接触編2  「目的地ケテーイ!」

 

今回の旅の目的は単純である。

「東京砂漠でひとりっきり、頑張ってきた自分に対してごほうびをあげる」

につきるのだ。

しかし、それはすなわち

「温泉と旨いメシとくつろげる部屋があって、そこそこ田舎だったらどこでもいい」

ということでもあり、さて「具体的にどこへ行くか?」となった際には

「・・・おまえ何かいいアイデアねーの?」と顔を見合わせるトホホなノンポリ具合なのである。

そんな中、清瀬が「カニ食い放題!世界の料理バイキングと3種類の大浴場」山梨石和温泉・ホテル「ふじ」を新聞広告で発見。ここにしようと言い出す。

※山梨石和温泉/新宿から特急1時間程度の場所にある、便利はいいけどマイナーな温泉街

この春先に、しかも山梨の山奥で「カニ食い放題」というのはいかにもアレで、また、そんなアオリ文句に魅力を感じ「カニだにょ〜っカニだにょ〜っ」と連呼する清瀬も清瀬でアレ気味で少し不安だったが、インターネットで調べてみると実際安いし部屋も空いてるみたいだし、他にいい案も無ければ探す気力も無かったので

「そうだねそこにしようハイ決定〜。バンザーイぱふぱふぱふ〜ドンドン(←無気力かつ無愛想に)」

と手をうった。

「じゃあ明日朝9時、新宿新南口でな。そこでホテルに電話して無ければ別のところを探す、ということでいいね」

「ぼくちん新宿行ったことないから新南口なんてわからんYO!」

こいつ東京に何年住んでるんだ?

「知るかっ!厨房じゃないんだから調べて来いッ!」と電話を乱暴に切り、

私は途中だった「スーパロボット大戦IMPACT」を再開した。時間は夜1時を回ったところだった。

 

接触編3

 

 


 

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