UENOさん宅訪問

2003/07/20

今回は、またまたのっぽさんと一緒に「モアの巣箱」のUENOさんのお宅にお邪
魔させていただきました。

ゆっくり走って片道2時間30分ということでしたので、ちょっと早めに走ったらすぐ近
所まで2時間弱で到着してしまいました。
あまり早すぎるので「道の駅」で少し休憩し、さあ出発!と少し走ったらなんと渋
滞。

後でUENOさんに聞いたところによると、その町は「ひまわり」で有名なところで、そ
れが咲いている時の日曜日、年に2日だけ渋滞が起こるということでした。

佐用駅に到着して、昼ごはんを食べようとしましたが、ちょうどいいところがなく、
仕方なく駅前のお好み焼きやさんに入り、この辺ではちょっと有名だという「ホル
モン焼きうどん」を食べてから、UENOさんのお宅に伺いました。

牛を飼われているのでどこか少し離れたところにあるのかと思いきや、ご自宅は
街中に!
別の場所で飼われているということです(^^ゞ

何回か試聴、雑談を繰り返した後、近所のUENOさんの知り合いの方の病院
の駐車場に車を止めて、親戚の方の中華料理店で夕食をご馳走になり、おひ
らきとなりました。

今回はお忙しい中お招きいただいてありがとうございました。
大音量で試聴させていただいたり、機器の交換試聴をお願いしたりと、いつも
無理を言ってすみません。

また、専用ルームが完成したら是非お邪魔させてください。
楽しみにしています。


・訪問記

UENOさんのリスニングルームは「8畳」と聞いていたので「8畳間にモアとプロジェク
ター?」と思っていたのだが、実際伺ってみてびっくり!

確かにモアの置いてある部屋は8畳だけど、もう8畳が襖で仕切られていているだ
けなので、実質的には16畳の広大な部屋なのだ!

そういえばたまに「部屋で試聴するXXさん」とUENOさんのひとりごとに写真が掲
載されていたが、確かに後ろに部屋がないとそのアングルからは撮影不可能であ
る。

「迂闊だった!」

両サイドに見えるのが、巨大な「モア」
中央のイスの多機能ぶりには驚かされる!


UENOさんの場合、スピーカーからリスニングポジションまでの距離が、かなり接近
している。
これについては僕も経験済みなのだが、接近すると部屋の影響を最小限にとど
めることができる。
「部屋の影響を受けないよう、できるだけ直接音だけを聴くセッティング」にされて
いるのだろう。

リスニング位置は軸上正面。
ツイーターはやや内側に向けてある。


雑談の後、早速試聴させていただく。

以前鈴原さんが訪問されたときに撮影したスペアナの写真があるのだが、このF
特だとかなり低音不足になると思っていたのだが、聴感上は全くそんなことはな
かった。

それどころか、低音の延び、厚み、エネルギー感に驚かされた。

げんきまじんさんの「モア」と同じ鳴り方をしているのだ。

ただ、ツイーターが「T-500A」と「JA-0506」で違うため、高域での表現が随分と
違っていたし、低音もセッティングと部屋の影響で、量感がかなり違っていた。
それでも「モアはモア」だった。


それと定位がとても素晴らしかったのだが、これにはUENOさんも相当苦労された
そうだ。

畳の「目」の本数を数え、ツイーターの角度を微妙に調整し、何度も何度も動
かして、ようやくピタッと合う1点が決まった。
なので、それ以来この位置からスピーカーを一度も動かしていないという。
「ポン」と置いただけではこうはならないだろう。

そして確か以前「対策はあまりしていない」などとおっしゃっていたような気がする
が、実際はきちんとされているようだ。

ケーブル類に力を入れているだけでなく、コンデンサーには鉛を巻きつけてダンプ
、モアの前面には皮(のようなもの?)を張って反射の調整、機器とラックの間に
は厚手のフェルト、モアの開口部にも厚手のフェルトが丁寧に貼り付けられてい
る。

強化木のラック、御影石ツイーター台、テーブルタップにも「こだわりの逸品」が使
用されている。
その他にも気が付かなかったものや、発見できなかったものがたくさんあると思う。

また、試聴用のイスもデザイン、機能面、実用性ともすばらしく、ここにもUENO
さんの「こだわり」が感じられる。

僕なんかはどうしても、「機能性や実用性」のみを重視してしまうので、デザイン
までは気が回らないのだ。

現在UENOさんが計画中のリスニングルームも、やはりインテリアにはこだわりたい
とおっしゃっていた。

他のリスニングルームとは全く違った、いい感じの「カフェ」みたいな空間を作られる
のかもしれない。

完成が楽しみだ。

ちなみに、鈴原さんのところだと何か発見するたびに「おっ、こんなところに対策
が!」と思ってしまうのだが、UENOさんのところだと「おっ、こんなところにもこだわり
の逸品が!」となってしまうのだった。(笑)


今回の訪問で痛感したのは、部屋が大事だというのはもちろんそうなのだが、そ
れ以上に、当たり前のことなのだが、「スピーカーの支配力」は絶大だということだ。

同じユニットを使っているにもかかわらず、D-58ESは鈴原さん宅でも僕の部屋で
も「D-58ESの音」がするし、モアはUENOさん宅でもげんきまじんさん宅でも「モア
の音」がする。

細かい部分は接続する機器や、部屋の影響もあるので違ってくるが、基本的に
「それぞれのスピーカーの音の出方は同じ」で、「D-58ES」と「モア」は違うのであ
る。

これを使いこなしや部屋の影響で同じに持ってくることは不可能ではないのか?

僕はこのふたつの「モア」を聴いて、正直「D-58ESよりこっちの方がいいよ!」
と思ってしまったのだ!

げんきまじんさん宅の「モア」だけを聴いたときには、「部屋、使いこなしのせい」だ
と思った。
でも今回UENOさんの「モア」を聴いて、「スピーカー自体の音の差」がかなりある
ように感じた。

実はこの日、UENOさんにお願いして僕の使っているプリアンプ「AF01」とツイータ
ー「H-105」をUENOさんの機器に組み込んで鳴らしていただいた。

しかしスピーカーの違いを超えるような、劇的な変化は見られなかった。


「うーん、どうしよう(-_-;)」

などと今さら言っても遅いのだけど…