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シラタマモとホシツリモ

2007.7.24(最終更新 2013.8.22)

日本ではシラタマモ属はシラタマモのみ、ホシツリモ属はホシツリモのみです。
両者とも結構特徴がはっきりしていてしかも非常に希少なものです。


・シラタマモ

シャジクモ Chara braunii にとってもよく似ている。
シラタマモ シラタマモその2
だいぶひょろりんとして一見フラスコモ風にも見えますが、もちろん小枝は分枝してません。
こんなひょろひょろっとしたシャジクモも結構ありがちかと。
(写真のシラタマモは屋内の水槽で飼っているせいもあり、野外のものよりさらに細長いかも)
区別する主なポイントは3つ。

その1 托葉冠(たくようかん)

シャジクモは小枝の各枝の間に托葉冠が出ます(互生:ごせい)。
シラタマモは各枝の真下に托葉冠が出ます(対生:たいせい)。そして長く(1mmぐらい)伸びます。

シャジクモとシラタマモ托葉冠の比較図 シラタマモ托葉冠

その2 結実枝(けつじつし)

シラタマモには穂状になった結実枝(生殖器を付ける枝)ができます。
シャジクモは結実枝をつくることはありません。

シラタマモ結実枝
先端の生殖器を付けている部分が、
下の通常の部分よりかなりコンパクトですよね。

その3 球状体

シラタマモは藻体の基部に白色の球体が2〜4個集まったものをつけ、
これで増殖します(だから白玉藻)。シャジクモにはそういうものはありません。

シラタマモ球状体 4個までというわけではないらしく、、

「いろんな車軸藻」のシラタマモの項目(別ウィンドウ)
こことほとんど同じですが、、、。

海に近い、かなりの塩分を含んだ水に住みます。公認の生息地は徳島県出羽島のみ(天然記念物)。


・ホシツリモ

皮層や托葉冠を持たず、ヒメフラスコモ Nitella flexilis のような大型のフラスコモに似ているのですが、、、。
ポイントは3つ。

その1 苞(ほう)

分枝しているように見えますがよく見ると、
とても長い苞が小枝の節ごとに1〜2本伸びているのです。
ホシツリモ ホシツリモ小枝の模式図

その2 球状体

藻体の下部に白くて星形の球状体が吊り下がります(だから星吊り藻)。
ホシツリモは雌雄異株なのですが生殖器はめったにつけず、これで増殖します。

ホシツリモ球状体 マシュマロマンか?

その3 主軸の節部

主軸の節の部分(小枝が出ているところ)がはっきり膨らんでいます
ホシツリモ主軸の節

湖沼の深いところに住む。そして大きい(全長数mになる)。
日本では絶滅したと考えられていましたが、大学の実験材料として長野県野尻湖産の株が残っていて、野尻湖ではこれをもとに復元作業が進行中。

野尻湖水草復元研究会 へ

ということで野生絶滅となっていましたが、
かつての産地の一つ、河口湖にて再発見されました(Kato et al. 2005)。
野尻湖のものは雄、河口湖のものは雌だそうです。

  写真は発見者の加藤将さん(東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻)提供の
  河口湖産ホシツリモです。写真提供ありがとうございます。