バレエ用語は、フランス派、ロシア派、チェケッティ派、レガット派、ワガノア派などによって若干の違いがあるようですが、ここではミィバレエスタジオ基本により、大雑把な意味をつかんでいただければ幸いです。
なお、フランス語独自のアクサン・テギュ,アクサン・グラヴ,アクサン・シルコンフレックス等の記号は省略しております。

参考図書:「クラシック・バレエの基礎」N・バザーロワ/V・メイ著 かるさびな出版
       「バレエ用語辞典」 川路 明編著 東京堂出版

<あ>

足のポジション
ポジシオン・デ・ピエ
Positions Des Pieds


ポジシオン「位置」,ピエ「足」の意
クラシックバレエには,ピエール・ボーシャンにより
17世紀に確立された5つの足のポジションがあります。
最初は、足の開きにはこだわらず、ひざを曲げない、
小指を浮かさない、お尻を締め、お腹と胸を引き上げるよう注意して練習しましょう。


1番ポジション

両つま先,両膝を外側に開き両かかとをつける。

2番ポジション

1番ポジションの状態で,両かかとの間を一足(かかとからつま先)分、または一足半分離す
1番 2番
3番ポジション

両足の開きを崩さず、互いに半分ぴたりと重ね合わせる。
前足のかかとは後足の土踏まずに触れている。
4番ポジション

3番ポジションから,足と足の間を,
前か後ろへ1足分離す。
1番から,あるいは5番から離すなど、教室により様々
5番ポジション

つま先両膝を外側に向け、両足を重ね合わせる。
片足のかかとをもう一方のつま先につける。
3番 4番 5番
スュル・ル・ク・ドゥ・ピエ
Sur Le Cou-De-Pied

スュルは上に クは首 ピエは足の意。
片足を他の片足の足首に触れさせている状態
ラクールシ(=ルティレ)
Raccourci(=Retire)


縮めるの意。(引き込む)
片足の膝を曲げアン・レールにし、そのつま先を軸足の膝または、ふくらはぎの上部につける
スュル・ル・ク・ドゥ・ピエ・ドゥバン
スュル・ル・ク・ドゥ・ピエ・ドゥバン(前に)
スュルル・ク・ド・ピエ・デリエール
スュル・ル・ク・ドゥ・ピエ・デリエール(後ろに)
ラクールシまたはルティレ
注)パッセは,通過するの意のとおり軸足をつま先が通り過ぎこのポジションへいく過程(動き)のこと


アダジオ(アダージュ)
Adagio(Adage)
ゆっくり の意。バレエ用語では下記2つの意味。
 バレエエクササイズの一種。
 プリエ、ルルベ、デヴェロッペ、ピルエット等跳躍を含まないパで構成される。
 または、男性のサポートによる女性のゆるやかな踊り。


ア・ラ・スゴンド
A La Seconde
2番に の意。両足2番で立つこと。もしくは、片足を横に出すこと。

アレグロ
Allegro
早い の意。
すばやい、軽快な、弾力のある、跳ぶパを多用した動きの一連。

アロンジェ
Allonge
伸ばす 長くなる(ポーズ)の意。
アラベスク・アロンジェ,アティチュード・アロンジェなど


アッサンブレ
Assemble
集める、集合の意。
片足で踏み切って、空中で寄せて両足で下りるパ。

アラベスク
Arabesque
アラビア風の 唐草模様 の意。なぜクラシックバレエのポーズ名になったかは不明。
片足を後ろにあげて、片足で立つポーズ
アラベスク

アティチュード
Attitude
姿勢 態度の意。
片足で立ち、片方の足のひざを曲げて片足で立つポーズ
アティチュード

ア・テール
A Terre
地面に の意。
床に足の裏がついていること
アテール

アン・オー
En Haut

上に の意。
写真は、腕5番のアン・オー
両肘を軽く曲げ、両手を上げたポジション
手のひらは頭とほぼ向き合っている。

アンオー

アン・ナバン
En Avant

前に の意。
写真は、腕5番のアン・ナバン
両肘を曲げ、前の方へ置いたポジション
肘はより肩より低い位置で、
両手の間隔は約10cm
アンナバン

アン・バ
En Bas

下の方へ の意。

写真は、腕5番のアン・バ
肘を軽く曲げ両手を下げ、指先はももの前へ置く

アンバ

アン・トゥールナン
En Tournant
回転しながらの意。

アン・ドゥオール
En Dehors
外側に の意。
左足軸足とすれば、時計回りに回ること

アン・ドゥダン
En Dedans
内側に の意。
左足を軸足とすれば、時計回りの逆にまわること

アン・ファス(=ドゥ・ファス)
En Face(=De Face)
正面の意。
正面を向くポジション。ドゥ・ファスと同義語

アン・レール
En Lair
レールは空気の意。
空中で、足を床から離している状態。(ロン・ド・ジャンプ・アン・レールなど)

アントルシャ
Entrechat
語源はイタリア語で織る、編むの意。
両足で踏み切って跳び、空中で両足を打ち合わせ(交差させ)下りるパ

ウーベルト(ウーベール)
Ouverte(Ouvert)
開かれた、開放されたの意。エファセと同じ 2番4番など開かれたポジション

エカルテ
Ecarte
離れた、遠ざけるの意。
手足を大きく開いたポーズ。2番、1番で斜め前を向くポーズ

エファセ
Efface
控えめな、影になったなどの意。
右足前の場合,からだを右斜め前に向けて構える

エシャッペ(エシャペ)
Echappe
〜から逃げるの意。
足の5番ポジションから踏み切って跳び、2番(或いは4番)ポジションに下りる
別のポジションに逃げるの意
(その後再び5番ポジションに戻る
事を言う場合もある=エシャッペ・ソテ

エポールマン
Epaulement
エポールは肩の意。肩の位置、肩の動き

エトワール
Etoile
星の意。スター、主要ダンサー、花形、オペラ座の花形ダンサー

<か>
カブリオール
Cabriole
はねまわる、跳躍の意。踏み切って跳び、両足を打つ

クペ
Coupe
切られたの意。切る足の運動

ク・ドゥ・ピエ
Cou-de-pied
クは首、ピエは足の意。足首

グラン・パ・ド・ドゥ
Grand Pas De Deux
パ・ド・ドゥは男女2人の踊りの意。グランは大きい,高い,壮大なの意。
グランの場合は形式がある。アントレ,アダージュ,男のバリアシオン,女のバリアシオン,コーダより成る。コーダは曲の最終の盛り上り部分で、男女交代か一緒に高度テクニックの見せ場となる。

グリッサード
Glissade
滑るの意。滑るように行うパ
片足で踏み切って低く跳び、滑らかに他の片足に体重移動させ、両足のドゥミ・プリエになるパ

クロワゼ
Croiser
十字型のの意。交差する、右足前の場合,左斜め前を向いて構えるポジション

コリフェ
Coryphee
ギリシャ語。コール・ド・バレエのリーダー

コテ・クール
Cote Cour
コテは脇、クールは宮廷の意。舞台の上手

コテ・ジャルダン
Cote Jardin
ジャルダンは庭の意。舞台の下手

<さ>
サンプル
Simple
単純なの意。(シソンヌ・サンプル等)

シソンヌ
Sissonne
フランス宮廷で催されたダンスの名前。
両足で踏み切って跳び、片足に下りる

シェネ
Chaines
鎖の意。くさり模様の軌跡を描くように、両足で回転しながら進むパ

シャッセ
Chasse
狩をする、追いかけるの意。
片足がもう片方の足を、するようにして追いかけるパ

シャンジュマン・ド・ピエ
Changement De Pied
シャンジュマンは変更、交換。ピエは足の意。
5番から踏み切って跳び、後ろの足を前の5番にして下りるパ

@ A B C D
はじめの足5番 跳躍 B足の入れ替え C後ろの足を前に 着地の5番

ジュテ
Jete
投げる、投げ捨てるの意。
片足を前および横に投げ出し、軸の足で踏み切り、投げ出した方の片足に下りるパ

シゾー
Ciseaux
はさみの意。
両足で踏み切って跳び、空中ではさみのように足を広げる
またポアント(トゥシューズ)で広い2番に立つこと

スーブルソー
Soubresaut
馬や羊の跳ねの意。
5番から両足で踏み切って跳び、空中で膝、つま先を伸ばして重ね合わせ、踏み切ったときの5番に下りる

シュス・スー
Sus-Sous
スーは下に、シューは上に の意。派によってはスーシュー,スースーとも言うようである。
いずれも5番から跳躍をして、両つま先を重ね合わせたポアントまたはドゥミ・ポアントに立つこと

シュススー

ソテ
Saute
跳ぶの意。
ある1つのポーズを保ったまま片足で跳び片足で下りる タン・ルベと同じ意味で使われている
ソテは片足を一歩踏み出して跳ぶ。ソテはすべてのポーズで行いえる。
ソテ・アン・ナラベスク等

<た>
タン・ルベ
Temps Leve
タンは時、ルベは上げたの意。
ある1つのポーズを保ったまま片足で跳び、同じポーズで同じ片足に下りるパ

タンジュ
Tendu
ピンと張る、張りつめるの意。足を伸ばす バットマン・タンジュ等

タン・リエ
Temps Lie
タンは時、リエは繋ぐ、結ぶの意。
プリエと体重移動のためのエクササイズ

ダウン・ステージ
Down-Stage
英語 舞台の前半分の意。後ろ半分奥舞台は、アップ・ステージ

チュチュ
Tutu
児童語でお尻の意。バレエ用の短いスカート

ディベルティスマン
Divertissment
気晴らし、憂さ晴らし、幕間の余興の意。もとはオペラの幕間に踊られた踊りのこと
一人または数人で踊る小品のこと 

デガジェ
Degage
開放する、引き離すの意。
床から足を引き離す。

デヴェロッペ
Developpe
発展する 広げるの意。縮めた足をゆっくり伸ばし広げる動き

デリエール
Derriere
ろで,後ろにの意。
右後足のポジションから始まったパが、右後足のまま終結する。アッサンブレ・デリエール等

ドゥバン
Devant
前で,前にの意。
右前足の5番から始まるグリッサードが、右足前5番に終結するグリッサード・ドゥバン等

ドゥシュー
Dessus
上に の意。
右足後ろのポジションから始まるパが、右足前に終結する。アッサンブレ・デゥシュー

ドゥスー
Dessous
下に の意。
右足前のポジションから始まったパが、右足後ろに終結する。

ドゥミ
Demi
半分の の意。ドゥミ・プリエ,ドゥミ・トゥール等

トゥール(トゥールネ)
Tourne
回る 回転の意

ドゥーブル
Double
二重の ダブルの意。

トゥ
Toe
英語で足先,つま先の意。トゥシューズ、トゥで立つこと
トゥ

<な>

<は>

Pas
歩幅、歩調、ダンスのステップの意。

パッセ
Passe
通過するの意。
片足の膝を曲げつま先を、もう片方の足の膝の横につけるポーズ(ルティレ)にいく過程のこと

バッチュ
Battu
打つ,叩くの意。足を打ちつける。

パ・ド・シャ
Pas De Chat
シャは猫の意。
5番の前足で踏み切って跳び、空中で両足が膝を曲げて出会い、5番の後ろ足から先に下り、
直後踏み切った足がその前に下りる。

パ・ド・ドゥ
Pas De Deux
男女2人の踊り。 パ・ド・トロアPas De Troisは3人の踊り。パ・ド・カトルPas De Quatreは4人の踊り

バットマン
Battement
打つこと。
片足で立ち、他の片足で打つ動きをすること
 バットマン・タンジュ等

パ・ド・ブーレ
Pas De Bourree
ブーレは詰め込むの意。
ポアントもしくはデゥミ・ポアントで小刻みに動かす足踏み

パンシェ
Penche
傾斜したの意。アラベスク・パンシェ等

パール・テール
Par Terre
パールは、〜を通っての意、テールは地面。
床から足を離さず行うパ ロン・ド・ジャンプ・パール・テール等

バランセ
Balance
左右に揺れるの意。

バロテ
Ballotte
前後に揺れるの意。波に揺れる感じの

バロネ
Ballonne
風船のように膨らんだの意。ボールのように跳ね返る

バレエ・ブラン
Ballet Branc
ブランは白の意。白い衣裳で踊られるバレエ シルフィード等

ピケ
Pique
突き刺すの意。ピケ・ア・テール(ポアント・タンジュ)等

ピルエット
Pirouette
旋回の意。片足を軸として同じ位置で回転す

ファイイ
Failli
そむくの意。跳びながら体の向きを変える

フェッテ
Fouette
鞭打つの意。片足をで打ち叩くような動きのパ

フォンデュ
Fondu
溶けた、やわらかくなったの意。溶けるような柔らかな動き

フラッペ
Frappe
打った、打たれたの意。ノック

プティ
Petit
小さいの意。プティ・バットマン等

プリエ
Plie
かがむ、屈折する、折りたたむの意。
膝を曲げる動き。プリエはバレエの殆んど全てのパに付随する。
ドゥミ・プリエ
Demi-Plie

ドゥミは半分の意。かかとを床から離さずアキレス腱を伸ばして膝を曲げる
ドゥミプリエ
グラン・プリエ
Grand Plie

グランは大きいの意。ドゥミ・プリエよりさらに腰を下げ膝を曲げる。故にかかとは床から離れる。
2番は例外
グランプリエ

ブリゼ
Brise
割る,壊すの意。
片足で踏み切って跳び、空中で5番に両足を打ち合わせ、
その時の5番とは前後反対のポジションに着地するパ
 アッサンブレ・バッチュ,ジュテ・バッチュ等の一種

プレパラシオン
Preparation
準備。プレパレーション

ポアント
Pointe
尖端、切っ先の意。トゥシューズ、トゥで立つことを意味する
ポアント

ドゥミ・ポアント

Demi-Pointe
ドゥミは半分の の意。トゥの先ではなく、足指を曲げて指の腹で床に立つこと

ポールドブラ
Port De Bras
腕の運びの意。あるポジションから他のポジションへ腕を運ぶ 腕の動き
<ま>
<や>
<ら>

ランベルセ
Renverse
逆になった、転回された、頭など仰向けになったの意。

リフト
Lift
英語。持ち上げること、(気球などを)上げること
男性ダンサーが女性ダンサーを持ち上げること フランス語ではアンレブマンEnlevment

レヴェランス
Reverence
上体を傾けまたは膝を曲げてするお辞儀
レヴェランス

ルルベ
Releve
持ち上げる、高くするの意。
ア・テールからポアントまたはドゥミ・ポアントにかかとを持ち上げること
ルルベ

ロン・ドゥ・ジャンプ
Rond De Jambe
ロンは丸い、円の意。ジャンブは脚の意。
脚で半円を描く動き。



基本数詞
un アン
deux ドゥ
trois トロワ
quatre カトル
cinq サーンク
six スィス
sept セット
huit ユイット