
建坪52,5坪 総工費・・・・・・


第64図 階上平面
解説(小野武雄)
写真館を設計する際に於いては、撮影室は必ず北向きにするのが第一の要件です。一般美術家の書斎、アトリエ、作室等も亦北向きを必要とするのは、一日中北方は光線の度合い平やかな為です。焼付け室は南向きにし、出来れば建物より稍突き出し、一日中太陽の直射を受ける所を選定すべきです。次に家族の住居とスタジオとは全く区別した方が宜しい。
本設計は腰積みに花崗岩を用い、其の上を木造下見張りとし、草色のペンキにて塗り屋根は赤色瓦或いはアスベスト葺きとし、階下は主として家族の住居に充てます。客待合室は、階上階下に設けたれば、優に数組の客を入れる事が出来ます。
且つ便利の為、化粧室とトイレを添えました。階上は北に面して撮影室を広く取り、天窓(スカイライト)十分に広く明ければ降雨の日と云えども撮影が出来ます。
又暗室、洗浄室、焼付け室等をも添えました。なほ又階下厨房、土間及び風呂場の屋根上に椽側を取り付けて、焼付けの折に南方の直射を受けるようにしました。
階下の各室は日本室で時宜によりては西洋風にも変更されます。椽側には常に花卉を絶やさずしてかぞくてきにの撮影に適用されるようにして置けば大いに便利でしす。
2004・8・25 管理人
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