■パスタに挑戦

パスタといえば、いわゆるスパゲッティとかマカロニとか言うあのイタリアの麺の事ですよね。このごろはすっかりイタリア料理が定着してきたおかげか、近所のスーパーでもいろんな種類のパスタを見かけると思います。このパスタですが、一度作り始めると作り方も簡単で、ソースのバリエーションを変えていけば毎日でも飽きません。また乾麺タイプのものであれば保存も効くので、一人暮らしにも向いていると思います。そういうわけで、最近普通の料理に飽きてきたというそこのあなた!パスタに挑戦してみましょう。

■まず茹でる

何にせよ、パスタを茹でる事ができなければどうしようもありません。しかも突き詰めると茹で方一つでも味が変わります。そんなわけでとりあえず茹で方をマスターしましょう。

1.必要な道具

・茹で鍋
パスタの道具まずパスタを茹でる鍋が必要です。といっても一人分を作るのであれば、ちょっと大き目の普通の鍋で大丈夫です。ポイントはなるべく厚手でなるべく多くのお湯が入るものの選ぶ事です。ちなみに僕が使ってるのは直径25cm、深さ12cmくらいの鍋ですので、少なくともこのくらいの鍋を使いましょう。
で、何で大きさとか厚さとかにこだわるのかというと、一つは麺を鍋の中に入れた時になるべく多くのお湯が入っていた方(そして鍋が厚い方が)が、湯温が下がりにくい=高温の状態を保てるという事とです。もう一つは鍋が大きい方が、麺が「泳ぐ」事で茹でムラを防ぐ事ができるためです。この辺はおひたしの場合の湯で鍋と同じ考え方ですね。ちなみにどうしても茹でムラが気になる人や一度にたくさんのパスタを茹でる人は、もっと大きくて本格的な厚手の鍋にすると意外と解決しちゃったりします。
・ザル
茹で上がったパスタを入れて水を切るために使います。ただ、出来上がってすぐにソースとあえる事ができるのならば、あまり必要はないかもしれません。茹で上がったら鍋に蓋をしてそのまま茹で汁を捨てて、蓋を取ってすぐソースとあえてしまえばザルなんて要らないですからね。そんなわけで場合によってはそんなに要らないアイテムです。まああって困る事はありませんが・・・。
・菜箸
これは、パスタを茹でてる時につまんで火の通り具合を確認する時や、茹でてる最中にパスタをかき混ぜて茹でムラをなくしたりするのに使います。パスタを茹でる時は基本的に熱湯を使いますので普通の短い箸では結構危ないと思います。そんなわけで他の物での代用はやめましょう。でも、パスタ用のトングとかなら、持ってる人は菜箸の代わりに使えます。とは言っても持ってない人はわざわざ買う事も無いと思いますので、菜箸で充分ですけどね。

2.作り方

材料:
パスタ(乾麺、ショートタイプ、ロングタイプのどっちでも可)80g〜100gくらい、塩(一握り、かなり大目な気がしますがこのくらいが良いです。)、あと水ですね。(これらは一人分の量です。)
※ソースと同時に作るのが基本ですが、それはソース編で書きます。よってここではとりあえずパスタの茹で方だけ書く事にします。
    パスタを茹でる
  1. まず大鍋に水を満タンの70%くらい入れてコンロに置き火をつけます。ちなみに蓋をしておいた方が早く沸騰するので、持っている場合は使いましょう。また、天ぷらガードもあれば使った方が良いです。
  2. 大鍋の中が沸騰したら、中に塩を一握り入れてしばらく様子を見ます。
  3. また沸騰してきたら(蓋を取って)パスタを入れます。この時パスタが放射状になるようにしましょう。
  4. 20秒くらいするとパスタのお湯に入ってる部分が柔らかくなってくるので、菜箸でお湯から上に出てる部分を全部中に入れてしまいましょう。
  5. パスタの入ってた袋に書いてある茹で時間-2分くらいまで待ちます。この間は菜箸を使って時々パスタを混ぜましょう。こうする事で、茹でムラができたりパスタが大鍋の内側にくっついたりするのを防ぐ事ができます。
  6. パスタの入ってた袋に書いてある茹で時間-1分くらいになったら、まめにパスタを取って、噛んで茹で具合を確認します。良い茹で具合は慣れないとわかりにくいので、何度も作って噛んだ時の硬さで覚えましょう。普通にソースをかけて食べる時は、食べる硬さよりちょっと硬いくらいのところで取るのが理想です。
  7. パスタが茹で上がったなと思ったら、鍋の中身をザルにあけて湯で汁は捨てます。
  8. ザルの中でパスタの水気をよく切り、ソースとあえて食卓に出します。

ポイントがいくつかあるので、それをこれから解説します。

まず大鍋に70%くらい水を入れる事の意味なんですが、まず水が多すぎると茹でている間に大鍋の中身が吹き零れてしまうので駄目ですよね。だからといって水が少なすぎると、今度はパスタが鍋の中で上手く「泳いで」くれないので茹でムラができてしまいます。そういうわけで、もしこれらの問題を防げるのであれば、別に70%くらいという数字にこだわる事はないので、自分の一番良いなと思う水量で茹でてみて下さい。

次はパスタの硬さについてです。良く世間では『アルデンテ(パスタの中心部が髪の毛の硬さくらい?)』というのがベストの状態だって言いますけど、そんなの初めて作った時は分からないですよね。実は僕も今でさえよく分かってません。それでどうやってその『アルデンテ』を知るかなんですが、はっきり言ってしまうとその辺のパスタ屋に行って調べてくるのがベストです。僕は一時期、いくつかのお店のパスタを食べてだいたいの硬さを覚え、家に帰ってからその硬さにするにはどのくらいのところで茹でるのをやめれば良いかという事を調べました。それで何とか自分なりの基準はできたのですが、それを文章にして書くのは難しいです。まあ結局のところは、各人で頑張ってつかんで欲しいところなわけです。ポイントとして書ける事は、お湯から出しても予熱で中に熱が通るので、気持ち早めにお湯から出す事くらいですね。

ついでに書いておきますが、もし吹き零れがひどくて非常に困ると言う人には、幾つかの対処法があります。

レンジガード最も効果があると思うのは、いわゆるレンジガード(てんぷら等をした時に油飛びを防ぐための、アルミ製の屏風みたいなやつ)を使う方法があります。これを鍋を囲むように置くだけで不思議な事に吹き零れが起こりにくくなります。ただ、うまくいくかどうかはコンロの状態なんかに左右されるので、うまくいったら儲け物くらいの感覚で試して見てください
もう一つの方法はもう少しお手軽で、水が沸騰した時に植物油をちょっと滴らしてみる方法です。これをやると、少しだけ吹き零れしにくくなるそうです。僕も一時期やっていたのですが、何となく効果があるような気がしました。まあこれも駄目モトって事で、吹き零れに困ってる人は試しにやってみる事をオススメします。

と、こだわらなければそんなに作るのが面倒なわけではないパスタなんで、興味のある方はじゃんじゃん挑戦してみましょう。それでは、続きはソース編で。