。彼女はオークランドへ。自分はシャワーを浴びてブルース宅へ。冷えたビールが差し出され一気に飲み干してしまう。シンディお手製の夕食は美味かった。ジャクソンがラジコンに夢中になったが親の2人も取り合って夢中だった。夕食後、ブルースと明日からのツーリングキャンプの打ち合わせ。10万分の1の地図を借り、トランスポートを頼んだスタッフを紹介してもらい、宿に帰って寝た。

12/21
いよいよソロキャンプツーリングへ出発だ。朝一でウールワースに食料とビールの買出し。
まな板用のペントハウスも忘れない。このまな板は夜はおかずにもなってしまう便利なまな板だ。
焚き火のたきつけにもなってしまう。いらないページから使えるので便利この上ない。
男は道具に拘るものなのだ。蘭ちゃんがブスのストーブに拘る様に自分はまな板に拘っている。
思えば去年のNZもユーコンのツーリングもこのまな板だ。ちょっと高いけど・・・。

ブルースのスタッフ、ダグが迎えに来てくれて一路モハカ川上流近くのヘリポートへ向かう。そうなのだ、今回は去年ソロで下ったモハカ川の上流をヘリをチャーターして下るのだ。途中に温泉もあるらしい。
1時間くらいでヘリポート着。ダグとは地図でピックアップポイントを確認しここで別れた。受け付けで350$支払い、カヌーやキャンプ道具を乗せ、いざアッパーモハカへ。

ヘリは尾根づたいに低空を飛んだ。パイロットが「どうだ?」と聞いてきたので、機関銃で下を攻撃したいと言ったら、その気持ちはわかると言っていた。
間もなく原生林の中に小さな流れを確認した。モハカ川だ。小さな河原に慎重に着陸し、荷物をサッサと降ろしたら「グッドラック」と言ってあっけなく去っていった。
ヘリの煩い音が聞こえなくなったら、ここは大自然の懐だという感じがした。

船をつくり、キャンプ道具を積み込みいざ出発だ。空は晴天で日差しが眩しい、川は清らかで穢れがまったくない。山は野生が色濃く、鳥がフルコーラスで騒いでいる。笠の紐をあごにかけ、煙草を一本取り出し、火を点け、パドルを大きく水辺に差す。いつもながらソロツーリングのスタート時の緊張感はいい。煙草の煙が体に染み渡る。

2級レベルの瀬が次々と現れ、快調に漕ぎ進む。渓谷の中でビールをあける。人生の喜びとはこういう事だと何度も確認するのだ。

2時間くらいで今日のキャンプ予定の温泉の匂いがした。ここは河原にある温泉でキャンプ場もある。ヘリとカヌーか、トレッキングでは2.5時間以上の山道を歩かなければ来られない所だ。綺麗で清潔なトイレもある。環境庁が管理してるみたいだ。
ここには誰もいないので、自分だけ貸切だ。早速テントを建てて、温泉でビールを飲んだ。
やはり温泉でビールは確かな人生の喜びだ。
夜は満天の星空を眺めながら温泉ビール。至福の時間だ。例の星座も輝いている。当たり前だがここはとんでもない山の中。月もなく、星の光を遮るものはなんにもないのだ。ホロ酔いで気持ち良く睡眠に入る。

12/22
朝は何百羽という鳥のフルコーラスで目覚める。先ず温泉に入りビールを飲む。大自然のなかでの幸せをかみ締めて過ごす。今日はここにもう一泊するのだ。
腹が減っては飯を食い、本を読み、釣りをして、風呂に入ってビール飲んで昼寝する。
一日中この繰り返しで過ごす。今日も雲ひとつない晴天だった。

12/23
今朝も何百羽という鳥のフルコーラスで目覚める。今日も雲ひとつない晴天だ。ずっとここに停滞住んでいたいがテントをたたみ風呂にはいり、飯を食って出発。
2〜3時間漕ぎ進んだら景色が開けた。今までの山の谷間の川流れから植林された山や牧場がでてきた。人家も一軒遠くに見えた。しばらく流れるとまた野生の山々の中に入った。
綺麗な支流の流れ込みの所でキャンプ。飯食って、本読んで、ビール飲んで寝た。

12/24
ゴール地点の河原を目指す。ここから下流は去年3日かけてソロツーリングしたので今年はいい。もうお腹いっぱいだ。ダグにピックアップしてもらいタウポへ戻る。
予約しておいた宿で200km程離れた別の川(ワンガヌイ川)をツーリングしてた渡先生と合流。
宿ではX’MASパーティ企画で食事が用意されていてビールやワインをあおった。
自分のテーブルにはスイスの巨乳ちゃんとイングランドの巨乳、オリビアちゃんがいた。その他カナダ、アメリカ、ベルギー、ドイツ、イスラエル、スウェーデン人が同席し盛り上がったまま、街の飲み屋に移動し、深夜まで踊ってビールを飲んだ。宿の一番可愛いスタッフレベッカちゃんも合流。
トランスポートを頼んだダグも恋人を連れて現れた。踊って、飲んで、疲れて宿に戻って寝た。

12/25
昼ごろ起き出し、渡先生とワイカト川に向おうとしたら可愛いレベッカちゃんが、これからパーティなのに行ってしまうの? と、寂しそうに見つめた。たまらずカヌーは中止。X’MASハットのデコレーションにかかった。これは各人の作成でコンペだ。ちなみに入賞してしまった。
大量のローストビーフ&チキン&ワインが差し出され昼間から大騒ぎしたら気持ち良くなって昼寝。そのまま部屋で寝てしまった。

12/26
今日は気合を入れてワイカト川に出撃。ブルースにプレイボートを借り、講習を受けながら、先日のワイカトとは違う下流のコースを下った。途中の2級の瀬で沈。水は悪魔で透明、気持ち良かった。
ゴールは先日、ロデオのワールドカップが催されたフルジェームスだ。
ランチをご馳走になり、自分はマスク、シュノーケル、フィンに釣竿で出撃開始。50cm以上のレインボーが目の前を泳いでいるが、釣れない。岸には温泉が沸いているのでそこで温まりながら釣を続けたが不発に終わった。夜は町に出てステーキ&ビール。泳ぎ疲れたので、帰ってすぐ寝た。

12/27

北海道の女性パドラーとパチリ

本日は何故かまたモハカ川へ。ブルースの日帰りツアーに参加。先日下ったゴール地点から約10kmのコース。のんびり煙草を吸いながら下った。もうお腹いっぱい。漕ぎまくった。(流れまくった)ゴールのキャンプ場でビールで乾杯。他の参加者たちと「だっちゅーの」と「シェー!」で記念撮影。ブルースやシンディに礼をいいタウポで別れた。

だっちゅーのを決めるブルース

That you know!」だって!

夜はワイカト川の河原でキャンプした。日本人パドラーがドカシーでキャンプしていた。GWに球磨川で会ったパドラーもいて深夜までビールを飲み馬鹿話して寝た。

12/28
朝10時にスカイダイブのスタッフにピックアップしてもらう。タウポ空港からオークランドに帰るのに丁度、都合がいいのだ。荷物も重いし。でも空は雲が多くダイブは断念。お昼の便でオークランドに戻った。ここで何故か再び名古屋のお嬢様と合流。彼女の車で市内へ移動。
ホテルのチェックインを済ませ、ジャパレスでカツ丼、刺身、でビール。その後オークランドで一番のビーチに出撃。のどかで平和な光景がそこにあった。太陽と風がとてもすがすがしく、ビールを飲んで昼寝した。気持ちいい。その後、オークランド一番の水族館へ行き、オークランド一番景色のいい高台の丘で町を見下ろし、中華レストランで海鮮鍋とビールで気持ち良くなって帰って寝た。

12/29
今日はオフ。(毎日そうだけど)午前中、街をぶらつき、午後はホテル(シェラトン)で食って飲んで夜の12時くらいまで遊んでいた。

12/30
朝8時起床。30分後に出発。行先は車で2.5時間のワイトモケーブ。土蛍が有名なこの鍾乳洞をチュービングで下るツアーに参加するのだ。お昼前にワイトモに到着。
ツアーは上下ウェットスーツに着替える完全防備だ。ヘルメットには懐中電灯もついている。鍾乳洞の中の水は本当に冷たかった。手も悴んだがホタルは綺麗でチュービングも面白かった。
3時間のツアーが終わったらシャワーを浴びて暖かいスープが差し出され、疲れ果てながらも又、2.5時間ドライブしてオークランドに戻った。オークランド一番の中華レストランで飯を食ってビール。心地良い疲労感の中、空港まで送ってもらい余った$で最後のビール。名古屋のお嬢様と涙(ウッソー!)のお別れでヒコーキに乗った。
機内では又もやビビンバとビール。韓国サーカー監督の車監督(更迭された)が機内でワインを必要以上についでくれたので、ぐっすり眠った。そしたら翌朝ソウルに着いた。


おわり