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四国遍路の山

         

四国遍路八十八札所1200キロを、36日かけて歩いてきました。
遍路には山間の道もかなりあります。そのおりに通過したピーク、あるいは少し寄り道して登ったピークなどがいくつかありしまた。下記のとおりです。

眉山(277m)  一等三角点 五在所ノ峰(658m) 一等三角点 屋島南嶺(292m) 一等三角点
矢筈山(788m) 一等三角点 高森山(635m) 一等三角点 大山(500m) 二等三角点
鶴林寺山(516m) 三等三角点 太竜寺山・舎心ケ嶽(618m)  神峰(570m) 四等三角点
五台山(139m) 四等三角点 純友城址・松尾峠(332m) 四等三角点 大子峰(502m) 三等三角点
峠御堂山(753m) 四等三角点 作札山(281m) 四等三角点 雲辺寺山(911m) 二等三角点
飯野山=讃岐富士(422m)三等三角 白峰(400m) 青峰山(449m) 四等三角点
女体山(774m)


眉山(277m) 2012.03.18 徳島県 一等三角点
眉山一等三角点

≪日本の山1000

徳島駅前のホテルからケーブル山麓駅へ。天神社の階段が山道へとつながっている。

市民の健康ウオークコースになっているのだろう、もう降りて来る人もいる。それなりに急な登りを30分、ひと汗かいて山頂到着。雨がポツポツ落ちてきて、展望はない。

一等三角点はパゴダの塔の庭園の中にある。標石を確認してから、車道を使って二軒屋駅方面へ下り、18番札所恩山寺へと向かった。


五在所ノ峰(658m) 2012.04.03 高知県 一等三角点
五在所ノ峰山頂

爆弾低気圧と言われた大荒れの天気。

37番岩本寺門前の旅館から風雨を押して国道56号線を行く。案内標識を見て林道へ入る。ザックを藪の陰に隠し、身軽になってしばらく林道を進むと山道へ導かれる。樹林の中は雨も風もそれほどひどくはない。

明瞭な道をいつもの山歩き同様、早いペースで登って行く。尾根に上がると勾配が緩む。そのまま一気に山頂へ。小広く刈り払われた山頂で、一等三角点を確認するとすぐに引きかえす。

国道からの標高差は200数十メートル、往復1時間30分ほどだった。


屋島南嶺(292m)  2012.04.22 香川県 一等三角点
屋島南嶺一等三角点

84番屋島寺の納経を終わり、国地院の地図で一等三角点の場所の見当をつける。

車道を南へ下り、見当をつけた地点から藪っぽい樹林の中へ入る。すぐに赤布を発見、目印を追っていくとあっという間に三角点に達した。

三角点標石は損傷のないきれいな状態を保っていた。


矢筈山788m) 
女体山(774m)
2012.04.23 香川県 矢筈山一等三角点

≪女体山・・・四国百名山≫

女体山
矢筈山

女体山、矢筈山は四国遍路最後の札所88番大窪寺の手前にある。

長尾から前山ダムの堰堤を渡り、野仏の並ぶ遍路道を行く。長い林道を終ると山道に変わって高度を上げて行く。堰堤からの高低差600m余、女体山のピークに立つ。長尾からここまで3時間25分。

女体山から遍路道を外れて一度林道へ降りる。ふたたび尾根に取り付き、岩稜をたどって行くと一等三角点の矢筈山の山頂。このピークに立ち寄るお遍路は数少ないだろう。

三角点を確認したあと林道へ戻り、札所最後の大窪寺へと下って行く。



高森山(635m)  2012.04.09 愛媛県 一等三角点
高森山一等三角点

≪四国百名山≫

43番明石寺へ向かう途中に立ち寄る。

歯長トンネル手前で西方向の林道=四国の道へと入る。林道歩きが思ったより長い。もしかすると高森山ピークを巻いて通り過ぎてしまったのではないかと心配する。何か所か「高森山園地」の道標が出てくるので安心する。

山道に入って稜線歩きに変わると間もなく高森山園地となり、一角に一等三角点があった。

山頂をあとにして再び林道から法華津園地へ。宇和島湾の美しい景色を眺めてから国道55線へ。ここで55線へ下ることばかり考え、「55線」への表示を見てためらいもなく細道へ入った。かなり下ったところで行き止まり。

登り返すと55号線への分岐表示がある。見落としていた。急峻な下りから国道へ降り立つ。ところがそこがどのあたりになるのか見当がつかない。遍路地図からはみ出していて確認できないのだ。パニック。車を止めて尋ねると、西予市へ降りるつもりが、間違えて逆方向の宇和島市方向へ降りてしまったことがわかった。

遍路の途中で山へ登るのは、それなりに大変である。


大山(500m)=柳水庵 2012.03.17 徳島県 二等三角点
大山二等三角点を下ったところに
柳水庵がある。

11番藤井寺から12番焼山寺への遍路転がしと呼ばれる山越え遍路道の途中にある小ピークで、そのピークから少し下ったところには柳水庵がある。

遍路道に接して二等三角点があるはずだが、先を急ぐ気持ちが強くて探す手間を惜しみ標石を確認しないまま通過する。

柳水庵は、以前遍路宿として泊まれたようだ。


鶴林寺山(516m)  2012.03.19 徳島県 三等三角点
鶴林寺背後の高みへ登ると
鉄塔と建造物この先で三
角点を探したが見当たらず

麓の民宿から1時間5分で20番鶴林寺へ登り着いた。国地院の地図を見れば、鶴林寺山の三角点は、鶴林寺本堂背後の高みにあるはず。苦もなく探せると思った。

背後の高みに上がると鉄塔などの建造物がある。その先を稜線伝いに探してみたが三角点は見つからない。やがて尾根は下降していく。消失したのか、それとも探し方が悪かったのか。

あまり時間をムダにできない。諦めて次の札所へ進むことにした。


太竜寺山(618m)
舎心ケ嶽 
2012.03.19 徳島県 **** 
舎心ケ嶽の大師像

≪四国百名山≫

21番太竜寺も鶴林寺同様遍路転がしと呼ばれる札所。鶴林寺から1時間45分と快調な歩きを持続。

太龍寺本堂で納経を済ませ、さらに南へ登っていくと舎心ケ嶽がある。二つの突起をなして、一方には東方を向く大師像、もう一方には抽象的オブジェ。その先が“ふだらく峠”で警告看板が立っている。「この先(南方向)へは入らないこと、22番平等寺へ向う人はいったん戻るように。遭難頻発」という意味が書かれている。

用意してきた国地院地図とコンパスで真南に方向を定めて南方尾根筋の踏跡を追う。昔の遍路石やペンキ印もあって、山慣れた人なら問題なく国道195まで下ることができる。


神峰(570m)  2012.03.23 高知県 四等三角点
神峰神社、神峰山頂は
神社のすぐ背後

強い雨が降り続く中、高低差300mの坂道を上って27番神峰寺へ。さらに石段や坂を登っていくと20分弱で神峰神社となる。神峰の山頂は神社背後の山、あとひと登り。

頼りない踏跡を伝って行く。道が輻輳している。強雨の中どれを選べばいいのか判断するのも煩わしい。目と鼻の先がピークということはわかっている。山頂を踏まなくてもここまで来ればいいか・・・と自分に妥協。そこで引き返した。

あとで調べると、神社の近くを山頂展望所への車道が通っていて、その道を行けば簡単だったことがわかった。


五台山(139m)  2012.03.30 高知県 四等三角点
竹林寺山門の扁額は“五台山”


高知市内から見ると丘のように見える。

高知市の中心部は通らずに、北側からの遍路道を行く。墓地の中の山道に取りつくと、満開の桜、思わず足をとめて見入る。

急な細道を登りきると五台山の山頂、31番札所竹林寺や有名な牧野植物園などがあり、観光客の姿も多い。

山頂園地の中に三角点があるはずだが、うっかりして確認を忘れてしまった。


純友城址
松尾峠
(332m)  
2012.04.07 高知愛媛県 四等三角点
純友城址(松尾峠)山頂

宿毛市から遍路道をたどると、高知県と愛媛県の県境が松尾峠。峠には純友城址についての由来書きなどがある。ここからほんのひと登りすれば展望台も設置されている城址に着く。

展望が良く、眼下に美しい宿毛湾が見下ろせる。

いっとき展望に見入り、四等三角点(点名は松尾峠)を確認してから次の札所40番観自在寺へと向かった。

つづく

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