次の朝早くナデムの一行はグノンレダンの山の上をめざして出発しました。

20人の召し使いが、贈り物を運び、ほかの20人が食べ物を運び、

残りの召し使いが武器を運びました。

始めのうちは、歩きやすかったのですが、時がたつにつれて、進むのが大変になり、

森はだんだん深く暗くなってきて、ナディムは不安になってきました。

ナタでヤブを切り開きながらきたために、召使たちは傷だらけで疲れ果てていました。

森はさらに深くなり、まわりからおそろしい野生動物たちの声が聞こえてくるようになりました。

その時 なにかがパッと光ったかと思うと、おばあさんが一人ナデイムの前に立っていました。

「お姫さまに あなた方をご案内するようにと言われてきました。」

そのおばあさんはそう言うとまたすぐにぱっと消えてしまいました。見ると、

ナディムたちがいたところから、一本の道が月に明るく照らされて伸びているではありませんか。

一行はみな、これを見て大変びっくりしました。

ナディムはあの老婆はレダン姫かもしれないと思いました。ナディムの一行はこの道のおかげで

なんなく森を通ることができ、レダン姫の宮殿に無事にたどり着きました。

案内されて宮殿にはいり初めてレダン姫にあった 一行はびっくりして口も利けませんでした。

今までに こんなに美しい女の人を 見た事がなかったからです。

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