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五地蔵山(1922m)

 
新潟
2014.06.16 山友М氏  三角点なし
コース 戸隠牧場付近(5.55)---2本のアスナロの大木(6.50-6.50)---休憩2回---五地蔵山(8.30)---戸隠牧場付近(
11.10)

五地蔵山手前からの火打山(右)と焼山(左)

五地蔵山だけを目的に登る登山者はあまりいないと思う。従来は、日本百名山「高妻山」へ登る登山者が、唯一の一不動経由のルートで登れば、途中にある五地蔵山ピークをイヤでも通る、いわゆる「通過点の山」という感じだった。

戸隠牧場がスタートとなることは変わらないが、五地蔵山へのルートが新しく拓かれた。М氏からその新道を歩いてみようということで今回の山行となった。この新ルートが拓かれ、これからは五地蔵山自身が登山目的の山となり得る可能性がありそうだ。

牧場境界奥の一不動ルート入口より、北北東へ500mほど離れたところが新ルートの入口、明瞭な道標が立っている。登山道へ入り沢を渉ると森林帯の踏みこまれた道が延びている。急登もなく遊歩気分で足を運べる。樹種も豊富で、いかにも自然豊かな森林という雰囲気が満ちている。天を突くような大木も多い。ルートは忠実に尾根筋につけられているが、一カ所だけ小さなトラバース箇所がある。その付近から勾配が多少強くなってきたように感じるが、それでもたいしたことはない。記憶は曖昧だが、一不動経由の従来コースより楽な気がする。これからは高妻山へのメインコースになるものと思われる。 

アスナロの巨木が並んで二本立っているところで最初の小休止。ハルゼミの声が頭上からシャワーのように降りそそぐ。その間隙を破るようなウグイスの声。生い茂る深い深い樹林は新緑の季節、まさに自然がいっぱい、身も心も洗われるような心地よさだ。

登山道脇には根曲竹のタケノコが目につく。ときどき脚を止めては折り採っていく。足元にはマイヅルソウ、ツバメオモト、イワカガミなどの花も見られる。シラネアオイは散った直後、花びらが何枚か散り落ちていた。

五地蔵山付近からの高妻山 五地蔵山山頂標識

高度が上がって高木帯を抜け出ると、目に飛び込んでくるのは妙高、火打、焼山という頸城三山の姿。かなりの雪を残している。黒姫山、飯縄山など、しばし目を楽しませてから、急な登りにとりかかる。
途中2回ほど休憩を入れ、登り着いた稜線で一不動からのルートと合流する。ここには石祠が2基、六弥勒と言う表示がある。五地蔵山は一不動側へわずか下ったところ。樹幹に「五地蔵山」の表示が取り付けられている。山頂付近から高妻山は目の前、一投足で登れそうだが、高低差は300数十メートルある、その間には何回かのアップダウンもあるので、2時間はかかるだろう。南方千曲市方面から遠く望むキリリとしたピラミダルな姿に比べると、ここからの高妻山は思いのほか凡庸だ。

本日の目的は五地蔵山まで、山頂で一服しながらしばしの展望を楽しんだ後、同じ道を下った。

 2109年10月10日  1997年8月27日 一不動ルートの高妻山は こちら

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