[G] aion (αιων, aioon, [αιFων,
aiwoon], ho, hee [poet]), [L] aeon, m, [D] Äon, der (エオーン),
[E] aeon
ギリシア語の原義は、「期間」「或る時代」等。プラトーンは
「永遠」の意味で用いる。神的な原理・世界・圏域の意味と、超越的な神格
・霊格の意味などがある。グノーシス主義では、両義的な意味を持つ。高次
のアイオーンは、「真の神・真実の圏域」であり、世
界創造者としてのデーミウルゴスや、その配下の天使・アルコーンたちと対立する。
しかし、高位のアルコーン、例えばプロートアルコーン(デーミウルゴス)やアブラクサス
などは低次アイオーンとも見做せる。固有名として、ギリシア神話に「アイオーン」と云う神がいる。
獅子の頭に有翼、人間の身体を持ち、蛇を身体に巻き付けた姿の像などが残っているが、
これはギリシア宗教のアイオーンではなく、ミトラス教の「時間の神」としてのアイオーンの像である。
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