ナイル川沿いをバスで行く


今日も朝早くモーニングコール。たしか5時。
朝食を取り、7時に出発。今日はバスでアスワンに向かう。
エジプトのツアーのほとんどが、飛行機で目的地へ行くか舟で下るかである。
個人的にバスで景色を眺めながらの移動がとても好きで、今回のツアーを
選んだのもこのバスでの移動があったからである。飛行機での移動だと、
乗ったり降りたり移動したり待たされたりと落ち着かないが、バスだと席に
荷物をおいて座っていれば目的地に運んでくれる。重い物はバスの中において
最低限のもので観光も出来る。早速ウォークマンを取りだしくつろぎ体制で
外を眺めていた。


移動中、自己紹介となった。最初の日にピラミッドをバックに全員での
写真を取ったのだが、Y和さんが気をきかせてくれて誰が誰だかわかるように
名前のかいた紙も入れてくれたのでそれを見ながら自己紹介を聞いていた。
途中ちょっとした事情でバスが30分ほど停車。外に出てのびのび。
今まで街の中であったが、それとは全く違った景色が広がっている。
ナイル川沿いのため緑がいっぱいである。道の横に並行して列車の線路が
ある。柵もないので線路に立ってみると前も後ろもまっすぐな線路。
こんな線路は北海道以来である。線路に耳をつけてみるが列車の来る気配は
まったくなかった。きっと一日に数本が通るだけなのだろう。
線路遊びも満喫してバスに乗り込む。さぁ、次はエドフのホルス神殿だ。


ホルス神殿の前の道は露店でいっぱい。お祭りでもやっているのかという
雰囲気である。まずは神殿の裏側に来た。砦のような壁に10人くらいの
人のレリーフ。あまりの大きさに圧倒される。神殿の横をとおり、正面へ。
この横の壁にも大きなレリーフ。口をあんぐり開けてみてしまうが、
いままでにいなかったくらい観光客がいて、ぼーっとしていると
はぐれてしまう。


神殿の正面にきた。すごい、すごすぎる。神殿というより砦状態の一枚の壁。
その壁に高さ30Mもあるのではないかという人間のレリーフ。
その真中にホルス神の像。壁にくらべるととても小さくみえるが、実際に
像の隣にたつと2Mはあることがわかる。神殿の中に入っていく。


この神殿はキリスト教徒(コプト教徒)が弾圧されたときに隠れていた場所である。
神殿のなかで煮炊きしていたため天井がすすで真っ黒。本来なら色彩豊かな
レリーフがあったらしい。神殿のなかは古代エジプトの神々のレリーフなの
だが、宗教というものはいつの時代も自分たち以外を認めないところがあり、
このときもコプト教徒が「我々の神はキリストだけだ」と言い、神殿中の
神のレリーフの顔を削り取ってしまった。
神の形は残っているのだが、見事なほど顔がけずられている。それにしても、
天井近くまで削るのは大変な労力であっただろう。


ガブリさんがこれらのレリーフの前で古代エジプトの代表的な神の話を西尾姉妹、
関根さん、塩倉さんに配役し、演劇仕立てでわかりやすく説明してくれた。
みんななかなかの役者。(^o^)衣装があったらもっとおもしろかったであろう。
(無理無理)


コムオンボ神殿に到着。ここはワニのミイラが有名である。
まずはそのミイラに挨拶をしてから、神殿の見物。ワニのミイラはどうも
奉られしものとは思えず、実験半分でミイラにしてみましたという感じ。
でも当時の人々にはとても神々しいものであったのだろうな。不思議だ。
ここの神殿は2重構造になっており、神殿の右と左に同じ祭壇がある。
これは2つの神を奉っていたためである。一つは先ほどみたホルス神、
そして、ミイラのワニの神、セベク神(?)である。また面白いのは、
二つの祭壇の間には秘密の地下通路があり、これを使って神官が私腹を
肥していたのだ。


ファラオが神に願いをかなえて貰いに供物をささげ祈る。すると壁から
「そなたの願いをかなえるには供物が足りない。○○を捧げよ」と神の声。
ファラオはすぐに神殿を出て、新しい供物を取りに行く。実は神の声は
神殿と神殿の間に隠して作られた通路から神官が発したものである。
ファラオが神殿を出てから、今ささげられた供物を持って、この隠し通路、
地下通路を通って自分たちの部屋へと運び込んでいた。ファラオは素直に
神の声と信じ、言われるがままにおこなっていたに違いない。
今もこの通路は残っていて、通り抜け自由である。


ここの神殿では、めずらしいレリーフが2つあった。
一つはカレンダーである。現在と同じように31日周期で作られていた。
もう一つは医療道具のレリーフである。いままで見てきたレリーフは
神の姿、ファラオの歴史が刻まれていたのものだったので、この2枚の
異質さが印象強い。神殿の外(たぶん庭であったのだろう)にナイロ
メーターがあった。これはナイル川とつながっている井戸である。
この水位をみて、今年は豊作になるから税を少し重くしようなどと決めて
いたらしい。流れているナイル川は青いのだが、この井戸は緑一色であった。
度々おそう地震にこの神殿も耐えられないらしく少しずつ壊れてきている
らしい。残念なことである。


神殿二つをみて今日の観光予定は終了。ホテルに向かい、午後はフリー
タイム。ガイドさんが夕方スークへ案内してくれるらしい。昼食を取り、
約3時間の休憩となった。このアスワンのホテルはホテルの中央にプールが
あって、そのまわりを部屋が囲んでいる。エジプトに、水着をもってきた
のに使わない手はないので、泳ぐことにする。少し小高いところに建って
いるホテルなので、眺めがよい。


プールにいくとすでに自称「エジプト人の父親をもつ男」土本さんが
気持ち良さそうに泳いでいた。プールには我々日本人だけでなく、
いろいろな国の人がいた。ふと、まわりの部屋をみると相棒鯉渕さん
が食当たりで倒れてしまい、ドクターに来て貰って処置をしてもらって
いるのでベランダで席を外している根本さんと大和さん。
ベランダに洗濯ものを干す吉村夫妻、水着を持ってこなかったのを
とっても後悔して、足だけでもとスパッツにTシャツでプールサイドで
ビールを飲む西尾姉妹の姉。もう、気分はリゾートである。宮城夫妻と
福山夫妻も泳ぎにやってきた。


7人でなにか遊べないかな〜と思っていたところにホテルのボーイさんが
転がっていたビーチボールを「使っていいよ」と貸してくれた。
そこで始まったのが、輪になってビーチバレーである。始めはなかなか
うまくパスが継らなかったのだが、みんなコツをつかんだのか、最後は
はらはらどきどきのビーチバレーになってしまった。遊んでいる途中、
先ほどベランダにいた大和さんが「みなさん元気ですね〜、しんじられない!」
と御機嫌伺いにきた。そうです、私も信じられません、自分が朝までお腹の
調子が悪かったなんて。1時間半ほどプールで遊んで、スークへ行く準備の
ため部屋に戻ってシャワーを浴びた。


水着を脱ぐとお腹が汚れている。箪笥の奥からひっぱりだしてきた水着だった
ので、水着の色がついたのかな?と思ってこすってみた。取れない。いや、
まてよ。この汚れ方には法則がある。お腹の汚れは縦に綺麗に線が入っている。
持ってきた水着は白黒のストライプ。あぁぁぁぁ、水着の白の部分を光が通過
して焼けてしまったらしい。それにしてもなさけない姿。はずかしいのだけど
、笑っちゃう。恥ずかしいことは自分でばらしちゃった方がいいぞと思い、
柿沼さんに「見て見て!」と見せるとバカウケしてくれた。でもそんなにお腹
かかえて笑わなくても.............。


スークへは、「ナイル川殺人事件(アガサクリスティー)」の舞台となった
「ホテルオールドカタラクト」の中からファルーカという帆船にのって行った。
22人に船頭3人。向かいあって座る。のんびりと船が進む。船頭の一人が
タンバリンに似た楽器を使って歌を歌ってくれる。ガイドのガブリさんに合わ
せて一緒にかけ声。そのうち船の中央でダンス。すかさず参加。そろそろツアー
の人とも気楽に話せるようになってきているのでみんなわきあいあいと盛り上
がった。ガブリさんが「じゃぁ、日本の歌を歌って」といったのだが、こういう
場面に合う曲が誰も思い浮かばず、結局そのリクエストには答えられなかった。
残念。う〜ん、なにか思いつく曲あります?


40分ものんびりと流されたであろうか。目的地に到着。さぁ、スークである。
ここでの目的は、エジプト民族衣装のガラベーヤを買うことである。
バスの中で添乗員の大和さんの提案「最後のディナークルーズでみんなで
ガラベーヤを着て行こう!」というのに盛り上がり、みんなで買おうという
ことになった。(全員じゃないけどほぼ全員だね)何軒か覗いてみたのだが、
これというのがない。4軒目くらいでこれでいいかなと思うのを発見。黒に
金の模様である。見ていたらお店の兄ちゃんが着せてくれた。「これには
これが合うんだよ」と頭に巻く飾りをはめてくれた。自分では見えないので
一緒に買いに来ていた人に「どう?」と聞くと「似合う似合う」と返って
きたので、セットで買うことに。ここからが本番。値段交渉である。
「How much?」「30 Egypt pound」「Expensive! 20!」「NO!28!」「NO,NO,23!」
「25!」「ok.25!」というわけで25Egypt Poundで購入。1poundが約33円だから
なんと825円!や、やすい。これを値切っていたのか。一人が買ったので
他の人も安心したのか、この店でみんな購入したようだ。この店の兄ちゃんは
「今日はどうしたんだ!」と思ったことだろう。


さて、あとはこれに合うサンダルを購入しようと探した。西尾姉妹の妹さんと
サンダル探しの旅に。彼女はKENZOモドキのビーチサンダルを購入。ここでの
値段交渉は思うように運ばなかった。「How much?」「15$」「! Very Expensive!
5$!」「Oh!No!13$」「No.5$」「10$」「This is 5$ in Japan! 5$!」結局これ以上
負けてくれなくてたしか10$で購入したんだっけ?>聖美ちゃん。次は私のサンダル
を探す。黒のガラベーヤにあわせて黒のサンダルにしぼる。これがいいかなと早速
交渉。「How much?」「10$」「Expensive! 3$!」「8$!」「4$」「7$」「5$」
「ok.6$」袋につめようとするので「5$?」「6$」「No!5$」と食い下がるが、隣に
あったサフランを売りつけてくる。もう集合時間だ。しょうがないと6$で購入。
まだしつこくサフランを押しつけてくるのでさっさと切り上げ集合場所へ。
みんないろいろ仕入れてきたらしい。やっぱり買いものは楽しいねぇ。
女の子はみんなにこにこであった。


ここからホテルまでタクシーで帰ることに。
ガブリさんが値段交渉からすべてやってくれるので安心である。
いままで乗っていたバスは観光客用にちゃんとクーラーのついたものであった。
このタクシーはやっぱり現地のものである。クーラーなんぞはついていない。
夕方6時でもまだ暑さは残っている。窓を開けてもちょっとましになるだけ。
「う〜ん、これぞエジプト」とエジプトの生活にちょっとだけ触れた。


ホテルに戻り、夕食である。ホテルのレストランなのだが、
室内ではなく外であった。しかも生演奏付き。相棒の寝込んでしまった
根本ちゃんといっしょのテーブルに。お腹を壊してから火の通ったもの
だけを食べるようにしていたのでさすがに飽きてきてしまった。
みずみずしいものが食べた〜い。でも数日前の苦しみをまた味わいたく
ないので、いままでとおり、パンと御飯と、チキン。柿沼、根本と食事を
していたらボーイさんが柿沼さんにダンスのお誘い。はじめは断っていた
のだが、何回もくるので私たちも乱入してダンスが始まった。ツアーの女
の子を巻き込みバンドの前で、ボーイさんの踊りを真似たり、ジェンカ(
なつかし〜)のように一列に継って踊ったり。他国のお客さんも喜んでいた
ようだ。実はこの旅行は45人という大人数となったためAチームBチームと
グループを分けた。私がいたのは、Aチームなのだが、この時踊っていたのは、
Aチームだけであった。おそるべしAチーム。ノリがいいぞ!
しかし、Aチームが本領発起するのはまだまだあとのことだったのだ。


たのしくダンスも終り、部屋に戻ってからバーで一杯飲むことになった。
部屋への途中プールを通ると土本さんが泳いでいる。気持ち良さそうである。
泳いで飲むほどは体力がない。う〜ん、どっちにしようと考えたすえ、
みんなで飲むのは明日もあるさ、今日はプールだ!と決定。
昼間の水着はベランダですでに乾いていた。すでに夜9時。寒いかと
思ったけど、水があたたかくて気持がいい。土本さんと私だけである。
御満悦状態で泳いでいたら、白人のおじさんが土本さんに話しかけてきた。
英語の話せない私はこっちに振らないでねぇ〜と思いながらちょっと遠くで
二人の話しをきいていた。さすが(?)一人で参加の土本さん。対等に英語で
話している。「どっからきたのか?日本人?ひとりできたのか?いつきたのか?
いつかえるのか?」など二人で話している。(一応このくらいは聞きとれるのだ)
あのくらい話せれば海外旅行ももっと楽しいだろうなぁ、英会話はじめようかなと
考えていたら外人さんが「ルームナンバーを教えて」と言い出した。「へ?」
と今まで以上に耳がダンボになり、わくわくしながら土本さんの返事を待った。
なんにも言わない。あれ?聞こえなかったのかな?と、もう一度外人さんが
聞いた。土本さんの対応をわくわくしながら楽しみにみていたら柿沼さんが
泳ぎにやってきた。土本さんは柿沼さんを呼んで3人で話しはじめた。
おやおやおや?さっきの話は?土本さんは気がついてなかったのかな?
30分くらいして外人のおじさんは帰っていった。星空を見上げながら
泳いで満足したので1時間ほど泳いで先に部屋に戻った。土本さんに真相を
聞きたかったが、気軽に話しかけるほど喋っていないので聞くことが出来ず
真相は闇の中である。(今なら聞けるぞ!)柿沼さんはプールのあとバーの宴会
(というほどでもないか)に参加したようだ。私はベットに中。朝、目が覚めた
ら知らないうちにとなりのベットで柿沼さんが寝ていた。


お次は
  • エジプト最南端の地アブシンブルへ