フィロソマ

PHILOSOMA SCE Inc 1995年〜

※ダプター氏投稿

高性能AIを搭載したマルチローリングファイター

F/A-37 ストレガ

アルファ・フライト −パイロット名不明
ブラボー・フライト −フィル・ターナー
 (フライトリーダー)他
チャーリー・フライト −ニコラ・ミショー大尉
 (フライトリーダー)
−カート(途中参加?)
−クラウス
−ハント中尉
(ゲームでは未確認)
デルタ・フライト −アイザック・ラング大尉
 (フライトリーダー)
−カレン・レイノックス中尉
D−3(ディースリー)
(主人公。尚、名前ではなくコードネーム)
エコー・フライト −ウィリー・バートン大尉
 (フライトリーダー)
−トム・ロルフ中尉他
フォックストロット・フライト −バジル・ボールドウィン中尉
−ボリス・アレクセーエフ中尉他


敵:フィロソマ(人類が3番目に発見した地球外生命体)

 

機体解説

名門航空機メーカー、ブラッドフォード・アズミ・アエロスペース(BAA)社が制作した宇宙戦闘攻撃機。
元々は、ただの戦闘機として完成する予定であったが、ボイス対応タイプ人工知能(AI) ――通称アリスの搭載により、宇宙戦闘、対空戦闘、対地攻撃任務までこなす万能戦闘機、すなわちマルチローリングファイターとして誕生した。現時点で最高の技術が用いられており、ディスプレイ一つとっても、双星電子社製多目的CRT・美麗五色等、最高の機器が使われている。武装も豊富。エンジンには、BAA重工社製飛龍FAS.909Dbis2可変サイクルエンジン、ベクターノズル装備を4基搭載しており、ブースター無しで地球の引力圏を、軽く離脱できる。さらには、可変機能により、グランド・モードと呼ばれる対地ミッション仕様を実現。超低空侵攻が可能となっている。
UNF(連合軍)所属の機体で、まだ実戦配備が始まったばかりなのだが、何故かUNF第7独立任務部隊 SCV-13ギャラントには、定数一杯の機体が与えられている。
建造費は480億ドル(AD2097当時)。

 

武装

バルカン: 口径20ミリの劣化ウラニウム弾を発射する。単純な破壊力の点では、他の武器に劣るが、連射性がそれをカバーしている。また、武器の中では一番射撃範囲が広く、使い易いと思われる。ストレガの基本武器とも言える。

レーザー: 敵を貫通する威力の高い武器。発射中に機体を移動させれば、攻撃有効範囲も広がる。障害物を超えて、敵を攻撃できる利点を持つ。

アサルトブレイカー: 荷電粒子ビームを放つ武器。連射する事も可能だが、その本来の威力は、エネルギーを、MAXまでチャージした時に発揮される。メインウエポンの中では、最強の破壊力を持つ。

レイブレッド: 本来は対地攻撃用のパラグレネード。しかし、使い方によっては、後方の敵を攻撃する事も出来る。命中すると、爆風を発生させ、それに触れる敵にも、ダメージを与えられる。ある程度の威力と攻撃範囲を期待できる。

MRM: サブウエポンに分類される。ダルドフ社製 中距離対空ミサイル。通称ランサー。目標選択アルゴリズムにより、ランサー同士は、同じ目標を狙わないという機能を持ち、複数の敵を効率よく倒せる。攻撃力もかなりのもの。

SRM: 同じくサブウエポン。ヒューズ・エアクラフト社製 短射程空対空ミサイル。通称ウッドペッカー。赤外線とCCDイメージセンサーを併用した誘導方式により、高い命中率を誇る。撃ち放しタイプのミサイルである。

BGR: バスターグレネードとも呼ばれるサブウエポン。発射後に、凄まじい閃光と爆発を起こす高性能爆弾。弾数が非常に限られているので、連続的な使用は出来ないが、ストレガの装備する武器の中では、攻撃範囲、威力共、最高の性能を持つ。

 

特殊兵装

アリス: 正式な名称を、凍項電子新社製祥雲LLN68 ボイス対応タイプ人工知能と言い、ストレガの統合戦術支援を行うAIである。開発には、実に10年もの歳月がかけられた。一機のストレガに付き、7台のアリスが搭載されている。7台のアリスにより、同一問題を多数決処理し、誤作動をほぼ完璧に防いでいる。また、並列処理を行うので、高速化も実現している。個別情報を、瞬時にデータリンクによって、全体に共有化する能力も持ち、特に一斉攻撃に力を発揮する。このアリスにより、複雑な戦闘機の操作は簡略化されているので、ストレガの能力は、このAIが、飛躍的に高めていると言っても過言ではない。アリス(Alice)というニックネームは、ルイス・キャロルの小説から来ているのだが、これは、ルイス本人が、数学者兼論理学者でもあり、AIに繋がる論理の功績を残したので、その業績を記念して付けられたものでもある。

ヴァリュートシステム: 大気圏突入用の装備。外見は黒い風船の様な物で、大気の摩擦熱からストレガを守る。ストレガ専用の装備という訳ではなく、ボーイングエアロスペース社が実用化した、この頃、広く使われている標準的な装備である。

アサルトウイング: ストレガの特徴の一つで、機首前方に、腕の様に突き出ている。この中に各種武器弾薬、その他の装備(ヴァリュート等)を収納している。

グランド・モード: 後部メインエンジン2基と、アサルトウイングを、機体下部に移動させる事で行う、超低空進入モード。一番のメリットは、この状態では、墜落しないという事である。故に、戦闘機でありながら、地上戦もストレガは行える。安定したホバリングも可能。

ロケット弾: 恐らく、対地または大型目標に対する武器だと思われる。ゲーム中では、プレイヤーが使用する事はなく、ムービーでのみ、使用が確認できる。

EMP耐性: ガンマ線や電磁波に対する防護処置。これにより、ストレガは、核爆発で発生する電磁嵐でも、機能を失う事がない。


 

関連ユニット

攻撃型宇宙空母SCV-13 ギャラント:UNF第7独立任務部隊の母艦。退役間近の老朽艦なのだが、その割にはUNF最新鋭戦闘機、ストレガを定数一杯、予備機も含めて20機を配備している。退役間近とはいえ、エスコートする巡洋艦等無い独航艦である。それが、このギャラントとその部隊の異様さを、物語っている。艦長はスタンレー・キナバル大佐。副長(エア・ボス兼任)はアイバン・コックス少佐。他、多数の乗組員で構成されている。

グレインジャー:ギャランドに搭載されている空中補給機。ストレガ3機分の同時補給能力を持つ。補給システムは自動化されており、空中にいながら、燃料だけでなく、弾薬等も補給できる。その為、補給機と言うよりは、空飛ぶミニ空母と言ってもよい。実際に、ストレガの補給は、グレインジャーの胴体上部に設けられた甲板に着艦して行う。全長約300メートル、重量2000トンの巨大な無尾翼機。近接迎撃用として、2門のバルカンを持つが、最大の武器は、フルステルスと呼ばれる光学迷彩等も利用した、驚異的なステルス能力である。これにより、グレインジャーを探知するのは、遠距離からはまず不可能と言われている。ギャランドに搭載されているグレインジャーのコードネームは、「スターリン」。パイロットはハイウッド中尉。

ファージストレガ:先行したアルファ・フライトの変わり果てた姿。基本的な能力は、ほぼストレガと一緒なのだが、全体を覆う生体素子の為か、耐久力が格段に上がっている。また、破壊されると追尾する生体弾を撃ってくる。


出展 「フィロソマ」について

ソニー・コンピュータエンタテイメントの、プレステ初期のゲーム。大抵の人が、酷い評価を付ける。それが、フィロソマというゲームでもある。(ク○ゲーという話も。)その最大の原因は、シューティング部分の、自機の当たり判定のシビアさや、スピードの鈍さ、それに相反する敵の苛烈な攻撃など、バランスの悪さと、大味な部分にあると思うのだが、このゲームはむしろ、STG部分はオマケととらえ、CGによるムービーの鑑賞と、その世界の雰囲気に入り込むというのが、本当の楽しみ方なのかもしれない。(個人的には、STG部分もそんなに悪いとは思わないのですが・・・)
その為、世界設定も深く、ゲームでは語られていない深い謎や、裏話的なものもある。続編は残念ながら、アドベンチャーになってしまった。

ストーリーはあるのですが、長いので導入の様な部分だけを紹介しておきます。

突然のミッション・・・・
それは、プラネット220のサーチアンドレスキュー。
降下した私は、激戦で多くの部下を失いました。
しかし、それは恐るべき地獄の、ほんのプレリュードにすぎなかったのです・・・・・

私は、ニコラ・ミショー大尉。UNF-SCVギャラント、VFA29・フライトリーダー ―――


※KEYWORD!

「UNF」 : 宇宙に勢力圏を伸ばした人類が、様々な問題や、戦いの末に辿り着いた統合組織の一つ。いわゆる連合軍の事である。

「UNF第7独立任務部隊」 : 主に第十三軍管区に展開している部隊。一応、正規の部隊ではあるものの、構成されている隊員は、命令違反者や何らかの問題を持つ者が多く、ゴロツキ部隊と囁かれることもある。その割には、最新鋭の宇宙戦闘攻撃機で固められた強力な戦闘攻撃部隊、VFA29を持つ。また、このギャラントは、これ以上落ちることのない部隊という意味で、皮肉を込めて、「ディープ29」と呼ばれる事もある。

「第十三軍管区」 : プラネット220を含む宙域の事。特定のエリアにおいては、隕石が多く、それによる致命的な事故も発生したので、現在ではアンタッチャブル・エリアに指定されており、UNF以外の立ち入りは、禁じられている。重要度としては、低い宙域でもある。

「プラネット220」 : 多国籍業シンフォ・カイファーが所有する資源採掘惑星ORA-194-220のこと。直径約500キロ、重力は0.9G。月の約三分の一程度の大きさ。どの太陽系にも属さないにも関わらず、何故か重力がある。シンフォ・カイファーにより、徹底的に自動化された、高度な防衛機能を持つ。最大の特徴は、惑星自体が特殊な鉱石により、自ら発光する事にある。地表から8000mの大気層は、強烈な電磁層からなっており、それらに伴う光と地表からの反射により、夜明け程度の明るさがある。都市は、リュイシュウンだけであり、そこからアクセスルートが延び、スペースポート等がある。都市中心部には、採掘タワーがあり、イプシロン・ワンと呼ばれる鉱石を採掘していた。重大な時にしか用いられない惑星遭難信号を発した後、通信が途絶える。

「イプシロン・ワン」 : プラネット220で採掘されている鉱石。実は、採掘できる反物質(普通、通常空間に反物質は存在できない。)であり、その存在は、第7独立任務部隊にも知らされてはいなかった。

「フィロソマ」 : フィロソマとは、ある生物固有の名称ではなく、生体システム又は、メカニズムの総称を指す。そのシステムは、大きく分けて、「媒体」にガメトサイト遺伝子を移植するゾエア(幼体・幼体ゾエア)期、サナギ状態のファージ期、ファージ期を終えたフィロソマが、脱皮して進化するプラヌラ期(プラヌラ成体)の3つに分かれる。知的オブジェクトを感知すると、情報を元に、ターゲットにとって魅力的な物質(エサ)を生み出して、おびき寄せる。(この場合の物質とは、イプシロン・ワン)

「媒体」 : ここで言う媒体とは、知的オブジェクト全てを指し、相手が有機体であろうと無機物であろうと関係ない。つまり、人工知能すら標的となってしまう。ガメトサイト遺伝子が、これらの知的オブジェクトに移植されると、ゾエアは数日の内に蒸発。ガメトサイトは知的機能部に寄生し、やがてファージ期に成長する。

「ゾエア期」 : 幼体ゾエアと呼ばれる時期は、媒体を求めてあらゆる空間(宇宙空間も含む)を、活発に移動する。その行動目的は、媒体を捕獲する事である。プラヌラ成体より放出されるのだが、プラヌラの持つ遺伝子により、種類が異なる。現在、30種程が確認されている。

「ファージ期」 : サナギ状態のフィロソマを指すが、特に無機物に寄生した場合は、その原型物の特徴を兼ね備えた能力を発揮する。

「プラヌラ期」 : プラヌラは、やがて惑星中心部に着床し、惑星外殻を形成、この時分泌するものが、放電雲を生む。このプラヌラは、ある一定の知的オブジェクト(主に人間の様な生命体)が惑星に集まると、ゾエアを放出して、一気に捕獲する。やがて成熟期に入ると、プラヌラから一体を選出し、特殊化ゾエア、――巨大精嚢体ゾエア(モネラ)を誕生させる。

「ローランド・クラーク」 : 天才的な学者。アリスの開発にも関係している。極度の人嫌いで、本人を見た人は殆どいないと言われる。この世界の謎に関係してくる人物なのだが、ゲームには、名前すら出てこない。ある意味、全ての黒幕でもある・・・・

本ゲームでの扱い

(保留)