Psion→PHS 接続ケーブルの作成

Panasonic製のKX-PH35SというPHSは19.2kbpsのモデムを内蔵していて、KX-HA10という専用ケーブルでPalm V系のPDAと直に接続できるようになっています。
このKX-HA10のPalm側のコネクターをPsion用のものに付け替えて、PsionとPHSをつなぐという魅力的な記事が近藤玲史さんのホームページに掲載されていたのを、あじぽん氏が見つけ、「コレやし、あとはよろしくねっ!!」っとケーブル2本とホームページのプリントアウトを私のもとに置いていきました。
面白そうな話だったのと、近藤氏のホームページに掲載されている情報がかなりしっかりとした内容だったので、とりあえず、あじぽん氏の希望に応えるべく半田ゴテを手にしました。

(画像をクリックすると、少し大きくなります。)

追加情報:このケーブルをfeel H" KX-HS100で使用すると32kbpsでの通信が可能です。
Azipon氏の話では、速度アップが体感できるとの事です。Psion側の設定は通信速度の変更だけで使用可能だとの事です。
しかし!! このKX-HS100というPHS端末、Psionでの通信が出来るということ意外は、feel H" 端末としては・・・です。feel H"の利点としては、カメラが使える、着信音が良くなったと言う事が上げられますが、この端末には着信時の相手(個人別)による鳴りわけが出来なかったり(グループ別は可能)、電話帳に登録できる写真の枚数が著しく少ない(12枚、おまけにSDカードを追加しても、電話帳に登録出来るのは本体メモリーに記憶されているものだけだったりする)など、かなり「う〜む」な仕様になっています。マニュアルの感じも、「SDカードが売りたい」っというメーカー側の販売戦略が前面に出ていて、なお「う〜む」な感じです。
このメーカーと某メーカーはビデオテープの規格戦争以来のライバルなのはわかりますがメモリーカード規格の覇権争いにこういう「不便さを自己演出してメモリーカードを買わそう」というやり方は如何なものかと思います。(2001/01/21加筆)

STEP 1 まず、HA10ケーブルのこぶの部分を、「えい!」っと爪をかけて開きます。わりと簡単に開くと思います。
基盤は軽く引っ張ると簡単に外れます。
嬉しいことにモールド処理されていませんので、普通の半田ゴテと半田吸いがあれば、作業は可能です。

STEP 2
配線の色と、ランド番号(基盤にはちゃんとランド番号がシルクで入っています)をメモし、念のためにデジカメでパチッとやってから、半田ゴテで、ちょいちょいと、Palm側のケーブルをはずしました。
ランドの間隔も広く、特に難しい作業ではありませんでした。

STEP 3
Psionとコンピュータをつなぐシリアルケーブルを適当な長さで(長すぎたという話も・・・)チョッキンと切り、くだんの基盤に半田付けします。
この際の配線は、近藤氏のホームページにある資料を参考にしていただければ、OKです。RS-232Cなので、Tx、Rx、DTR、RTS、CTSとSGの5本の結線ですので、作業としては難しくはありません。

どういうわけか、あじぽん氏から支給された、サイオンのシリアルケーブルのコネクタピン番号が、近藤氏の資料とは違っていて、ちょっとビビリましたが、通を取ってみると単純に逆になっているだけだったので気にせず作業を続けました。
この際、ブーツを古いケーブルから、エイャ!!っと抜き取り、新しいケーブルに移植しておくと、仕上がりが大変綺麗です。

STEP 4
半田付けが終わったら、ブーツを適当な位置で、ケーブルに固定(ホットボンドを使用しました)して、こぶをパチンと閉じれば、出来上がりです。
ケーブルの太さがほとんど同じなので、改造した跡はほとんど見えません。綺麗に出来たと自己満足に浸ってしまいました。
手前側が、今回取り付けたPsionのケーブルです。

FINAL
完成です。
あじぽん氏に納品すると、いたく喜んでもらえて、苦労(ほとんど無かった)が報われる思いでした。
人の役に立つというのは、素晴らしいことですよね。
次の日には、ケーブルが長すぎると言う苦情を受けることになるのですが、ま、及第点のもらえる工作ではなかったかと思っています。


謝 辞

すばらしい情報を掲載して下さった、近藤玲史氏に大変感謝いたします。

また、私にこの楽しい工作のチャンスをくれた、あじぽん氏に少し感謝いたします。


文責:Ten