☆☆☆☆ ☆☆☆☆ |
’αιων
’ανδρειος 男性アイオーン |
’αιων
γυναικειος 女性アイオーン |
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‘Η ’Ογδοας |
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1 |
‘ο Βυθος
(Ho Bythos, 深淵), ‘ο Προπατηρ (Ho Propateer, 原父) |
2 |
‘η Σιγη
(Hee Siigee, 沈黙・静寂>), ‘η ’Εννοια (Hee Ennoiaa, 思念) |
3 |
‘ο Νους
(Ho Nous, 理法・宇宙理性), ‘ο
Μονογενης
(Ho Monogenees, 独り子) |
4 | ‘η ’Αληθεια (Hee Aleetheia, 真理) |
5 |
‘ο Λογος (Ho Logos, 言葉) | 6 | ‘η Ζωη (Hee Zooee, 生命) |
7 |
‘ο ’Ανθρωπος (Ho Anthroopos, 人間) | 8 | ‘η ’Εκκλησια (Hee Ekkleesiaa, 教会) |
‘Η Δεκας |
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9 |
‘ο Βυθιος (Ho Bythios, 深み) | 10 | ‘η Μιξις (Hee Miksis, 混合/交合) |
11 |
‘ο ’Αγηρατος (Ho Ageeratos, 不壊) | 12 | ‘η ‘Εννωσις (Hee Hennoosis, 配慮・反省) |
13 |
‘ο
’Αυτοφυης
(Ho Autophyees, 自己成長) |
14 | ‘η ‘Ηδονη (Hee Heedonee, 喜び・快楽) |
15 |
‘ο ’Ακινητος (Ho Akineetos, 不動) | 16 | ‘η Συγκρασις (Hee Sygkraasis, 相互混合) |
17 |
‘ο Μονογενης (Ho Monogenees, 独り子) | 18 | ‘η Μακαρια (Hee Makariaa, 幸福・浄福) |
‘Η Δωδεκας |
|||
19 |
‘ο Παρακλητος (Ho Parakleetos, 慰安者) | 20 | ‘η Πιστις (Hee Pistis, 信仰・誠実) |
21 |
‘ο Πατρικος (Ho Patrikos, 父性) | 22 | ‘η ’Ελπις (Hee Elpis, 希望・期待) |
23 |
‘ο Μητρικος (Ho Meetrikos, 母性) | 24 | ‘η ’Αγαπη (Hee Agapee, 愛・兄弟愛) |
25 |
‘ο ’Αεινους (Ho Aeinous, 永遠理法) | 26 | ‘η Συνεσις (Hee Synesis, 結合・統合) |
27 |
‘ο
’Εκκλησιαστικος
(Ho Ekkleesiastikos, 教会寄与者) |
28 | ‘η Μακαριοτης (Hee Makariotees, 幸福) |
29 |
‘ο Θελητος (Ho Theleetos, 意欲・慾望) | 30 | ‘η Σοφια (Hee Sophiaa, 智慧・義審) |
両性具有アイオーン |
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男性アイオーン |
女性アイオーン |
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オグドアス ‘Η ’Ογδοας |
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1 |
ビュトス
(Bythos, 深淵), プロパテール (Propateer, 原父) |
2 |
シーゲー
(Siigee, 沈黙・静寂>), エンノイア (Ennoiaa, 思念) |
3 |
ヌース
(Nous, 理法・宇宙理性), モノゲネース
(Monogenees, 独り子) |
4 | アレーテイア (Aleetheia, 真理) |
5 |
ロゴス (Logos, 言葉) | 6 | ゾーエー (Zooee, 生命) |
7 |
アントローポス (Anthroopos, 人間) | 8 | エクレーシア (Ekkleesiaa, 教会) |
デカス ‘Η Δεκας |
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9 |
ビュティオス (Bythios, 深み) | 10 | ミクシス (Miksis, 混合/交合) |
11 |
アゲーラトス (Ageeratos, 不壊) | 12 | ヘノーシス (Hennoosis, 配慮・反省) |
13 |
アウトピュエース (Autophyees, 自己成長) |
14 | ヘードネー (Heedonee, 喜び・快楽) |
15 |
アキネートス (Akineetos, 不動) | 16 | シュンクラーシス (Synkraasis, 相互混合) |
17 |
モノゲネース (Monogenees, 独り子) | 18 | マカリア (Makariaa, 幸福・浄福) |
ドーデカス ‘Η Δωδεκας |
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19 |
パラクレートス (Parakleetos, 慰安者) | 20 | ピスティス (Pistis, 信仰・誠実) |
21 |
パトリコス (Patrikos, 父性) | 22 | エルピス (Elpis, 希望・期待) |
23 |
メートリコス (Meetrikos, 母性) | 24 | アガペー (Agapee, 愛・兄弟愛) |
25 |
アエイヌース (Aeinous, 永遠理法) | 26 | シュネシス (Synesis, 結合・統合) |
27 |
エクレーシアスティコス
(Ekkleesiastikos, 教会寄与者) |
28 | マカリオテース (Makariotees, 幸福) |
29 |
テレートス (Theleetos, 意欲・慾望) | 30 | ソピアー (Sophiaa, 智慧・義審) |
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グノーシス主義異端反駁論者リ
ヨンのエイレナイオス(Eireenaios)の報告に
よる、プトレマイオス派グノーシス主義における至高プレーローマ界、
「三十 (トリアーカス) アイオーン」永遠世界の構成。「オグドアス
(八組系) ’Ογδοας
Ogdoaas, hee」より流出した二つの下位プレーローマ、即ち、「デカス
(十組系) Δεκας
Dekaas, hee」と「ドーデカス(十二組系) Δωδεκας
Doodekaas, hee」の構成。それぞれは、男性
アイオーンと女性アイオーンの「対(Syzygia)」になっており、プレー
ローマの完全性=両性具有性を実現している。オグドアスの八個の至高
アイオーンは、四つの両性具有アイオーンの男性的位相と女性的位相の
各々に対応する。 この二組の下位プレーローマのアイオーン群は、オグドアスの流出 アイオーンたちが、みずからが「知られざる先在の父=プロパトール= ビュトス」の榮光のため流出されたことを自覚し、自分たち自身もまた、 流出を行い、「先在の父」の榮光を讃えようと意図した。即ち、ロゴス とゾーエーは、オグドアスである「アントローポス」と「エクレーシア」 を流出する他方、「ビュティオス」と「ミクシス」の対に始まる、五組、 十体のアイオーンを流出し、これが「デカス(十組系)」を構成した。 一方、アントローポスとエクレーシアもまた、「パラクレートス」と 「ピスティス」の対に始まる、六組、十二体のアイオーンを流出し、こ れが「ドーデカス(十二組系)」を構成した。また、この存在流出の最 後にあって、第二十九アイオーンである「テレートス」と第三十アイオ ーンである「ソピアー(智慧)」の対が、流出された(−010503−)。 エイレナイオスの報告による、プトレマイオス派グノーシス主義の 教えでは、第三十アイオーンである、「ソピアー Sophia」が、彼女の 伴侶アイオーン・テレートスの合意なしに、「知られざる父=ビュトス」 の本質を認識しようとする知識欲に駆られた結果、ソピアーは自己の 「至高純粋性」を喪失し、プレーローマから落下する。これより、「中 間世界」の生成、そして諸アルコーン、就中、第一のアルコーンである デーミウルゴス=ヤルダバオートの活動で、「宇宙=この世」とその諸 存在者、そして、「人間」が生成される。グノーシス主義は、「知識 (グノーシス)」の認識を重視するが、過剰な「認識慾・知識慾」は、 これを回避し、掣肘する。その例が、この「ソピアー神話」である。永 遠なる「プロパトール」または「ビュトス」は、「先在の父」とも「知 られざる上の神」とも呼ばれるが、この認識を超絶した至高存在への認 識慾・知識慾が、超宇宙的な過失事件を引き起こしたのである。 なお、プレーローマの至高アイオーンの一員であるソピアー本体は、 救済され、プレーローマに帰還するが、その「分身」(エンテュメーシ ス別名アカモート)や、その他、この落下事件を契機に生じた様々な 「救済を求める霊的存在」や「人間そのもの」は、直ちに救済されるこ となく、それらの救済の課題が、プトレマイオス派のグノーシス主義の 中心主題ともなる。他方、以下に、ヒッポリュトスの報告における、 「キリスト」と「聖霊」の二つのアイオーンが加わって、合計三十アイ オーンとなる説明をしているが、エイレナイオス報告でも、ソピアーの 落下事件を齎した、そもそもの「先在の父への知識慾」に他のアイオー ンたちが再び取り付かれ、ソピアーの落下と同様な事件が生じないよう、 プレーローマを護る「ホロス=境界(別名スタウロス=十字架)」に加 え、ヌースが、「キリスト」と「聖霊」の二つのアイオーンを創造した こととなっている。しかし、この二つのアイオーンは、「聖霊」が中性 名詞であり、「対」のアイオーンではなく、男性アイオーンと女性アイ オーンの整然とした対構造を備える「三十アイオーン」とは、また別格 のアイオーンと云うことになるであろう(−010503−)。 |
しかし、他方、グノーシス主義
異端反駁論者ヒッポリュトスの報告(『全異端反駁,Refutatio Omnium
Haeresium』における記載)に従えば、第一アイオーンである「ビュトス
=プロパトール」は「完全な者」であり、それ故、女性伴侶を伴ってお
らず、従って、第二アイオーンの「シーゲー=エンノイア」は記載され
ていない。また、第三アイオーン「ヌース=モノゲネース」の創造にお
いても、ビュトスは、これを「女性的位相」の助力なく、単独で行った
のであるとし、それ故、第ゼロ・アイオーンとも云えるビュトスの下に、
1)ヌース・アレーテイア、2)ロゴス・ゾーエー、3)アントローポ
ス・エクレーシアの三組六個の至高アイオーンが、原初、流出創造され
たのであるとし、これ故に、プレーローマの中核としての「オグドアス
(八個系)」は、存在しなかったことになる。
しかし、「三十アイオーン」プレーローマは、ヒッポリュトスの報 告においても成立し、それは、エイレナイオス報告における第三十アイ オーンである「ソピアー」に続けて、ソピアーの失墜・落下の後、「キ リスト」と「聖霊」の二アイオーンが成立し、第28アイオーンのソピ アーに続けて、第29アイオーンのキリスト、第30アイオーンの聖霊 で、合計三十アイオーンとなる(また、エイレナイオスの報告と食い違 うのは、「デカス」は、ヌースとアレーテイアから流出し、「ドーデカ ス」は、ロゴスとゾーエーから流出するのであり、アントローポスとエ クレーシアからは、エイレナイオス報告とは異なり、何も流出しないこ ととなっている。−0503−)。とまれ、これを表にすると、以下のよう になる: |
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