■鰹節

この調味料(というか素材みたいな物ですが)は工夫次第でどんな用途にも使えるので、とっても便利です。基本的にはだしの素として使う方法と、素材として料理に用いる方法があります。一人分の出汁として使う場合、沸騰したお湯に一掴みほど入れてすぐ火を止めお茶の葉をすくう網などで鰹節を回収するとOKです。もちろん回収した鰹節は他の料理、例えばおひたしなどに混ぜて使えば無駄もなく非常に効率の良い調味料です。面倒くさい場合はそのままご飯に乗せるか、もしくはその場で食べてしまうのも良い方法です。
素材として使う場合でも先に出汁を取ってしまって、その残りを使うのが効率良い方法だと思います。

その入手についてですが、普段行くようなスーパーなどではあらかじめ削ってある密封包装タイプしか売っていないと思いますのでそれを素直に購入するしかないと思います。選択できる範囲としてはその包装が大きな袋に大量に入っているか小分けに小さな袋に入っているかくらいしかないと思います。わりとしょっちゅう使う場合は大きな袋に入っている物を購入して構わないと思いますが、めったに使わない場合や、出汁としてメインで使う場合は小分けの物の方が香りの劣化も少ないし保存もきくので良いと思います。また保存する時には日の当たらない冷暗所に置いておき、一度密封状態を解いてしまった袋に関してはタッパなどに入れて冷蔵庫にでも入れておけばしばらくは悪くなる事はありません。基本的に湿気に弱いので濡れた手で触るような事さえしなければすぐに悪くなる事は無いみたいです。
またものの本によると削り節は削りたてが一番らしいので、香りにこだわる方は塊のままの鰹節等を購入して専用かんなで削って使うのがいいらしいです。いつかは挑戦したいのですが、かんなをメンテナンスするのが面倒くさそうなのでまだ行動を起こしていません。

■かんずり

かんずりって聞いて分かる人は新潟の人か相当の調味料マニアでしょう。それでは「かんずりなんて知らん」って言う人のために、かんずりについて簡単に説明したいと思います。かんずり(寒作里)というのは新潟地方の特産品で、柚と唐辛子を混ぜて味付けした物です。使い方は九州の方にある「柚胡椒(ゆずこしょう)」と一緒で、鍋やラーメンの薬味として使うのが一般的です。僕は中華料理の調味料「トウバンジャン」とほぼ一緒の使い方でいいんじゃないかって思っているので、炒め物や中華風のドレッシングなんかにも使っています。
問題は入手方法なんですが、東京などの大都市であれば大きな百貨店やデパートで売ってると思います。それ以外の地方の人は地元のデパートで新潟物産展なんかが催されている時に探してみるか、新潟に行った人にお土産で買って来てもらうのが良いと思います。マニアックな調味料ですが、辛い&酸っぱいという味わいは他ではなかなか味わえない物なので機会があったら一回試してみる事をお勧めします。

■グレービーソース

いわゆる「トンカツ/中濃ソース」っていうものと組成的にはほとんど変わりませんが、僕自身がこの風味をとても気に入っているので分けて書きました。先ほど挙げた他のソースに比べて、塩気が薄くこくが強いのでまったりとした印象のソースです。
使い道はどちらかというと調理時の味付けがメインです。直接目玉焼きやトンカツにかけたりしても美味しいのですが、やはりスープやシチュー、ステーキソースなどを作るときにベースとして入れるのがベストです。味が素直なため、中華料理や焼き鳥のたれなど国籍をを問わず使えるのが良い所です。吉祥寺で手に入れたときは60mlで\320と割高でしたが、濃度が高いので直接大量にかけるような使い方さえしなければ2〜3ヶ月くらいは持ちます。
東京都内では比較的簡単に手に入りますが、地方の場合は大きなデパートで取り寄せてもらうなどの方法を取らなくてはなりません。個人の好みの問題もあるのでもし見かけたら買ってみても良いかもという程度のおすすめ品です。

■クローブ

とてもくせのある調味料です。匂いは「歯医者の匂い」とか「胃薬の匂い」とかいう形容が出来ますが、とにかく強く、嗅いでみない事には分りにくいものです。味の方は更に強烈で、ごく少量で舌がひやっとして歯がギスギスする様な感じの味がします。僕の経験では歯医者で使う、歯形を取るためのガム(?)の味がするような気がします。
こんなに強烈な味と匂いを持っているわけですから、当然用途は限られます。僕が使っているのはカレー、シチュウなどの味の濃い(油っぽい)スープがメインで、他はドレッシングに少量入れるくらいです。効果はまだるっこい味を引き締めてくれる事と、臭み消しくらいです。使う時はとにかく量に注意する事です。ちょっとでも多いと、一瞬の内に料理が台無しになってしまうので、他の調味料などを併用したりしてクローブのみを単独で使わないようにしましょう。
ただ僕は以前、猪苗代湖のとある牧場でクローブたっぷりのカレーを食べた事がありましたが、結構本格的で美味しかった記憶があります。隠し味的にうまく使う事で、本格的な味になると言えばそうなのかもしれません。意外にその辺のスーパーで安価に入手できるので、興味のある人は買ってみてもいいかもしれません。おすすめは出来ませんが…。

■胡椒(黒、白、粗びき、細引き)

手軽にコクを追加できる便利な調味料です。その効果はコクの追加やごま独特の風味の追加などなので、用途としては煮物に入れたり、炒め物に振り入れたり、お浸しやふりかけ、納豆などに混ぜたりします。基本的に丸のままよりも挽いて使ったほうが風味も出るし消化もいいらしいので、購入時は丸のままの物を選び使う時にすり鉢もしくは専用のごま挽きマシーンで挽いて使うのがベストな選択だと思っています。保存方法ですが、基本的には密封容器にいれて冷暗所に置いておけばいいと思います。特に挽いてあるタイプの物を保存する場合は、その風味の損失に気を使って密封性の高い容器に入れて保存しましょう。
黒ごまと白ごまについてなんですが、黒ごまはやや苦味が強いような気がします。これは使う料理や好みによって使い分ければいいと思うので、特にこの料理に合うというのはないような気がしますね。値段とかもそれ程変わらないし。

■胡麻油

ごまの風味を持つ液体油と考えてもらっていいと思います。普通に炒め物をする場合などに使えばいいのでは?
ただわざわざ買わなくとも、普通のサラダ油にごまを少々入れて炒めてもある程度のごま風味を引き出す事ができるので、しょっちゅう使うのでなければ買う事も無いかもしれません。まあ実はそんなことを言っている僕も使っているんですがね。中華風のドレッシングを作る時などにはわざわざ加熱しなくとごま風味がついているので結構重宝します。

■昆布だし(の素)

本来ならばだしは自分で取る(作る)のが良いのですが、単身者は食事を作るのに時間を費やせないし、残った昆布も処理できにくいので既製のだしの素を購入する事をお勧めします。僕の経験上、昆布だしは基本的に顆粒タイプしかないようで、特に選択に困る事はありません。注意する点としては、顆粒タイプは湿気ってしまうと使い物になら無くなってしまうので、乾燥した所で保管しておかなくてはならない事ぐらいです。
その使い道は和風料理全般です、と言うよりは和風料理にだし汁は欠かせないので、何かしらのだし(の素)は持っていないと和風料理を美味しく作る事は出来ないと思います。お浸しや味噌汁、煮物など何でも使ってみて下さい。他のカツオだしなどとの使い分けですが、市販の昆布だしは比較的塩気が強く、単独でも使いやすいのでお吸い物などのだしの味が強く生かされる料理に向いています。関西風の味付にするときは、カツオだしなんかより向いていると思います。
大抵のスーパーに売っていると思うので、これから和風料理を作ろうと言う人は、必ず買いましょう
一応、昆布そのものからだしを取る場合についてちょっとだけ記述しておきます。昆布そのものからだしを取った場合、だしの素と比べると更にすっきりしてただしが取れます。お吸い物などのだしの味が生きる料理で、だしの素のくどさが気になる時に使いましょう。だしの取り方は、まず冷水と昆布の切れ端(1人前で2×2cm程度)を鍋に入れて火にかけておき、沸騰しそうな所で火を止め昆布を取り出すことで完成します。余った昆布はその場で刻んでご飯やお浸しにかけるのがオススメです。