■ 気ままにShort*Short

■ Short*Short Vol.11 [ 2001/04/05:歴史を変える人物] ■

米大リーグで今季レッドソックスに移籍した野茂英雄投手が今日、自身米大リーグで2度目の ノーヒットノーランの偉業を達成した。
野茂選手は1995年当時は近鉄のエースとして活躍していたが、自らの夢を求めて 米大リーグのドジャーズ入りを果たした。その当時は、ほとんどの人が、野茂が大リーグで活躍できるだろう などとは予想していなかっただろう。それくらいに米大リーグは日本人にとってはるか彼方の存在だったのだが、 その大方の予想をくつがえしてその年には日本人初のオールスター先発投手にもなった。

彼が近鉄時代から在阪球団ということもあって好きだった。無口だが時に発する言葉の的確さがまた人柄を表していて とても好感がもてた。飄々としていて大袈裟じゃない感じも好きだ。 朴訥としたイメージがあるが、愛想が決して悪いわけではなく、高飛車でもなく、とんねるずのテレビ番組で全身タイツ姿で一緒に笑顔で出演していたりした。 時折見せる笑顔もはにかみ屋な性格をあらわしているようで、画面からみる雰囲気だけでも人柄の良さを感じる人です。

メジャー2年目に、ノーヒットノーランを初めて達成し、その後肩の故障などでいくつかのチームを渡り歩いてきたが、 今季初登板でのこの偉業達成である。
インタビューで発した言葉も、「今でも他のメジャーの投手から学べることを学んでいる。」という努力家、謙虚さ。 このニュースを夕方テレビで見て、思わず泣いてしまった。
こつこつと努力を積み重ねてきて、自分の信念をつらぬいてきた人の努力が報われる結果をだしたことに、とてもうれしかったし 本当に良かったという気持ちからだ。
メジャーへ移籍するときの日本の球界の冷たい風にくじけずに、黙々と努力し結果を出す姿はとても美しく輝いている。
私もそんな人間に少しでも近付きたいと心から思う。精神だけでも見習いたい。結果は出せなくとも。

日本の球界の歴史を塗り替えた野茂選手も大好きだけれど、日本の歴史を変えた坂本竜馬も大好きだ。
2人に共通する事は、「井の中の蛙大海を知らず」ではなく、視線は大海の向こうを見据えていて、 自分の夢と野望をつらぬいていく行動力、才能、努力、知力、芯をしっかりもった人であるということだ。

日本人だからとか、そういったナショナリティーも超えた、 「その人」だからこそやれたのだという強さをもった人に憧れ、尊敬の念を抱かずにはいられない。