■ 今月の厳選素材
NAMダンナによる最近の一番のお薦めをジャンル問わず毎月1回更新していきます。(ダンナの多忙さによっては、 月1回がキープできるか???不安)
渋くてクール(?)なものを紹介してくれることを期待しています。

■ 今月の厳選素材 Vol.2 [ 2001/02/04 柳葉魚 ]■

今回は北海道の食聞見。

北海道の食文化の3種の神器といえば "ラーメン"、"かに"、"鮭"ということになるのだろうか?
私はバイクで3回、車で2回、バスで1回北海道を周遊しているので 大抵の雑誌に載っている通称"有名店"には行った。 しかし、北海道に限らず、一元さんには"教えたくない店"なるものは どこにでもあるはずで、それこそが「郷に入ったら郷に従え」的に言う 「郷による郷のための(他人には教えない)スタンダード」であろう。

残念ながらラーメンは未だ北海道で美味しいものに出会えていない。梅田の 例のラーメン屋(Vol.1で記したお店)の方がまだ美味しい。北海道以外の 他府県へと旅行したときはいくつも その梅田の店より美味しい店を経験しているというのに。
また、蟹と鮭も美味しいものを食べたことは無い。理由は簡単、私が北海道を 尋ねた時期がいつも 夏なので、前年に水揚げされたものしか食べてないからであろう。

しかし、蟹チャーハンはものずごい美味しいものを道北のある街で 食べたことがある。もう国鉄の支線も廃線になり、きっと無くなっている と思うと寂しさもある。

で、6回も北海道を旅するうちに、たまたま耳にした「噂の店」で私が未だに達成できない もの、地元の人にしか享受できない的ことは3つあり、
 ・ 逃げるラーメン屋へ行く
 ・ いつも閉まっているジンギスカン屋へ行く
 ・ 柳葉魚を食べる
というのがある。

逃げるラーメン屋は、あまりに美味しいためお客が増えてしまう。 しかし味を守るためには大量生産できない。仕方なく場所を移動する。 だが美味しいラーメン屋口コミ情報の速さはものすごく、店の名前 場所を替えて新しい店と紹介されても、それこそ「昔あそこのつぶれた 店の再復興店では?」とばれる。 これが逃げるラーメン屋の話の はじまり というわけである。

いつも閉まっているジンギスカン屋というのは理由は簡単。私が社会人のため いつも北海道へはお盆にしか行かない。しかし、そのお店はお盆は休み。 それだけのことなのである。しかし、強烈に美味しいとの情報は本当らしい。

柳葉魚は、10年ほど前に図鑑を見て知ったことで、北海道に通っていた 頃はまったく知らなかったこと。 最近テレビでも"シシャモ"の真実は何度も 紹介されているのでご存知の貴兄もおおいはずである。実は、本物のシシャモというのは 日本での俗称シシャモの出荷量の数パーセントを占める程度の稀少なもので、俗称シシャモと本物のシシャモは似て 非なるものということである。

しかし、色々人生長くやっていると時間と場所を越えて一気に夢が叶うことも あるらしく、横浜のラーメン博物館に逃げるラーメン屋が支店を出したらしいとか 出張中に入った横浜の"北海道"という居酒屋に北海道シシャモがあったとか。 地元まで行って食べるという醍醐味とはまた異なるが。。。

これを偶然読んでくださった北海道通の方、北海道在住の方、もっと美味しいネタを お持ちでしたらご一報いただければ光栄です。



■ 今月の厳選素材 Vol.1 [ 2000/11/01:たてば芍薬坐れば牡丹〜 ] ■

たてば芍薬坐れば牡丹、歩く姿は百合の花

今や誰もが「これは超一流」、「あれは絶品」とその人なりに自由に(勝手に)社会に発信できる時代。 非常に面白く思う反面、なるほどと納得するためには、まずその人のスタンダードやルーツが分からないと 「なんで?」と思いたくなることも多い。それは間違いなくその人にとって「超一流」、「絶品」なのだから、 「へー」っと興味が沸く私は、全てを試したい。しかし実際は、"どれから試そうか?"と悩む。(申し訳ないが) 今は文章の印象で決まることも多い。美人の典型を表す有名なことわざがあるが、"たてばグレゴリ−ペック 坐ればジャンギャバン、歩く姿はチャップリン?"。 そんな映画の見方がルーツにあると言われれば間違い なくその人の薦める映画を見るだろう。訳分からないかもしれないが、少なくとも何かを言わんとしている人 だろうとも感じる。

今回、北は北海道から南は鹿児島まで、ある時はバイク、ある時は蒸気機関車、ある時はバスで周り、色々な ことに出会った事の中から厳選素材を簡単に紹介してみる。生まれは大阪なので、美味しいものには目が無い かもしれない。鉄道好きなので、凝り性かもしれない。バイク好きなので、辺鄙な所が好きかもしれない。 でも小学生の頃体験した事が全ての"食聞見"の基準形成の始まりであり、大阪で親に連れられ、チャップリン の映画を劇場で見て、帰りに食べた札幌ラーメンみたいなところから前書きを始めたい。

ちなみにチャップリンの映画は余りに有名で全く語る必要ないが、小学生の頃に良く食べたラーメン屋は 当時出来たての阪急三番街地下の一番端っこのほとんど人の通らない小さなラーメン屋で、2種類しかメニュー がなかった。醤油ラーメンと味噌ラーメンで、いつも醤油ばかり食べた。全く不思議な味だったが"麻薬入り" 的で大阪に出ると食べずには帰れなかった。スープは豚骨の味がする札幌ラーメンで(既に怪しい?)、鶏がら やかつお・昆布も混ぜてほんの少し臭いけどスープが美味しかった。麺は今でも最高に近く、固く腰がありつる つるしていて非常に喉越しが良かった。掴めばボロボロ崩れるチャーシューも山盛りのねぎともやしの変な臭い と食感があいまって、小学生にはトリップするものがあった。(要するにお子様ランチのなんでも有り的か??) 今でも1年に1度は、自分のラーメンの基準として感覚を校正すべく食べなくてはならないが、非常に高い のが難点である。1杯7〜800円はするし、かやくご飯だの何だのと頼むと1度に1000円を軽く超えるの が貧乏な私にはつらい。採点結果は、70点。つまり超スタンダード。これから厳選の食材では、70点以下、 70点代、80点代と出てくるが、このラーメンからの相対距離で全ての点数が決まっている。(全く違う食材 でもなんとなくそうしている。)

以上、今日は序説であり、ラーメン話をしたからというわけではないが北は北海道から話を始めてみたい。 衣・食聞見・住バラバラで。

筆不精のため即廃刊の可能性大。