■ 子供といることで感受性が豊かになる 2000年10月28日記


子供を持つ身になって、というよりも妊娠してから私の中で変化があった。

自然を見つめる目が優しくなったのだ。妊娠6ヶ月まで仕事をバリバリにしていたのだが、 仕事をやめてから時間の流れがとてもゆったりとしたためか、外に散歩に出かけると 空の青さがまぶしく、雲の流れがゆったりと見え、草木の緑が美しく感じるようになったのだ。 そして、とても穏やかな優しい気持ちになれた。

大学を卒業してからは、何回か仕事は変わったがどこの職場にいっても、がむしゃらに働いた。 性分なのもあるし、仕事が好きっていうのもある。責任のある仕事を任されれば任されるだけ うれしくてより一層努力して働いた。なので、独身の間は、朝早く家を出て帰ってくるのは深夜。 というような生活だったために、自然に触れる機会も皆無に等しかった。

妊娠中も現在も息子と一緒に(妊娠中は私のお腹のなかで)、外へ散歩に出たり公園で遊んだりするのが 日課になった。 息子は外に出るのが楽しくて仕方ないようで、ベビーカーに乗っていても身を乗り出して全身の五感を フルに使って色々な刺激を感じとっているようである。 外に出たときの目の輝き、笑い、声の出し方、身の乗り出し方は、室内にいるときよりはるかに 元気に満ち溢れて喜び一杯という感じなのである。ほんとに満面の笑みを浮かべている。 それを見ているだけで、私までうれしくなってしまう。

近くの路上に咲いている朝顔を見に毎日通ったり、どんぐりを十数年振りくらいに拾ってみたり、金木犀の香りがする住宅地を歩いていると、 幼少の頃に住んでいた家にあった金木犀の木を思い出してノスタルジーに浸ったり。

子供の頃に素直に感じとっていた「とても大切なこと」を少しでも再び感じることができる穏やかな時間をトキオと過ごせている今を とても大切に思っています。