車軸藻類とは

最終更新 2013.8.22

車軸藻類(しゃじくもるい・しゃじくそうるい)は
湖沼やため池・水田など、水中にはえています。いるところにはうじゃうじゃといますが、いないとなれば
全く見当たりません(あたりまえか?)
長さは種によって違いますが、10センチ〜50センチぐらいが一般的でしょうか。
たいてい、「なんとかシャジクモ」とか、「ほにゃららフラスコモ」てな名前で呼ばれています。

淡水の「も」というと、形の定まらない、もやもやっとした緑のもの
みどろ? (こんなかんじ?)
  というイメージかなあと思いますが、
  こいつは(なまいきにも)「水草」っぽい形をしています
  (水草のことも「も」っていうけどね)。
テガヌマフラスコモ (テガヌマフラスコモの全体像)


  中心に主軸(しゅじく)があって、そこから放射状に
  小枝(しょうし)が伸びるのが特徴です。
カタシャジクモ (カタシャジクモ)  

上の写真では水槽に金魚と一緒に入れる「キンギョモ(マツモ)」に近い雰囲気ですが、
いわゆる普通の水草とは違います。

水草と呼ばれるものは大抵、「種子植物(しゅししょくぶつ)」、いわゆる普通の植物です。
茎(くき)に道管(どうかん)や師管(しかん)など(まとめて維管束(いかんそく)といいます)を
持っています。もちろん花が咲きます。

車軸藻は「種子植物」ではありません。維管束はありません。花も咲きません。
「サクラ」「イネ」より「アオミドロ」や「ミカヅキモ」に近い仲間です。
「アオミドロ」や「ミカヅキモ」など、単細胞の連中に近いのに、体が大きいのにはからくりがありまして、

車軸藻類の基本構造 (車軸藻類の基本構造)

なんと1個1個の細胞を常識はずれに大きくして、数少ない細胞で大きな体を作っているのです。
特に主軸なんて10cm位あるのに1細胞。すごい。というより無茶でしょ、、、。

というわけで手にするとなよっとしていることが多いです。
透き通った感じや独特の臭気、体が基本的に円筒の集合(端に円すいなどもあるけど)で
角張ったり平たかったりしないことで種子植物とは区別できます。
石灰分をよろいのようにまとって白っぽく、硬めになっていることもあるので注意。


絶滅危惧分類群?

以前は各地の湖沼や水田に普通に生えていましたが、とくに湖沼においては
水質汚濁などのため絶滅しつつあるようです。
水中にいるので、ただでさえ人の目に触れにくい上に、花も咲かない、華奢で地味
(野外で表面にいろいろ付着してたりすると、とっても地味)な生物なので、本当に
「人知れず」消えていっているようです。
環境庁(省)の「レッドデータブック」にはたくさんの車軸藻類がリストアップされています。


原形質流動

高校の生物の教科書ではけっこう花形(?)だったりします。

たとえば、「細胞」の中の原形質流動(細胞質流動  細胞の中身が動いている)の
項目で流動が速くて観察しやすいものの代表として登場します。


   オトメフラスコモの原形質流動。すごいいきおいでしょ(QuickTimeムービー)。
オオカナダモの原形質流動はこちら

あとは、「生態」の中で、湖沼で一番深い沈水植物帯として、「シャジクモ帯」
というのが出て来ます。
というわけで「シャジクモ」を教科書や参考書の中では見たことがあるという方もいるのでは?


もうすこし詳しい説明はこちらへ。
他のページで使っている用語の説明も兼ねていますのでおつき合い下さい。

分類概要  シャジクモとフラスコモ   シラタマモとホシツリモ  生活史  生態

いろんな車軸藻