さて王子がいよいよ目的地に着きました。言い伝えのように、白いクドンドンの木は双頭のドラゴンに

守られていました。ドラゴンは寝ている間も隙がありません。人間のにおいがしたのでしょうか、辺りをきょ

ろきょろと見回しています。そのうち何も見つからなかったのか、おとなしくなりました。

 ドラゴンの恐ろしい姿を目の当たりにした王子はセルダンニユールを手に取りました。

するとセルダンニユールは一振の刀に姿を変えました。そしてウピピナンを持ち上げると、

ウピピナンは盾になりました。リスのランダンは翼のある馬に姿を変え、王子はその上にまたがりました。

ランダンが隙を見てうまくドラゴンの頭に飛び移るや、王子はすばやくドラゴンの首に刀を振り下

ろしました。二つある頭のうち一方の頭が切り落とされました。ドラゴンは大きなうなり声を上げてうめき苦

しみ、王子に向かって残る一方の頭の口から火を噴きました。王子は盾をかざして炎を防ぎました。

王子とドラゴンの戦いは果てしなく続きました。

  の間にリスの姿にもどったランダンはふるさとへ飛んで

戻り、王様の庭の白リスに会いに行きました。事情を話し、ドラゴンを退治する方法をたずねると、

ドラゴンの急所はシッポだと教えてくれました。

 それを聞くやランダンはすぐさま戦っている王子の元へもどり、今度は鋭い歯をしたメンクエに変身

ドラゴンに気づかれないようそっと近づいて行き、すばやくドラゴンのシッポに噛み付いたのです。

しっぽから血がドクドクと流れ出て、それを見た王子はドラゴンにとどめを刺しました。

 つづく

               

 

 

 

                                                                                                                                                                

 

 

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