■ 気ままにShort*Short

■ Short*Short Vol.9 [ 2001/03/23:Identityの模索] ■

中学生くらいから、「自分ってなんなんだろう?」と真剣に考えるようになりました。 「何のために生まれてきたのか?」などと。中学時代は色々と悩むことなどもあり(人間について)、 そこから逃走するために「自殺願望」などもあった多感な十代を過ごしていました。
小説(太宰治に三島由紀夫、大江健三郎など)から、哲学書なども読みあさり、「自分とは?」の自問自答の日々でした。

高校に入ってから、少し落ち着きましたが、大学進学に向けて、さらに「Identityについて模索」することばかりでした。 いわゆる進学校だったので、皆誰もが疑問も抱かずに偏差値の高い大学を目指して勉強しているという中、 「自分の本当に進むべき道とは何なのだろう?」と考えつづけていました。 そのころ、男女雇用機会均等法も施行されていなくて、総合職というものもなく、女性の企業への就職は 技術職以外はコピー取り、お茶くみ、社内結婚への腰掛けという私個人的な勝手なイメージがありました。(注:私自身が社会人になって、 コピー取り、お茶くみも大切な仕事(ただ単なる雑務では決して無い)であると認識しなおしました。若気の至りです…お恥ずかしい。) また、その頃は「縁故採用」というものも根強くて、 何のために大学へ行き、そして何のために働くのか?ということを疑問に抱いていました。 偏差値が高い大学であれば、学部はどこでもいいと言い切る数人のクラスメートの意見に、更に疑問を抱く日々を悶々と過ごして いました。(これは、日本の学歴偏重社会の責任です。)
「心から学問を志し、本当にに学びたい事を学ぶところが大学なのじゃないのか?」

その多感な時代に私を魅了したのは、華やかな「広告業界」でした。で、それをクリエイトする側の人間に なってみたいななどと考えるようになりました。自分の技術と才能で切り開いていける道を模索していたのです。 で、結局はあれやこれやと紆余曲折があって、今は専業主婦という身になっています。
もともと理系は得意だったので、電子工学に進みCGを極めるという道もあったなぁとこの頃少しだけ後悔しています。 (あまり、後悔などはしない人間なのですが、人生の分岐点での選択として、そういう選択もあったのになぁ…と感じている のです。ただ、十代の頃の視野・世界はまだまだ狭かったのだということです。)

ただ、どういう状況であれ、「自分らしさ」をいつも忘れずに生きていきたいと思っています。 「長いものに巻かれない強い意志」「真実を見極める目」「鋭い感受性」をもって、夢を持ちつづけて強く楽しくたくましく日々を過ごしていきたいです。 そして、その時その時で一生懸命になれる事をみつけて楽しんでやっていきたいものです。 いつまでも「自分って?」と、自問自答しながら、よりBetterな「自分」になるまで。 
終わりなき自己問答。