| その106 おみそれしました。 |
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満面の笑顔で親父は言う。「随分遠くから来てくれたんだねぇ」 サービスで出てきたのがフキ味噌とイカ明太子。 茶道でいう一期一会精神を居酒屋でこんなにも感じた事はない。 至高の食中酒゛星自慢゛を飲み尽くし、この店のオリジナル酒を注文した。
柚子豆腐の味噌漬けの衝撃の美味さにも驚かされ、
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| その107 伊東の源氏花 |
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伊東に行くならハトヤ‥。ハトヤの傍の温泉宿に泊まった。 地方に来たら当然地酒なのだが、冷蔵庫には白鶴が‥堪らず街に繰り出した。
じっくりと湯に浸かり、部屋に戻ると、豪勢な磯料理が並んでいた。
伊豆の見事な桜には心奪われそうになるが、大森の桜の方が情緒があって美しい。
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| その108 新たな思い |
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気が付くと山口県宇部に来ていた。 ゛貴゛を醸した男に会わねばならなかったからだ。 繊細な中に力強さがあり、弱点はあるが、それを補う圧倒的な存在感がある。 男らしさとは‥この酒を飲んで、心底考えさせられた。 新進気鋭の杜氏の醸す酒にシビれ、私も人に感動を与える店を必ず立ち上げると、彼に誓ってみせた。
今まで出会った居酒屋の面々たち。
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