私の天敵!


先生によく「やっすん(仮名)さんてO型でしょ?」と突っ込まれる。
何かにつけて、O型らしさの片鱗をちらつかせてるようなのだ。


…まあそのものずばり言っちゃいますと、いちいちやることが大雑把なわけです。


厳密さが要求される理系研究者として、こんな性格でいいのか?!
というのは甚だ疑問なのですが…。



そんな私の天敵は
「遺伝子系実験」。




遺伝子って…


「遺伝子」って何かと言いますと、生物をかたちづくるために必要なデータのことです。



人間がこんなカタチをしてるのも、遺伝子のなせるわざ。
やっすんさんが父母と激似なのも、遺伝子のなせるわざ。



遺伝子は「DNA」と呼ばれる物質によってはこばれています。
DNAがフロッピーで遺伝子がそこに記録されている情報だ、と考えていただければかなり当たりかも。




遺伝子ってなにやら神秘的なもので、その実態を探るのは難しいんじゃない?
と思われるかもしれませんが
意外にもこれが結構カンタンにできてしまうのですよ。



生き物から「DNA」を取り出したり
そこに記録されている情報を読んだり。



ここまでは、わりと誰にでもできるんだ。
ただ、今問題となっているのは「DNAに記録されている暗号は読めるんだけど、その意味がわかんない」ということ。
例えていうなら
「○▲$§※☆♯♀」って暗号が書いてあるのは読めるんだけど、それがどういう内容をあらわしているのかがわからない、みたいな。



これを解明するために、世界中の研究者たちがやっきになっている、というわけです。




で。


話を元に戻そう。


DNAやRNA(DNAの仲間みたいなもん)(←あぁ、この説明の仕方が「見るからにO型」と言われる所以なのかも…)を取り出すのはカンタンなのに、どこがどう「天敵」だというのか。


この抽出作業って、基本的に


☆ごりごりとサンプルをすりつぶす
たとえば       これが  →       こうなる。



☆薬品を入れて



☆遠心分離して沈殿をとったり上澄みをとったり、



の繰り返しなのですが
何が苦手って





扱う量がミクロ





なのです。




いざ、ミクロの世界へ。


どれほどのミクロっぷりかと言いますと


用いる単位が全て「μL(マイクロリットル)」。


1リットルの1000分の1がミリリットル。
そのさらに1000分の1がマイクロリットル。






多分実感として理解しがたいかと思いますが

   →拡大!  

これでだいたい1マイクロリットルぐらい?


す、少なっ!


こんなのがザラなわけですよ。
こういうのばかり扱ってると、100マイクロリットル=0.1ミリリットルとかがすっごい多く思えてきちゃう。




ちなみにこのチューブには200マイクロリットルととてもたくさんの量がはいります。すごいですねえ。


ここまでミクロな世界になると、ちょっとした量の違いが大きな誤差になってしまうのです。
だから、そもそも大雑把な私はこういうの苦手なんだよ〜(><)。




「目で見るな!心で感じろ!」


昔読んだ少年漫画に、こんなセリフがあったような気がします。 (「ダ○の大冒険」だったかな…)


私が遺伝子系実験を苦手とする理由その2が、コレなの。



というのはですね
DNAとかRNAをとるときに、遠心分離して下に残った沈殿だけ使う、というプロセスがよくあるんですが
このとき上澄みと沈殿を分けなきゃいけないんですよ。
上澄みを吸い取って、沈殿だけにするのね。


ここで困るのが


「沈殿が無色透明」…





み、見えるか〜!!!





いえいえ見えないんですよ。
もはや心眼の世界です。








目に見えるものだけが全てじゃないんだね…。