[G] Mani,Manes (Μανες, Manes, ho),
[L] Manichaeus, [Persian/Aramic ?] Mani, [E] Manes,
Mani
人名。 [c.216−c.275] 。マニ教の創始者。ササン朝ペルシアが起こる前の
アルサケス朝ペルシア(パルティア王国)領バビロニアに生まれる。両親はペル
シア人であるらしく、また、マニ教の讃歌にマンダ教のそれと類似したものがあ
ることなどから、両親は、マンダ教等、ユダヤ教的グノーシス主義的洗礼教団に
関係があったとされる。240年頃、「生けるパラクレートス(parakleetos, 仲
介者・霊)」による召命を受け、光と闇についての奥義や、世界の起源の啓示を
受け、新宗教の宣明を広範囲に開始する。ゾロアスター教の異端とも見なされ、
その迫害を受け、275年頃殉教。しかし、その教義は弟子たち信徒たちによっ
て広くユーラシア大陸に伝道され、当時の西アジア・オリエント最大規模の世界
宗教となる。
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