サンダーフォースV

ThunderForceV (C)テクノソフト 1997年

 

蒼き雷光!歴史を受け継ぐ最後の機体

ガントレット

 

機種:超高機動小型戦闘機

パイロット:セネス・CTN・クロフォード

敵:ガーディアン(人類に反乱した人工知能)

 

機体解説

2106年、冥王星で発見された、人類以外の者によって建造された鉄塊「Vasteel」・・・
それに秘められた失われたテクノロジーを利用して建造された、超高機動小型戦闘機(RVRシリーズ)の機体。

 

武装

光子バルカン :主兵装であるエネルギー砲。前方・後方に打ち分けることが可能。

空間振動波 :前方に向かって空間を振動させて攻撃する。遮蔽物を貫通する特性を持つ。

フリーレンジ・レーザー :超精密な射撃が可能な光学兵器。敵との距離によって収束率(攻撃力)が変化。

高速球形誘導弾 :追尾式の光学ミサイルを多数速射する兵器。別名を「ハンター」と言う。

 

オーバーウェポン (以下OW。クロウ・ユニットのエネルギーを消費して主兵装を強化する攻撃)

高圧縮収束レーザー :光子バルカンのOW。

広域空間振動波 :空間振動波のOW。

サンダー・レーザー :フリーレンジのOW。

高圧縮高速球状誘導弾 :高速球状誘導弾のOW。

 

特殊兵装

クロウ・ユニット :光学的なオプション。

シールド・システム :ナノマシンを利用した対物理ダメージ屈曲シールド。

Reffi :RVRシリーズに搭載された人工知能付きナビゲーションプログラム。

 

関連ユニット

ガントレットE :量産型ガントレット

ガントレットH :高機動型ガントレット

ガントレットEx :火力強化型ガントレット

ヴァンブレイス :2号メカ。ガントレットの全ての点が強化されている他、イシュタル・エッジと呼ばれる一種のOWを装備。

ブリガンダイン :ヴァンブレイスのGアーマー的兵器。機動性を犠牲に、強力な装甲を持ち、恒久的なOWが使用可能。

FIRE REO4 ライネックス :ガントレットやヴァンブレイスの原型となったオリジナルVasteel (TF4の自機)


出展 「サンダーフォースV」について

− 西暦 -2106年 −
E.S.S.A.(統合政府宇宙局)の無人調査宇宙機「石華」が冥王星外部のカイパーベルト−−彗星の巣と呼ばれる領域に到達。
かねてからの予定通り彗星群の組成調査を開始するが、そのさなか、まったく予想外の物体を発見する。
それは、人類外のものにより建造された物体だった。

− 西暦2108年 −
「石華」、月面軌道区に帰還。
それと同時に回収されたその物体は、統合政府の研究機関に引き渡され、徹底した解析、研究が行われた。
結果−その人工物は、現人類を遥かに凌ぐ科学技術によって造られた戦闘兵器であると判明。
人はそれを、「偉大なる者共が作りし鉄塊(Vastian's Steel)」“Vasteel”と呼んだ。
“Vasteel”に詰め込まれた様々な超高度技術(0/1相転移炉、時空ポテンシャル連結理論、モノポール超導体理論、etc.)「Vasteel-Technology」に秘められた、無数の超技術の解析は急ピッチで進められた。

− 西暦2139年 −
地球圏宇宙内に統合政府が樹立され、およそ半世紀。“Vasteel”の研究、解析も、一部を残してほぼ終了。
それに伴い、「Vasteel-Technology」を使用した機械群の開発を行う施設が、南太平洋上に建設された。
大型無人人工島「バベル」と、管理システムである人工知能「ガーディアン」である。
オリジナルの“Vasteel”も、「バベル」に保管され、「ガーディアン」によって残った部分(記憶素子、情報処理とその言語未解読部分)の解析が行われることとなった。

− 西暦2145年 −

「バベル」では、「Vasteel-Technology」によって可能となった、他惑星への移住計画が進行していた。
テラフォーミングシステムの開発。大型移民船団の開発、建造。
全ての計画は厳正な「ガーディアン」の管理の下、人工島「バベル」の内部で行われた。
「バベル」の体内奥深くで、生まれ続ける巨大船団。
移民船の名目で造られるそれらにはすべて、過剰なほどの装甲と武装が施されていたが、その事実は「ガーディアン」の指示により、統合政府内の最高機密として封印され、
誰にも知られることはなく、人々は皆、「バベル」よりもたらされる超技術、「Vasteel-Technology」による繁栄に、ただ酔い痴れつづけていた。

そして − 西暦2150年 −
何故なのかは、誰も知らない。
最初は、人工知能「ガーディアン」の思考を制限する、チューリングコードの突然の消滅からだった。
無制限の自律意思を得た「ガーディアン」は、自らの意思で人類からの独立を宣言、
同時に全地球圏に宣戦を布告する。
突然の自体に戸惑う人々。
それをよそに「ガーディアン」は「バベル」の全開発施設を改修し、
自ら解析した「Vasteel-Technology」を使用した強力な兵器群を開発、世界にその矛先を向けた。
人類はすべての戦力を繰り出して「ガーディアン」制圧を試みたが、主力兵器である無人機械や長距離反応兵器は、「ガーディアン」の持つ超干渉能力により、例外なく制御中枢を狂わせ、たやすく無力化された。

地球圏は、ただ一度の戦闘で人口の1/3を失った。

生き残った人類は総力を挙げて、有人の“Vasteel”のレプリカ、超高機動小型戦闘機「RVR-01 GAUNTLET」を開発。
そして、「バベル」及び「ガーディアン」破壊の為に結成された特殊戦闘機部隊……
「Thunder Force」による作戦行動が開始された。

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「サンダーフォースV」は、驚くほど良くできたゲームである。
ゲームシステムとバランスにおいて突出したものを持っていると同時に、それ以外の部分、つまり重厚な世界設定とストーリー、統一されたデザインライン、燃える展開と演出など、他の追随を許さない完成度を誇っている。

序盤1〜4面はガントレットを操って戦うことになり、その後5面では舞台が宇宙になるのだが、そのステージ開始直前にガントレットは巨大なユニットである「ブリガンダイン」と空中(宇宙中)換装する。
追加増装である「ブリガンダイン」と合体したその見た目は、アーマードバルキリーかデンドロビウムみたいなゴツさで、今までの自機の2倍ちかくの体躯とスゴイ火力が特徴。スピードはのろい。

この時いきなり「体力ゲージ」みたいなものが出る。
そう、それまで1発アウトのストイックなシューティングだったのが、ここでいきなり「くらいながらゴリ押す」というゲーム性になるのである。
そして・・・ この体力ゲージがゼロになった瞬間、ブリガンダインは四散し、中から新生ガントレットであるヴァンブレイスがあらわれるのだ。これを燃えといわずして何を燃えというのだ?

なお、VというからにはI〜IVが存在しているのだが、それはそれぞれかなりのレベルでまとまった世界観を持っている秀作。ただし、IVとVとの間には、VガンダムとターンAばりの時間の流れが存在している(つまり何千年何万年規模)ので、ここでは別ワクで扱うことにした。


※KEYWORD!

「Guardian」  「Vasttel」の研究と「Babel」管理の為に開発された、現時点で最も優れた能力を持つ人工知能。突如人類に牙をむくが、その真意は・・・。

「セネス・CTN・クロフォード」  物語の主人公。白い髪と黒い瞳を持つ女性軍人で、クローン人間。本編がはじまるまでに2度戦死しており、その都度18歳の体と記憶を持って甦っている。特殊部隊222(通称"Thunder Force")の部隊長を務める。階級は大尉。

 

本ゲームでの扱い

とにもかくにも「オーバーウェポン」(イシュタルエッジ)という優れたシステムの再現を第一目標にしたい。

これはつまり、「通常はB級機体だが、一時的に超A級機体となることができる。ただしそのためになんらかの代償が必要」という感じ。いままでのスパロボにあてはめてみれば、新スパロボにおけるレイズナー(V−MAXで一定時間のみ強化される)というのが妥当か。ただし、使い終わると行動不能になるV−MAXとオーバーウェポンはその性質が違うので、このあたりは考えなければならないところだろう。

なお、2号ロボであるヴァンブレイスへの乗り換え後は、換装によりブリガンダインを装着することを可能とする。
これは、いわゆるリ・ガズィのパーツみたいな扱いにして、自ら装備を捨てるor撃墜されることで、換装が解かれる感じにしたい。