ライザンバーU

RAYXANBER U DATAWEST INC. 1991年〜

※ダプター氏投降

逆転確率5千6百万分の1を実現せよ!

エリミネート・スキャナーAd

機種:アタックデバイス復元改造機

パイロット:不明(あるいは不特定多数?)

敵:ゾウル・エンパイア

 

機体解説

エリミネート・スキャナーは、敵であるゾウル・エンパイアの墜落したアタックデバイスを、復元改造した機体で、限定的ではあるが、敵側のユニットを、奪って使用する(注)事が、可能である。また、オーバー・ブーストにより、瞬間的ではあるが、非常に高い運動性能を実現している。
1度目の戦いで、見事に勝利するも、直ぐさま現れた新たなる敵を迎撃すべく、僅かな期間で改良され、エリミネート・スキャナーAdとして、再び困難な任務に送り出される。
性能としては、決して悪い方ではないのだが、戦う相手が悪すぎるので、少なからず低い評価を受けている様だ。

(注)公式設定には無いと思うのだが、武装であるバックアップ・ユニットは、敵デバイスを破壊して手に入れるので、アタックデバイスを復元改造したエリミネート・スキャナーは、少なからず、敵側の兵器と、何らかの互換性を持っているというオリジナル設定。

 

武装

バルカン: 標準的な武器。威力も連射速度もイマイチであり、最弱の武装である。

アイスストーム: 取るときのバックアップ・ユニットの向きににより、前後、上下のどちらかに攻撃できるパワーアップユニット。4方向同時に攻撃出来るので、広範囲の敵を捉えやすい反面、バックアップ・ユニットとしての威力は最低である。

スプレッドストーム: アイスストームを装備している時に撃てる特殊攻撃。自機の周囲8方向に攻撃可能。但し、一瞬だけである。ゾウル・エンパイアのデバイス群の前には、完全に力不足。

ファイアーボール: パワーアップユニットの一つ。命中すると、爆発し火球を生じる。火球は、発生中、敵にダメージを与え続けるので、攻撃力は高い。だが、弾速が遅いので、使い勝手が悪い。

ホーミングボール: ファイアーボールを装備している時に撃てる特殊弾。敵を自動追尾する。弾数が2つだけと少ない。

ライトニングボルト: パワーアップユニットの一つで、耐久力の低い敵は、貫通する。威力もそこそこあり、連射もきくので、もっとも優れた武装であろう。

リボルビングボルト: ライトニングボルトを装備している時に撃てる特殊攻撃。光球が、自機の周りを回転する。威力は高いのだが、射程が短いのが欠点である。


特殊兵装

オーバー・ブースト: 加速用ブースターを全開にする事で、一時的にではあるが、驚異的な加速力を得る事ができる。但し、多用しすぎると、エンジンがオーバーヒートしてしまうので、連続運用には注意が必要。

雷斬牙(ライザンバー): エリミネート・スキャナーAdの後継機であるES3 ドナー・カイルに装備された多弾等ミサイル一斉発射システム。ライザンバーIIIで初めて登場した。

 

関連ユニット

RT-X-32 エリミネート・スキャナー:ライザンバーTの機体。逆転確率5千6百万分の1という過酷な戦いを、勝ち抜いた戦闘機。敵側に、バックアップ・ユニットを運搬するそっくりなアタックデバイス(ここではUでのみ確認)がいる事から、もともとは、その機体を改造して作られたと思われる。UのAdは、この機体を改造したか、データーを元に新型機を作った(作っていた)と思われる。尚、Uの説明書によれば、Adの名称が出てくるのは、ステージ2以降なので、グラフィックに変更点は見られないものの、ステージ1の機体は、この改良前の機体だと思われる。装備などは、Adとあまり大差ない。

ES3 ドナー・カイル:生き残っていたゾウルの幼生を滅ぼすべく、新たに投入された戦闘機。「イクシード・プレッシャー」「インパクト・ブラスター」「テラ・フレイム」等の新装備を導入し、加えて、雷斬牙(ライザンバー)システムと呼ばれる多弾頭ミサイルを装備している。この雷斬牙システムは、発射後も、ホーミングミサイルに途中から切り替える事が可能なので、さらなる戦術の幅を広げている。

ドライアッド:ES3 ドナー・カイルを運搬する巨大な浮遊母船。


出展 「ライザンバー」シリーズについて

色んな意味で、悪魔の様な存在のゲーム。それが、このライザンバーシリーズである。私ダプターは、PCエンジン版のUしか遊んだ事がないのだが、それでも十分過ぎるほど、このシリーズの悪夢を、味わったと思う。
絶望的に低い逆転確率は、そのままゲームに反映されているのでは無いかと思える程、敵は強大で、それに比べて何と自機の脆弱な事か。パワーアップアイテムは、「無いよりはマシ。」程度の装備であり、絶対的な武装ではないのだ。オーバー・ブーストも、連続使用は出来ない上に、コントロールを間違えれば、逆に自殺の手助けをしてしまうというもので、真に頼れるのは、己の腕のみなのである。
TはFM-TOWNSでのみ、U、VはPCエンジンで出ています。それから、このゲームは、当時としては、最高に音楽とグラフィックが良かったと思います。ストーリーは、連続しており、結構奥深いのも特徴。Uの紹介ですが、ストーリーは、TとUを載せておきます。

ライザンバーT
人々が安隠とした日常生活を貧っている時代。
有史以来、地球から発せられる電波、光などあらゆる種類の電磁波は、3万光年を隔てた銀河系内絶対座標に巣くう『ゾウル・エンパイア』を呼び寄せてしまった。
自分たち以外の如何なる存在も許さぬ彼等の侵攻は、瞬く間に地球全土を席捲し、人類を含む全生態系の崩壊は目前に迫っていた。
最も高い逆転勝利の可能性はただひとつ。
敵母星に直接侵入し、その中枢を破壊、すべての機能を停止させるしかない。
墜落した敵アタック・デバイスを復元改造した『RT−X−32』、機体コード『エリミネート・スキャナー』は、勝率5千6百万分の1の戦いに今、挑む。


ライザンバーU
「ゾウル・エンパイア」の中枢を叩き逆転確立5千6百万分の1の戦いに勝利した
「エリミネート・スキャナー」は、母星地球の衛星軌道に進入していた。
感慨にふけるパイロットの耳に響く音、音、音。それらは地上からの歓喜の声であり、
また祝福のメロディでもあった。
ふと気づくと自機の両サイドには早期防宙迎撃機が1機づつ接近、
その申し訳程度につけられた翼を振ってランデブー航行に入ろうとしていた。
軌道ドックの迎撃隊員の内「エリミネート・スキャナー」の帰還を待ちきれなくなった者が、
護衛を買って出たのだろうか。
が、殺気一閃、迎撃機は微細な破片をまき散らしその存在方法をガス球へと転じた。
明らかに移送歪曲場による原子転換。
「ゾウル・エンパイア」のアタックデバイスの装備する標準兵器による攻撃だった。
眼前を直視するパイロット。
瞳孔が拡大し、アドレナリンが大量に分泌される。
そこには異常なスピードで増殖する恐怖が凝縮されていた。
(実は、Uでは逆転確率は明記されていません。) ※椅子村注釈: IIは逆転確率7万5千分の1、IIIはなんとゼロ%という情報あり。

 

※KEYWORD!

「ゾウル・エンパイア」 : 銀河系内絶対座標に巣くう謎の生命体?。登場する姿形などを見るに、寄生生物的な存在らしい。惑星そのもの等、あらゆる物と同化して、増殖する特徴を持つ。ストーリーから汲み取れる情報では、個の名前では無く、敵全体の総称のようである。

「アタックデバイス/ガードデバイス」 : 機動端末とも呼ばれる。単純な分け方をすれば、小〜中型までの機動兵器をアタックデバイス。大型のボスクラスをガードデバイスとして分類している。どれも尋常ではない耐久力と攻撃力を誇る。また、その姿形も様々で、地球型の兵器もあれば、怪しげな生命体らしきものも存在する。中には、プレイヤー機と似たアイテムキャリアーがいるので、これがエリミネート・スキャナーの原型機だと考えられる。

「マスターデバイス」 : 上記デバイス群の上位体だと思われる。恐らく、全てのデバイス群は、このマスターデバイスによって、統括的に命令、行動しているものと思われる。よって、このマスターデバイスさえ叩けば、ゾウル・エンパイアは、戦闘力ないし生命活動を、停止させると考えられる。

 

本ゲームでの扱い

ストーリーのそれからすると、ただ一機のみが、戦闘に出向いている様に見えるが、パイロットなどの名前は、不明である。よって、不特定多数とした。
性能的には、決して良くもなく悪くもないというところで、SSW的には一般機としての扱いになるんでしょうか。

(椅子村追記)
「一般的なシューティングの機体よりも火力は弱いが、非常にテクニカルな機動であるオーバーブーストで、短い距離をものすごい速さで移動可能」という特徴を持つ、熱い機体である。ユニットとしての特徴は、この「オーバーブースト」の特性を生かしたものとなるだろう。すなわち、怒首領蜂のDON8のような単なる回避能力が高いという調整ではなく、ズバリ移動力最高機体という扱いがふさわしい。またユニット能力として、分身や超回避、ENを消費してのジャンプ(テレポート)のようなものを持たせておけば、ヒトクセもフタクセもある使い勝手になると思われる。

なお、IIIの必殺武器である「雷斬牙」は、名前はスゴイが実際は多弾頭ミサイルの発射であり、このあたり、ダンクーガの「断空砲」が、なんてことは無い大口径キャノンであることとよく似ている。能力値もそんな感じで良いのではないだろうか。