眠りにつくとアワンは夢を見ました。

見知らぬ白髪のおじいさんが現れ彼を抱きしめて言いました。

「やあ、私の孫よ。私はお前のおじいさんだよ。私の指輪がおまえに受け継がれてとても嬉しいよ。

この指輪を強い敵に会った時に何回もこするんだ。もし敵が襲い掛かってきたら敵のおでこに

この指輪を投げつけなさい。」というとおじいさんは消え、アワンも目が覚めました。

 アワンケラビは夜明け前に起きて神に祈りを捧げ、出発の準備をしました。軽い朝食を食べたらす

ぐ出発し宮殿に急ごうと思いました。遅くなってペンデカールラビットの手を煩わせたくなかった

からです。アワンは父母に別れを告げ、ファキルは息子が恐ろしい試練に耐え無事に戻ってくる事を


神に
祈りました。 

 宮殿の花飾りの前ではすでにペンデカールトバやペンデカルラビットがアワンを待っていました。

アワンが着くとすぐにペンデカルラビットは数人の兵士と共に直ちにアワンを連れて出発しました。


そして、とうとうアワンは国境に着きました。アワンケラビは死のオリの中に入れられ、

出口が閉められました。ラビットと家来たちはゲルガシのくるのを待ちました。

が、いざゲルガシが現われる気配がするやいなや、みんな宮殿の方へ一目散に逃げ帰ってしまいまし

た。そして彼らは王様に義務を果たしたとうその報告を王にしたのです。

 

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 つづく