トランスフォーマー ザ・ムービーの重箱のスミをつっつく話A

英語版と日本語版のイメージ違い


DVDには英語と日本語の音声が入っているのですが、英語の方を聞いていると、えっそんな訳だったっけ?とか(しかも結構重要な場面で)、イメージが大分違うなと思ったところがあったので、前の分以外で気が付いたものを挙げてみました。訳ひとつで意味合いが結構違うもんですね。
ただし管理人の英語聞き取り能力はかなりアヤシイもんなので違ってるかもしれませんが!! レック・ガー絡みはほとんど全滅☆


台詞回しの違い
ほとんど常に誰かが喋っている日本語版と比べて、言語では必要なことだけ台詞になっているようです。特に戦闘となると英語版はほとんど無言で掛け声とか悲鳴もほとんどなし。雰囲気が重く見えます。最初はちょっと寂しすぎるんじゃないの〜と思ったけど、慣れるとこっちの方がいいかも。日本語版では対象年齢を下げているように思えるダイノボットの喋りや説明っぽい台詞も、映画の雰囲気とちぐはくになってる気がするしなあ。
ところで映画に限らずTFの吹き替えレコーディングでは、声優さん達はアドリブの嵐だったらしいですよ。


コンボイの台詞
人が死にまくり何かとシビアなこの映画ですが、コンボイの台詞回しも過激です。
「ダイノボットの諸君、デバスターを片付けてくれ」
元は「Dinobots, destroy Devastator.」
downやdefeatではなくdestroyときましたよ。片付けるだの倒すだの騒ぎではありません。完全破壊、殺せと言っているようなものです。温和で敵も殺さなかったコンボイは一体どこへ・・・。

そしてメガトロンには「私が死ぬか、お前が死ぬかだ」(「One shall stand; one shall fall.」)と、最初から負者の死を前提とした決闘をもちかけます。TVシリーズで度々機会のあった一騎打ちからは考えられない展開です。まあ、その割には命乞いの振りをして時間稼ぎするメガトロンに気付かず悠長に会話に付き合ってしまっていますが。喋ってる暇があったら撃てよ。

メガトロンとの対決前、
「例えこの身が犠牲になろうともメガトロンを倒すしかない」
さ、最初から何悲観的になってんだこの人は・・・と思ったら元は
「Megatron must be stopoed no matter the cost」
どんな犠牲を払っても、と言っているのであって別に相打ち覚悟というような自己犠牲的な心境ではなかっと思われます。しかしいくら自信があっても一人で突撃とは無謀な。せっかくハウンドがいるんだから、少しは有利になるような作戦立てて下さいよ。リーダーのくせに無責任だぞ。


合言葉
突然サイバトロンの合言葉になってしまった「宇宙をひとつに」、これは原語では「Till all are one」、コンボイの今はの際の言葉「...untill the day...till all are one」から来ていると思われますが、この台詞が日本語では「この宇宙が平和になるその日まで・・・」なんて訳されてるので、日本語音声で見てると何でコンボイの死後いきなりあんなこと言い出したのかさっぱりわからんです。


日本語音声で意味不明と言えば、サイバトロンシティ攻防戦でスプラングがランチャーを動かそうとする際の台詞も相当きてます。
元は「We've got to get this launcher into place. Megatron's making his big push, and we got to push back.」、メガトロンに一発お見舞いするためにこのランチャーの向きを変えるのを手伝ってくれ(超訳)って言ってるのに、日本語では「これでそこの扉を塞ぐんだ」となっており、後のチャ―の台詞「これでひと安心」と相まって、はぁ?扉なんてどこにあるのよ、全然場所が違うじゃないの、とヘンなことになってしまっています。

(図解)

元が分かり難かったわけでもないし、翻訳スタッフはどうしてわざわざこういう訳にしたんだろうか・・・。


後「Darkest hour」というのが、向こうではシリーズ通して(?)特別な意味を持った固有名詞らしいのですが、私はイマイチ把握できていません・・・わかったらまた書きます。


とりあえず完