<html><head><title>毒薬ノート</title><META HTTP-EQUIV="Content-Style-Type" CONTENT="text/css">
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<table width="100%" bgcolor="burlywood"><tr><td>
<font size=4 color="crimson"><b>■マンドラゴラ</b></font>
</td></tr></table>


<p><strong>--- 奇妙な由来 ---</strong></p>
<img src="image/0004.jpg" alt="マンドラゴラ" align="right" width="200" height="200">
<p>　根が二股に分かれ、人間の姿の様にも見える奇妙な形。その奇妙な形は人間の形であると考えられ、寓意画では人間の手足の先が植物の根となり、首から上が数枚の葉になっていることが多かった。</p>
<p>　この形についてはユダヤ教の伝承が有る。神が人間を作る前に雛形として作ったものが、マンドラゴラなのだそうだ。なるほど、それであればあの形にも納得が行く。この他にも、マンドラゴラの形ついて様様な推理がなされている。</p>
<p>　雛型であったと言うだけではなく、人間はマンドラゴラであったという説も有る。十九世紀のフランスでは、薔薇十字団の指導者が「人間は奇怪なマンドラゴラの形で地上に生まれ、根源的なものにより生命を受けた」と書物に記している。同時期に、同じくフランスでとある魔術師が同様の発言をしている。但し、彼によれはマンドラゴラに生命を与えたのは太陽であった。</p>
<p>　時代は更に遡る。ドイツで初の女性神秘家ヒルデガルトは「人の形をしたマンドラゴラは、最初の人間が造られた土から造られた」としている。ここでも、人間とマンドラゴラは根源的な部分で繋がっている。</p>
<p>　別の由来も有る。エデンの園を追われたアダムは、イブと会うことの出来ない寂しさから夢で彼女を抱いた。そのとき漏れた精液が地に落ち、人間の形をした植物が生えた。それがマンドラゴラだというのだ。これはカバラ学者の見解である。</p>
<p>　中世には「死刑台で絞首刑か車引きの刑に処された男の精液が脂とともに漏れ落ちたところから生えた植物」であると考えられていた。それは無実の死刑者の涙であり、絶望した魂であった。</p>
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<p><strong>--- 薬草マンドラゴラ ---</strong></p>
<p>　このマンドラゴラだが、毒薬としてよりも薬草として有名だったようだ。</p>
<p>　根の外皮を剥いて、糸を通して吊るして乾かす。もしくは、ワインと煮て漉したものが不眠症の薬や吐剤としてもしくは痛み止めや催眠飲料として使用されていた。</p>
<p>　現在では、その中にヒヨスチンとスコポラミンという二種類の猛毒物質が含まれていることがわかっている。</p>

<p><strong>--- 採取方法 ---</strong></p>
<p>　マンドラゴラは大地より引き抜かれる時に金切り声をあげる。その金切り声を聞いたものはたちまち死に至る為、マンドラゴラを手に入れようとするものは特殊な方法を用いる。</p>
<p>　まず、マンドラゴラが抜けてしまわない程度に土を掘り、それに縄を結びつける。そして、もう一方の縄の端を犬に縛り付ける。犬をマンドラゴラの側に居させたまま遠ざかり、犬に肉を見せ呼び寄せる。そうして犬はマンドラゴラを大地より引き抜き、マンドラゴラの断末魔の悲鳴を聞いて死に至るというわけだ。このようにして引き抜いた証として、マンドラゴラと犬の屍を繋いだまま売られることもあった。</p>

<div align="right"><font size=2><i>毒薬ノート(Poison Note) Last Update 2000/4/21<br>Copyright (C)1997-2000 Amichi Tukihara. All Rights Reserved.</i></font></div>
