ころが王様が金の橋を作るのにあんなに一生懸命だったというのに、

レダン姫は、また結婚をしたくないと言うではありませんか。

そして今度は、レダン姫はナディムに こう言いました。

「私はまだ満足していません。もし王さまが本当に私と結婚なさりたいなら、

王子様の手からとった血をカップに一杯持ってこなければなりません。」  

ナディムはがっかりしてマラッカにもどり、帰るとすぐに宮殿へこのつらい知らせを持っていきました。

王様は話を聞いておどろき悲しみ、心を痛めました。王子は一人息子なのです。

もしカップ一杯の血を取ってしまったら、きっと王子は死んでしまうでしょう。

それでも王様はまだ結婚をあきらめら切れませんでした。  

王様は長い間考えたすえ、ナディムを呼び、強い調子で言いました。

「使いを送って、姫の望みどおりにすると告げさせよ。私は姫の望みどうり必ずやりとげてみせる。」

 


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